『ハケンアニメ！』全ての人の背中を押してくれる応援ムービー！「好き」から湧き出る情熱が、きっとあなたの心に刺さる！

2022.05.18

◆今週公開の注目作

『ハケンアニメ！』

高校生の文化祭間近。来る日も来る日もクラスメイト41人で同じゴールを目指したあの日々は、友人と意見がぶつかり喧嘩をしたり、くだらないことで腹を抱えて笑ったり、文字通り青春だった。あの日々はもう二度と経験できないと思っていたが、大人の青春は好きを貫いた先に存在しているんだと今作を観て気づかされた。そんな青春の日々を濃縮したような「大人の青春映画」を紹介する。

ハケンアニメとは1クールで1番注目されたアニメをさす業界用語である。吉岡里帆演じる主人公・斎藤瞳は、この“覇権アニメ”の座を憧れのアニメ監督である王子千晴と争うことになる。作画や原画という用語は耳にしたことはあるものの、アニメが実際どのように作られているのかは、詳しく知らない方が多いはず。当然、アニメに限らず何かを完成させることには大勢の人の力が必要だが、普段なかなかスポットが当たることのない部分を照らしたのが今作。日の目を浴びずに頑張ったいつかの自分に寄り添い、そして明日からの活力が湧いてくるような、心を強く揺さぶられる作品になっている。

劇中には斎藤瞳が手掛ける「サウンドバック　奏の石」と王子千晴が手掛ける「運命戦線リデルライト」の2作のアニメが登場する。この劇中アニメのクオリティが抜かりなく、Production I.Gを始め超一流クリエイターが集結。さらに「進撃の巨人」でエレン・イェーガーを演じた梶裕貴、「ウマ娘　プリティーダービー」でサイレンススズカを演じた高野麻里佳など豪華すぎる声優陣がキャラクターに命を吹き込む。映画の中ではシーンの要所でしか目にすることが出来ないが、1クール12話分のプロットも制作されている徹底ぶり。ぜひ、妥協なく作り上げられた2作品「リデル」と「サバク」にも注目いただきたい。

頑張りすぎない、ほどほどに肩の力を抜くような生き方、好きと仕事は別といった声をよく耳にするようになった昨今。もちろん、そのような考えも大事だし、否定するつもりはない。だが、がむしゃらに頑張る姿や苦難に立ち向かいながら好きを貫く人々の姿をみて、やっぱり頑張ること、情熱を持って物事に向き合うことのカッコ良さをヒシヒシと感じた。自論だが、「好き」から湧き出る情熱に勝るものはないと思う。そう考えると今現在、世に放たれているアニメ作品の1つ1つにも今作と同じ「好き」を貫いて作り上げた人々が存在すると思うと、ますますアニメ作品へのリスペクトが大きくなるばかりだ。

アニメ業界のみならず何かに全力を尽くしたことのある方、尽くそうとしている方、そしてこれから何かに挑戦しようとする方、挑戦したい方、つまるところほとんど全ての人の背中を押してくれる応援ムービー。この情熱をぜひ、劇場でご覧いただきたい。きっとあなたの明日への活力になるはずだ。

【ストーリー】
地方公務員からアニメ業界に飛び込んだ新人監督・斎藤瞳は、デビュー作で憧れの天才監督・王子千晴と業界の覇権をかけて争うことに。王子は過去にメガヒット作品を生み出したものの、その過剰なほどのこだわりとわがままぶりが災いして降板が続いていた。プロデューサーの有科香屋子は、そんな王子を8年ぶりに監督復帰させるため大勝負に出る。一方、瞳はクセ者プロデューサーの行城理や個性的な仲間たちとともに、アニメ界の頂点を目指して奮闘するが……

【キャスト】
吉岡里帆、中村倫也、柄本佑、尾野真千子、工藤阿須加、小野花梨、高野麻里佳、六角精児　他

【スタッフ】
原作:辻村深月「ハケンアニメ！」(マガジンハウス刊)
監督：吉野耕平
脚本：政池洋佑
音楽：池頼広　
主題歌：ジェニーハイ「エクレール」(unBORDE/WARNER MUSIC JAPAN)
制作プロダクション：東映東京撮影所
配給：東映
©️2022 映画「ハケンアニメ！」製作委員会

公式サイト：haken-anime.jp
公式Twitter：@hakenanime2022
公式Instagram：@hakenanime2022

■関連記事

映画『ハケンアニメ！』公開記念！お仕事を頑張る女性を描いた映画特集！

SNS拡散数は驚異の６０万人超え！映画『ハケンアニメ！』鑑賞者たちの胸熱コメントが止まらない！