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【配信エンタ】『SISU/シス 復讐の血闘』不撓不屈は最高のカタルシス。永遠不滅のフィンランド魂よ、ソ連兵どもをFinnish ‘Em!

この映画は、つまり―
  • 不死身ジジイVS極悪ジジイ
  • 見たことも考えたこともない、開いた口が塞がらないアクションの連続
  • 出血多量で鉄(メタル)分補給

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◆配信中の注目作

『SISU/シス 復讐の血闘』
配信先:AmazonプライムAppleTVU-NEXT

文:屋我 平一朗(日々メタルで精神統一を図る映画ブロガー)

先に言ってしまおう。これは大傑作だ! 前作『SISU/シス 不死身の男』はアクション映画好きたちの脳を脳震盪になるほど揺さぶったが、続編『SISU/シス 復讐の血闘』はさらに舌まで引っこ抜く。あまりのケレン味たっぷりのアクションに、誰もが唖然としてしまうことだろう。不死身の元特殊部隊員であるアアタミ・コルピは、第二次世界大戦中に始まったフィンランドと隣接するソ連とが戦った冬戦争の最中に家族を殺された。そして、その報復として大勢のソ連兵を返り討ちにし伝説となった。しかし、復讐は果たされていなかった。家族を殺した張本人は見つけられていなかったのだ。本作で描かれるのは、アアタミと、最も地獄送りにすべき男イェゴール・ドラグノフとの壮絶な死闘の全てである。

意外にも、冒頭は非常にスローなテンポで進む。冬戦争後のモスクワ平和条約にて、フィンランドは国土の約1割をソ連に差し出さなくてはならなくなった。結果、その土地に住んでいた約42万人のフィンランド人は移住を余儀なくされた。アアタミも例に漏れず、亡き家族の思い出の家は今や敵国にある。彼は祖国フィンランドに家を建て直すため、まずは合法的に“ソ連”に入国し家を解体し、木材をトラックに積んで戻ろうとする。ここまでをアアタミの悲しみを込めてじっくり描いていくが、KGBがそれを許すはずもない。同志を殺された恨みを晴らすため、アアタミの宿敵である冷血非道なドラグノフを放つ。そうして、殺すか殺されるかの追いかけっこが始まった……。

本作は7章立てだが、最初と最後の章以外の全てで、見たことも、もしかしたら考えたこともないような戦闘が拝めるという非常に贅沢な作りになっている。アアタミは歴戦の猛者であり、機転を利かせたアイディアを実現できる老練なスキルを持っているため、相手との圧倒的な戦力差などものともしないのだ。老人らしくない素早い動きは全くせずに、即興で練った驚くべき策のみで何度も死線をくぐり抜けていく。トラックで“行って帰ってくる”話ということで『マッドマックス/怒りのデス・ロード』を彷彿とさせるが、見応えは全く劣っていない。むしろ、『怒りのデス・ロード』にはなかった要素を加えた戦闘まで見せてくれる。そう、空からの攻撃だ! 彼の“家”を積んだだけの大型トラックが、どうやって機銃と爆弾を積んだ戦闘機を落とすのか、ぜひその目で確かめてほしい。本作はシンプル・イズ・ベストの極みとしか言いようがない。

スローに始まったオープニングから一気にギアが上がると、絶妙に緩急をつけながらノンストップの戦闘シーンになだれ込む。フィンランドはメタル大国だ。まさに本作はツーバスドコドコ、タッピングピロピロのメロディックでドラマティックなメタルだ! 実際に、戦闘シーンは前作同様見るだけで激痛が走りそうなほど血みどろで鉄分が飽和している。前作に引き続きメガホンを取ったヤルマリ・ヘランダー監督の義理の兄弟である、アアタミを演じたヨルマ・トンミラは現在60代後半。ドラグノフを演じた、激強極悪老人の役がすっかり板についたスティーヴン・ラングは現在74歳だ。しかし、映画において高齢は必ずしも弱さを意味しない。彼らはいくつもの年輪を刻んだ大木なのだ。他人の血を養分にする大木と、大きな家となれる大木。長く残るのは果たしてどちらだろうか。

【ストーリー】
手に汗握る怒涛のバトルアクションで大ヒットとなった「SISU/シス 不死身の男」の待望の続編。第二次世界大戦のさなか、愛する家族を赤軍兵に惨殺されたフィンランドの元特殊部隊員、“死なない男”アアタミ・コルピは、終戦後の1946年、ソ連領となった故郷に取り残された我が家を解体し、フィンランドの安全な場所に建て直すことを決意する。だがそんなアアタミの前に、彼の家族を殺害した赤軍の司令官ドラグノフが立ちはだかる。過去の因縁にケリをつけるべく、冷酷にアアタミを追いつめるドラグノフ。広大な自然の中で息もつかせぬ追走劇が繰り広げられる。死闘に次ぐ死闘、予想を裏切る驚愕のアクションシーンが満載。家族の仇と邂逅したアアタミの復讐の物語が今始まる。

【キャスト】
ヨルマ・トンミラ、リチャード・ブレイク、スティーヴン・ラング 他

【スタッフ】
監督・脚本:ヤルマリ・ヘランダー

 

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