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『ウェンズデー』次のNetflixトップドラマ!?これぞ誰もが待っていたティム・バートン版『アダムス・ファミリー』!

この映画は、つまり―
  • これが本当の“ティム・バートン版”『アダムス・ファミリー』
  • ウェンズデー役にはこの人しかいない! 期待の若手女優ジェナ・オルテガ
  • 『ハリー・ポッター』的学園ものとダークなミステリーが融合

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◆配信中の注目作

『ウェンズデー』(2022)

Netflixで視聴するこちら

文:屋我 平一朗(日々メタルで精神統一を図る映画ブロガー)

映画に関する誤解は色々ある。例えば、『トップガン』が描いていたのは空軍ではない。海軍だ。例えば、チェーンソーを振り回して襲いかかってくるのはジェイソンではない。レザーフェイスだ。そして例えば、『アダムス・ファミリー』を撮ったのはティム・バートンではない。確かにバートンは監督候補に挙がっていたが、最終的にメガホンを取ったのは『メン・イン・ブラック』のバリー・ソネンフェルドだった。それでもバートン作品に非常に近いテイストだったので、多くの人の勘違いを生んだだろう。それから約30年が経った今、本当にバートンがアダムス一家に関わる機会が訪れた。『アダムス・ファミリー』のスピンオフドラマ、『ウェンズデー』で。

世に数多ある架空のキャラクターの名前の中で一番シャレているもののひとつは、間違いなく「ウェンズデー」だろう。「サンデー」でも「サタデー」でもなく、週の真ん中、ウェンズデー。『アダムス・ファミリー』では幼少期のクリスティーナ・リッチが演じていたが、本作では高校生に成長した姿で登場する。あまりにもリッチがハマっていたのでキャスティングに不安があったが、ホラー映画『X エックス』への出演で知られるジェナ・オルテガが見事に演じている。というより、「大きくなったウェンズデーがいる!」としか思えない。ここまで魅力的なゴスガールを見たのは、個人的には『レモニー・スニケットの世にも不幸せな物語』の主人公ヴァイオレット役のエミリー・ブラウニング以来だ(偶然だが、同作でもバートンとソネンフェルドが一時期監督候補だったと言われている)。

ウェンズデーは、変わり者ばかりのアダムス一家の中でもさらに変わっている。ブラックユーモアに支配された『アダムス・ファミリー』の世界でも家族関係は温かいものとして描かれているが、ウェンズデーは少し冷たいのだ。基本的に無表情で皮肉屋で拷問好き。本作でお年頃になったウェンズデーはさらにそれが加速している。瞬きはほとんどせず、父ゴメズと母モーティシアがイチャイチャしていると不機嫌になり、笑顔を見せるのはいじめっ子がピラニアにかじられている時だけ。問題行動が原因で高校を退学になった彼女は、変わった能力を持つ子ばかりが集まるネヴァーモア学園に通わされることになるが…。

ネヴァーモア学園は大きく4つの派閥に分かれている。牙(吸血鬼)、毛皮(人狼)、石(ゴルゴン)、ウロコ(セイレーン)。早い話が、『ハリー・ポッター』シリーズのホグワーツ魔法魔術学校だ。幻視能力(サイコメトリー+予知能力のような感じ)に目覚めたウェンズデーは、学園で起こった謎の怪物による猟奇殺人事件を解決しようと動き出す。…のだが、死んだはずの被害者が生きた姿で現れたり、ゴメズが殺人犯呼ばわりされたりと、あのエドガー・アラン・ポーが学園の卒業生という設定であるだけに、一筋縄ではいかないミステリーとなっている。

Dが普通よりひとつ多いアダムス(Addams)一家の中で、発音しないDを含む名を持つウェンズデー(Wednesday)。彼女は両親と打ち解け、きちんと家族の一員になれるのか。そして犯人は誰なのか。本作は現在、Netflixでトップの『ストレンジャー・シングス 未知の世界』の成績を抜かんばかりの勢いで視聴されている。あなたが全8話のシーズン1を見終えるまで、1週間も必要ないことだろう。

【ストーリー】
頭脳明晰で皮肉屋、そしていつも暗い面持ちのウェンズデー・アダムス。ネヴァーモア学園に入学した彼女が新たな友や敵を作りながら、猟奇殺人の謎を探る。

【キャスト】
ジェナ・オルテガ、グウェンドリン・クリスティー、リキ・リンドホーム、クリスティーナ・リッチ、エマ・マイヤーズ、キャサリン・ゼタ=ジョーンズ、ルイス・ガスマン 他

【スタッフ】
監督:ティム・バートン 他
脚本:アルフレッド・ガフ、マイルズ・ミラー 他
企画:アルフレッド・ガフ、マイルズ・ミラー
原作:チャールズ・アダムス

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