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『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』片方の目で未来を見る!イケメン化した鬼太郎の父が教えてくれる「目に見えないものを見る」大切さ。

この映画は、つまり―
  • 水木しげる生誕100周年記念の完全新作
  • 鬼太郎の父と人間・水木の胸熱コンビが事件に立ち向かう!
  • 目に見える世界だけを信じてはいけない・・・?

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◆配信中の注目作

『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』

Prime Videoで視聴⇒こちら

文:Nami

筆者には「あ、この作品好きだな」と思う瞬間が明確にある。それは、余白を感じた瞬間だ。数十秒の沈黙なんてある作品には、震えが止まらない。この人は一体何を思っているのだろう?この沈黙に何が隠されているのだろう?セリフや動作といった明確なものでは届かない“何か”がそこにはあって、その目に見えない“何か”の中にこそ大切なものが詰まっていると思う。そしてそれは、映画やドラマの世界だけじゃなくて現実世界でもそうなのではないかと、本作を見て思う。

“目に見えるものだけ見ようとするから見えんのじゃ。片方隠すぐらいでちょうどいい。“

そんな名言を放つのは、目玉おやじ。いや、正確には目玉おやじになる前の鬼太郎の父だ。ちなみにかつての鬼太郎の父は、こんなにイケメンだったの?と驚くほどにカッコいい!「おい鬼太郎!」と言って茶碗風呂に浸かっている目玉おやじからは想像もつかない。そんな本作は、水木しげる原作によるアニメ『ゲゲゲの鬼太郎』の主人公・鬼太郎の誕生につながっている。物語は、日本の政財界を裏で牛耳るある一族の遺産相続を発端とした殺人事件に隠された謎を、鬼太郎の父と水木という青年が解き明かしていくミステリーだ。ちなみに筆者は、今まで鬼太郎のメディアミックスには触れたことがあるものの「ゲゲゲの鬼太郎」そのものにはほとんど触れたことがなかった。ただ映画好きな故に、公開当時に本作が大きな話題になっていることは知っていた。ゲゲゲの鬼太郎って結構グロいんじゃないの?内容もセンシティブそうだし・・・なぜそんなに人気なのだろう?見る前までは正直疑問でしかなかったが、本作を見て理由が分かった気がする。

 

本作の魅力はなんと言っても青年・水木と鬼太郎の父(通称「ゲゲ郎」)の二人の絶妙なコンビ感だ。事件が起きた村に、水木は謎の秘薬「M」の真相を探るため、ゲゲ郎は行方不明になった妻を探すため。それぞれ異なる理由で村に訪れていた二人は、最初こそお互いの利益のために動いていたが、徐々に協力するようになり「相棒」として信頼し合い、二人で事件に立ち向かっていく。そしてその変化は、妖怪の存在を信じていなかった水木と人間を憎んで生きてきたゲゲ郎、お互いの存在を肯定していなかった2人の心情変化にも繋がっていく。それは、目に見えないものを見ることをした2人だからできた共鳴だと筆者は思う。

「目に見えない世界を信じる」これは、かつて水木しげるが「幸福の七ヶ条」に挙げた項目の一つだ。解釈が正しいか分からないが、「自分の目に見えている世界がすべてではない」と筆者は読み取った。そしてこれは、先述した「片方隠すぐらいでちょうどいい」や、「お主が生きる未来、この目で見てみとうなった」というゲゲ郎の言葉にも通ずる。生きているとつい周りが見えなくなってしまうこともあるけれど、そんな時は目に映らない世界を想像することで希望を感じられるのかもしれない。そして、その世界にこそ大切な“何か”があるのかもしれない。きっと水木しげるには一貫して、「目に見えない世界を信じる」という考えがあり、本作にもそんな想いが込められている。と筆者は受け取った。ぜひ皆さんにも各々の考えで、本作から想いを受け取ってほしい。

【ストーリー】
廃墟となっているかつての哭倉村に足を踏み入れた鬼太郎と目玉おやじ。
目玉おやじは、70 年前にこの村で起こった出来事を想い出していた。
あの男との出会い、そして二人が立ち向かった運命について…
昭和 31 年―日本の政財界を裏で牛耳る龍賀一族によって支配されていた哭倉村。
帝国血液銀行に勤める水木は当主・時貞の死の弔いを建前に野心と密命を背負い、
また鬼太郎の父は妻を探すために、それぞれ村へと足を踏み入れた。
龍賀一族では、時貞の跡継ぎについて醜い争いが始まっていた。
そんな中、村の神社にて一族の一人が惨殺される。
それは恐ろしい怪奇の連鎖の始まりだった。
鬼太郎の父たちの出会いと運命、圧倒的絶望の中で二人が見たものはー

【キャスト】
関俊彦 木内秀信 種﨑敦美 小林由美子 白鳥哲 飛田展男 中井和哉 沢海陽子 山路和弘
皆口裕子 釘宮理恵 石田彰 古川登志夫 / 沢城みゆき 庄司宇芽香 松風雅也 / 野沢雅子

【スタッフ】
原作:水木しげる
監督:古賀豪
脚本:吉野弘幸
音楽:川井憲次
キャラクターデザイン:谷田部透湖
製作担当:澤守洸、堀越圭文
レイティング:PG12
配給:東映
制作:東映アニメーション

 

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