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『ストーリー・オブ・マイライフ わたしの若草物語』古典文学に描かれた現代的テーマに改めて気付く!

この映画は、つまり―
  • 『レディ・バード』のグレタ・カーウィグ監督が古典文学の傑作「若草物語」を再映画化!
  • 「女性の幸せとは?女性らしい生き方とは?」現代にも通ずる重要なテーマが描かれる!
  • シアーシャ・ローナン、フローレンス・ピューがアカデミー賞ノミネート!でも実はエマ・ワトソンが最高!

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『ストーリー・オブ・マイライフ わたしの若草物語』(2020)

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著者ルイーザ・メイ・オルコットが自身の家族をモチーフに書き上げた自伝的小説「若草物語」は1868年に出版され、何度も映画化されている古典文学の傑作だ。今回この「若草物語」の映画化に挑んだのは、監督デビュー作『レディ・バード』でアカデミー賞にノミネートされたグレタ・ガーウィグ。同じく『レディ・バード』に出演したシアーシャ・ローナン、ティモシー・シャラメを主演に添え、エマ・ワトソン、フローレンス・ピューら今を時めく女優が出演。ローラ・ダーン、メリル・ストリープという大御所が脇を固めた。

小説が描かれたのは19世紀だが描かれているテーマは、この2020年という時代においても共通するテーマである。結婚こそが女性の幸せだという価値観、女性作家の本など売れるはずがないという偏見、物語の舞台は19世紀なのに、まるで現代の社会をそのまま映しているようで、それが驚きであると同時に、現代の価値観もこの当時からほとんど変わっていないことに気づく。特に女性の社会進出が全然進まない日本という国に生きていると尚更だ。

映画に登場する四姉妹は、仲は良いが、求める幸せはバラバラだ。長女のメグは結婚に、ジョーとエイミーは夢に、ベスは家族といる時間に幸せを見いだしている。そしてこの映画はそのどれも否定していない。結婚することも、夢を追い続けることも、全てを肯定している。それはつまり「自分の幸せは自分で決めて良い」という、当たり前だが、ついつい忘れがちな、非常に大切なメッセージである。

4姉妹を演じるのは、シアーシャ・ローナン、エマ・ワトソン、エリザ・スカンレン、フローレンス・ピュー。アカデミー賞にノミネートされたシアーシャ・ローナンとフローレンス・ピューはやはり輝いている。特にフローレンス・ピューがお花の冠と被った瞬間は一瞬『ミッドサマー』に見えてしまったが、それを含めても素晴らしい。そして忘れてはいけないのがエマ・ワトソンである。ハーマイオニーだった少女は、気がつけば美しい英国女優に。ジョーやメグと違って、美味しさのある役では無かったかもしれないが、それでもこの役がここまで印象的になったのはエマ・ワトソンの演技があったからに他ならない。

現代にも通ずる重要なテーマを描いた四姉妹の物語。そんな映画を素晴らしい女優の演技で堪能できる映画に仕上がっている。ぜひご覧になって頂きたい。

【あらすじ】
しっかり者の長女メグ、活発で信念を曲げない作家志望の次女ジョー、内気で繊細な三女ベス、人懐っこく頑固な末っ子エイミー。女性が表現者として成功することが難しい時代に、作家になる夢を一途に追い続けていたジョーは、性別によって決められてしまう人生を乗り越えようと想いを寄せる幼なじみローリーからのプロポーズにも応じず、自分が信じる道を突き進もうとしていたのだが……。南北戦争時代に力強く生きるマーチ家の4姉妹が織りなす物語。

【キャスト】
シアーシャ・ローナン、エマ・ワトソン、フローレンス・ピュー、エリザ・スカンレン、ティモシー・シャラメ、ローラ・ダーン、メリル・ストリープ、ルイ・ガレル

【スタッフ】
監督・脚本:グレタ・ガーウィグ

公式サイト:http://klockworx-v.com/brutaljustice/

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