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『マクマホン・ファイル』アン・ハサウェイは実はシリアス演技が意外と合っている

この映画は、つまり―
  • 実在の事件を描いた社会派作品
  • アン・ハサウェイ、ウィレム・デフォー、ベン・アフレックの実力派俳優が出演
  • 配信映画とは思えない程の濃密さ

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◆配信中の注目作 

『マクマホン・ファイル』(2020)

Netflixで観る!こちら

配信プラットホームにも関わらず、劇場公開作品以上のクオリティの作品を作り上げているNetflix。そんなNetflixから骨太な作品が登場。ロナルド・レーガン政権時代に起きた実際の事件「イラン・コントラ事件」を基にした小説を映像化。

「イラン・コントラ事件」とは、85年に内戦中のレバノンでアメリカ軍兵士がヒズボラというイスラム教シーア派の過激派集団に人質となったことに始まる。この人質を救出するために、アメリカ政府はヒズボラの後ろ盾であるイランと非公式に接触。イラン・イラク戦争で劣勢だったイランに極秘裏に武器を流入することを約束(※アメリカは79年のイランアメリカ大使館人質事件(映画『アルゴ』で描かれている)を機にイランと国交を断絶していた)。しかし、イランの戦争相手イラクとはアメリカは国交があったため、この武器流入が明るみに出れば外交問題に発展してしまう。

その一方、武器流入で得た資金を中南米のニカラグアの反共産主義組織コントラに流していた。これは中南米の赤化を警戒し、冷戦を戦い抜くためである。これらのスキャンダルが「イラン・コントラ事件」と呼ばれている。

物語は、ジャーナリストを辞めた女性が父の代わりに武器取引の現場に向かうが、そこで彼女は自身が長年追い求めてきた疑惑と対峙することになる、というのが本作の大まかなストーリーライン。その取引には世界を巻き込む陰謀が隠されており、彼女の人生をも狂わせてしまう。話を聞いただけでもスケールの大きい骨太な作品であることが伝わるだろう。

アン・ハサウェイ、ウィレム・デフォー、ベン・アフレックといった実力派俳優の共演も大きな見所。どうしてもコメディエンヌ的な役回りが多いアン・ハサウェイだが、彼女のシリアスな演技は意外なほどしっくりくる。ウィレム・デフォー、ベン・アフレックも安定の演技だ。

こんなに力強い作品を配信で見られるなんて凄い時代になったと感じる昨今の映画業界。『インターステラー』以降、あまり大きな話題作には出演していないアン・ハサウェイだが、実は彼女の良さは『シンクロナイズドモンスター』のようなインディペンデントの作品や本作のようなシリアスな作品なのかもしれない。

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【あらすじ】
ワシントンD.C.で働くベテラン記者のエレナ・マクマホン (アカデミー賞受賞アン・ハサウェイ) は、父親であるディック・マクマホン (アカデミー賞候補ウィレム・デフォー) への誤った義務感から、アメリカ大統領選取材の仕事を投げ出してしまう。罪悪感にさいなまれ、父の代わりに危険な取引へと向かうことになったエレナは、その時間を独自の調査に使おうと決意。しかし、その過程で、彼女は長年追い続けてきた疑惑の渦中へと足を踏み入れることになる。

 【キャスト】
アン・ハサウェイ、ウィレム・デフォー、ベン・アフレック その他

【スタッフ】
監督:ディー・リーズ

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