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『偽りの楽園』世界中に蔓延するこのインフルエンザを根絶してやる。

この映画は、つまり―
  • インフルエンサーの光と影
  • 鮮やかなニューヒロイン/ヴィラン誕生
  • そのインフルエンスは止まらない

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◆配信中の注目作

『偽りの楽園』
配信先:U-NEXT

文:屋我 平一朗(日々メタルで精神統一を図る映画ブロガー)

最も現代的な職業のひとつ、インフルエンサー。最新のカテゴリーに属す彼女らを従来の“芸能人”の枠に当てはめるのには少々違和感があるが、その社会への影響力は時に芸能人をも上回る。世界中に有益な(もしくは有害な)情報を発信し、その身から放たれる眩しすぎる光を人々に浴びせている彼女らは、逆に人々から憧憬と憎悪の念を日夜浴びせられ続けている。本作『偽りの楽園』、もとい原題『Influencer』はまさにそのインフルエンサーを題材にしたスリラーだ。

しかし、主人公はインフルエンサーの方ではない。主人公となる顔に大きなアザを持つ若い女性CWは、旅行中のインフルエンサーに取り入り、財産やその“存在”までもを奪い取る。なりすましだ。SNSやインターネットを介してしか安否確認ができない状況においては、PCの技術さえあればそのインフルエンサーに成り代わることができる。例え、本人がもうこの世にいないとしても……。CWはまず、彼氏のドタキャンによりタイで一人旅せざるを得なくなったインフルエンサーのマディソンに近づき、仲良くなったフリをしてふたりきりで離れた無人島へ。CWにとって、映えに囚われたインフルエンサーはさながら蠅の群がる腐った果実。その蠅の王を寝ている間に島に置き去りにし、CWは次の獲物を探し始める。彼女の目的は一体何なのか?

単にサイコパスなのか、それともインフルエンサーというものに何か恨みがあるのか。インフルエンサーを現代の光とするならば明らかに彼女は影だ。技術を悪用している点でも、インフルエンサーと同じ形を保つ点でもそうだし、必要があれば形を変える。獲物のタイプによって、性格を完全に変容させて近づくのだ。アザがCWの人生に何をもたらしたのかは分からないが、少なくともインフルエンサー狩りをするにあたっては大きなハンデになりそうなところ、彼女は影として生きることによりそれを克服している。

CWが顔にもまとった影、アザは演じているカサンドラ・ナウドが生まれつき持っているものであり、2015年にはナウドの個性的な容姿に触れる記事がすでに出されている。元々ナウドはダンサーで、アザのせいで幼い頃にいじめられ手術での切除も考えた経験があるが、今では誰の記憶にも鮮烈に焼き付くこの特徴に感謝しているという。ナウドとCWもまた光と影なのだ。高く評価された本作は『Influencers(原題)』という続編まで作られており、本作への出演で影響力を増したナウドは、新たに作られるTVシリーズ版『キャリー』にも参加予定だ。その辺のインフルエンサーを食ってしまうほどの『Influencer』、一度フォローしてみるのはいかがだろうか。

【ストーリー】
人気インフルエンサーのマディソンは、フォロワーを魅了する華やかな投稿の裏で、常に“理想の自分”を演じ続けていた。新たな映像コンテンツを求め、恋人ライアンと計画していた南の島への撮影旅行をひとりで決行する。そこは、南の楽園の自然と、ゴージャスなホテルや別荘が並ぶインスタ映えスポット。青い海と白い砂浜、華やかな非日常に包まれ、マディソンは完璧な世界を発信し続けていた。しかし、孤独な旅の途中で出会った気さくな女性CWとの出会いが、やがて彼女の運命を狂わせていく。親しげな笑顔の裏で、CWはマディソンのSNS情報を巧みに奪い取り、“彼女になりすます”という恐るべき計画を進めていたのだ。そしてマディソンが姿を消したあと――CWの次の標的は、同じく超人気のインフルエンサー、ジェシカ。美しい自然とゴージャスな映像美が、やがて恐怖と狂気の舞台へと変貌する。SNSに映る完璧な笑顔の裏で、誰にも知られず“終わりなき悪夢”が始まる――。

【キャスト】
エミリー・テナント、カサンドラ・ナウド、ロリー・J・セイパー、サラ・カニング 他

【スタッフ】
監督:カーティス・デヴィッド・ハーダー
脚本:カーティス・デヴィッド・ハーダー、テシュ・グティコンダ

 

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