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【今週公開の注目作】『ダーティ・エンジェルズ』A級キャストなのにあまりにB級!?  死の天使たちが男どもを殲滅する!

◆今週公開の注目作

『ダーティ・エンジェルズ』
4月10日(金)より、新宿バルト9ほか全国公開

エヴァ・グリーンと言えば、やはり未だに『007/カジノ・ロワイヤル』のボンドガール、ヴェスパー役の印象が強い。言うまでもなく、『007』は超A級の映画シリーズであり、ダニエル・クレイグのジェームズ・ボンドが初お披露目となった同作で、今後のボンドに大きな影響を残すヒロインを鮮烈に演じたのがグリーンだった。その彼女が同作や『007/ゴールデンアイ』を監督したマーティン・キャンベルと再度タッグを組むとなると、果たしてどのような作品を選ぶのか。その答えがこの『ダーティ・エンジェルズ』だ。本作には、『ジョン・ウィック:チャプター2』にてそのクールな手話と格闘術でジョンの代わりに観客をノックアウトしたルビー・ローズも出演している。『ジョン・ウィック』シリーズはB級アクションとしてスタートしたが、今では少なくともルックはA級と言って差し支えないだろう。さて、では『ダーティ・エンジェルズ』はというと……これがまた、紛うことなきB級ミリタリーアクションであった!

本作の舞台は、約20年間も続いたアフガニスタン戦争が終結し米軍が撤退した後の中東。指導者アミール率いるISISの男たちが、パキスタンの学校で少女たちを殺害・誘拐する事件が起こる。ISISはアフガニスタンの教育大臣とアメリカ大使の娘を含む少女たち、ひとりにつき1000万ドルの身代金を要求してくるが、交渉の余地がないと示すために何人かは殺してしまう可能性がある。一刻を争う状況の中で少女たちの救出を任されたのは、アミールに恨みを持つ女性兵士ジェイクが率いる女性だけのエキスパートチームだった……。

このあらすじからも分かるように、本作は「女性を抑圧する男性」VS「女性」の構図で描かれている。性差別的な描写に関しては直接ショッキングなシーンは出てこないが、だからこそグロテスクさが際立って感じられる。冒頭に出てくるのは過去、アミールにとらわれたジェイクが投石によって処刑させられそうになる場面だ。連想されるのは、不倫した女性や不倫を疑われた女性が石打ちによって処刑されたという実際のニュース。そこからどうにか生還したジェイクが、女性を引き連れて女性を助けに行くというストーリーは基本的にシリアスで、エンパワメントの側面が強い。……が、本作はそれに終始しないクセの強い作風になっている。

まず、ジェイクの基本方針は「誰も見捨てない」だ。しかしこれが裏目に出て、逆に被害が増える。そして、キャラクターが死ぬ時は(それが戦場なのかもしれないが)割とあっさり死ぬ。ほとんど感傷的にはならず、しかもB級らしいケレン味たっぷりに死ぬので、この辺で本作が意外にエンタメ作品らしいことに気づくだろう。味方になる現地人がコメディリリーフだったり、戦闘シーンではロケットランチャーが活躍し派手にドカドカ爆発したりと観客を楽しませようとするサービス精神も旺盛だ。ラストは思わず「こんな映画だったっけ?」と思ってしまうような展開になるが、あまりにB級ノリが加速した結果なので許してしまう。A級の布陣が揃いながらもなぜか出来上がってしまったヘンテコな映画というのも、またオツなものだ。

【ストーリー】
米軍のアフガニスタン撤退後も混乱が続く中東地域。ISIS武装勢力がパキスタンの学校を襲撃し、元アフガン政府関係者や米国外交官の子女である少女たちを誘拐する。首謀者は、かつてアメリカの女性兵士ジェイクの前に立ちはだかった男……ISISの指導者アミールだった。ジェイクは、少女たちを救うため、そしてかつての因縁に決着をつけるため、極秘救出作戦への参加を決意する。作戦のために集められたのは、それぞれ異なる専門能力を持つ女性傭兵部隊。彼女たちは国際医療支援団体を装い、危険な国境を越えてアフガニスタンへの潜入を試みる。ISISとタリバン、敵だらけの地での過酷な戦いを強いられた“汚れた天使たち”は少女たちを無事に救うことができるのか!?

【キャスト】
エヴァ・グリーン、マリア・バカローヴァ、ルビー・ローズ 他

【スタッフ】
監督:マーティン・キャンベル

2024年/アメリカ・ブルガリア/104分/英語他/カラー/5.1ch/スコープサイズ/原題:DIRTY ANGELS/字幕翻訳:平井かおり/配給:クロックワークス/R15
© 2024 DIRTY ANGELS PRODUCTIONS, INC.
公式サイト:klockworx.com/movies/dirtyangels/

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