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『HOKUSAI』先の見えない今だから…世界で最も有名な日本人から今を生きるヒントを!

◆公開中の注目作 
『HOKUSAI』

ここ最近、前向きになれないことが多い。1年以上に渡りコロナウイルスの影響を受け、先の見えない中で生活が急激に変化し、つい後ろ向きな気持ちになりがちになってしまう。しかし、今回ご紹介する映画『HOKUSAI』は世界的に有名な絵師「葛飾北斎」の生涯を通して、私たちを励まし、前を向く気持ちをくれるエネルギーに満ちた元気の出る映画になっている。

葛飾北斎と言えば、あの有名な波の絵を連想するでしょう。この波の絵は日本だけでなく世界的にもかなり人気が高く、今までゴッホやティファニーなど多くの人に影響を与えてきました。その功績もあり、北斎は米誌「LIFE」上で実施された「1000年で最も功績を残した100人」に唯一日本人として選ばれ、日本を代表するアーティストとして知られています。そんな才能豊かな北斎は、きっと若い頃から実力を発揮し続けていたと思れがちですが、実は意外なことに若い時は、なかなか芽が出ず、自分よりも絵の上手い人にプライド丸出しで喧嘩を売るという“めんどくさい”人間だったのです。

本作の一番の魅力は、この「認められない」苦悩や不安の中でどう北斎が”あの波の絵”を完成させていくかという物語。才能がなかなか認められないことに加え、もう一つ北斎は問題を抱えていました。それは幕府による浮世絵や大衆文化への「弾圧」。北斎の友人で、北斎が挿絵を描く小説家の柳亭種彦は幕府から幾度も小説の執筆を“辞めるよう”指示されていました。それでも彼らの「書きたい」気持ちが抑えきれるはずもなく、種彦や北斎は理不尽な要求に命をかけて戦っていきます。これら後ろ向きになりがちな困難に当たりながらも、進んでいく姿はまさに“今の私たち”と重なり勇気を貰えます。日本イチの功績を残した北斎でさえも、私たちと同じように「不安」「挫折」を抱えて、必死に前を向き続けていたのです。

その前向きな北斎を表すのは、江戸で有名な出版元に検閲が入り、人々が混乱し「いよいよもう駄目か」と諦める中、北斎が絵を描くために家に戻るシーン。その時、仲間から「こんな日にまで絵を書くのか?」と問われた際、北斎はこう答えます。「こんな日だからだ」。例え困難なことがあっても前を向き続けていくことで開けていく道がある。久しぶりにド直球で元気を与えてくれる映画を見た気がします。後ろ向きな気持ちになる、上を向いて歩きにくい今だからこそ、映画『HOKUSAI』は私たちの心に響き、背中を押してくれます。是非映画館でご覧ください!

【ストーリー】
時は江戸。幕府によって表現者たちが自由を奪われていた時代に、自分の道を貫き、ひたすら画を描き続けた一人の絵師がいた。誰もが知る“あの波”を生み出した天才絵師、葛飾北斎である。ゴッホ、モネなど名だたる印象派アーティストたちを刺激し、今なお工芸、彫刻、音楽、建築、ファッション、デザインなどあらゆるジャンルで世界に影響を与え続ける北斎。しかし、若き日の北斎に関する資料はほとんど残されておらず、その人生は謎が多い。本作は、歴史的資料を徹底的に調べ、残された事実を繋ぎ合わせて生まれたオリジナル・ストーリー。今までほとんど語られる事のなかった青年時代の北斎をも描いている。 演じるのは、『誰も知らない』でカンヌ国際映画祭の男優賞を史上最年少で受賞した柳楽優弥と、国際的なダンサーとしても知られる田中泯。W主演でそれぞれ若き日と老年期の北斎を体現する。北斎を見出す版元の蔦屋重三郎には阿部寛。晩年の北斎に最も影響を与える戯作者の柳亭種彦を永山瑛太。そして、北斎の一つ先を行く美人画の大家・喜多川歌麿を玉木宏が熱演。北斎の怒涛の人生に共鳴した豪華キャスト陣が集結した! 画狂人生の挫折と栄光。幼き日から九十歳で命燃え尽きるまで、絵を描き続けた彼を突き動かしていたものとは?信念を貫き通したある絵師の人生が、170年の時を経て、今初めて描かれる。

【キャスト】
柳楽優弥 田中泯 玉木宏 瀧本美織 津田寛治 青木崇高 辻本祐樹 浦上晟周 芋生悠 河原れん 城桧吏 永山瑛太/阿部寛 ほか

【スタッフ】
監督:橋本一

企画・脚本:河原れん
配給:S・D・P

公式サイト:https://hokusai2020.com/

©2020 HOKUSAI MOVIE

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