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『サヨナラまでの30分』死んでしまった者の“想い”と、生きている者の“始まり”を美しい音楽が彩る

◆公開中の注目作 
『サヨナラまでの30分』

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メジャーデビューを目前に死んでしまったバンド「ECHOLL(エコール)」ボーカルのアキと、人付き合いが苦手で社会と距離を置く内向的な大学生の颯太を中心に、物語が展開する青春音楽ラブストーリー。アキの遺したカセットテープが再生される30分間だけ颯太の体を借りられるアキが再び仲間たちとバンドをやるために奔走する。一方で、颯太もまた正反対の性格であるアキと触れ合うことで、少しづつ心を開き成長してく。

今を時めく俳優、新田真剣佑とバンドグループ「DISH//」でミュージシャンとしても活躍する北村匠海のW主演で贈る注目作だ。

サブ4

 

一見、最近の日本映画にありがちな恋するキラキラ映画を連想する人も多いかも知れないが、この映画、実はそういうテイストではない。本作は明確に「人の死」と向き合い、死んでしまった人、残された人の心情を写した映画なのだ。先入観を持ってこの映画を見ると、根底に流れるテーマに気付いて驚くかもしれない。メガホンをとった萩原監督も「人の死」や「男の生き様」を描きたいと言う想いがあったという。

 

アキの姿は颯太にしか見えていない。アキは颯太の体を借りて現世と触れ合うことが出来るけど、外見は颯太のまま。当たり前なのだが、非常に残酷なシーンでもある。アキの存在は誰からも認知されず、バンドの仲間は颯太を受け入れていく。時間が止まったままのアキと、アキの死を乗り越えて前に進もうとする仲間の構図がより明確になる。生き返ることのないアキにとってそれを目撃するのは辛いことでもあるのだ。

そして、音楽映画でもある本作の魅力はなんといってもバンドの演奏シーン。特にアキを演じた新田真剣佑と、同じくボーカルの颯太を演じた北村匠海の歌唱シーンは大きな見どころだ。新田真剣佑は本作でその歌声を披露したが、プロ顔負けの歌唱力に驚かされる。男の目から観ても惚れてしまうような美しい歌声だ。一方、颯太を演じた北村匠海にとっては歌唱シーンは相当大変だったはずだ。あるシーンでは颯太自身として歌い、さらに颯太の姿のままアキとしても歌わなければならない。それでも完璧に歌ってみせたあたり、さすがはプロのミュージシャンと感服せざるを得ない。

サブ1

クライマックスの野外音楽フェスは長野県で実際に開催されている“りんご音楽祭”が全面バックアップ。 総勢600人のエキストラと共に3日間かけて行われたシーンは、音楽ファンが見ても納得の仕上がりだ。

サブ9

死んでしまったアキと、生きている颯太はあらゆる面で対照的だ。そんな彼らだからこそ、友情を育めた。颯太がいるから、アキは死んでもなお仲間に会える。アキがいたから、颯太は自分を変えることができた。死んでしまった者と生きている者、その2人が織りなすドラマと、それを彩る素晴らしい音楽。なかなか見ごたえのある“本物の”青春音楽映画なので、是非劇場に足を運んでもらいたい。

【あらすじ】
バンド「ECHOLL」がメジャーデビューを目前に解散してから1年後、メンバーたちの前に突然見知らぬ大学生の颯太が現れた。バンド再結成をメンバーに迫る颯太の中身は、なんと1年前に死んだボーカルのアキだった。颯太が偶然拾ったカセットテープを再生する30分だけ、アキは颯太の体を借りて入れ替わり、1つの体を共有していく。人づきあいが苦手な颯太もアキや仲間たちと音楽を奏でる楽しさを知り、次第に打ち解けていくがアキの恋人カナだけはバンドに戻ってくることはなかった。カナに再び音楽を始めてもらうため、最高の1曲を作り上げようとするが、アキと颯太の入れ替われる時間はだんだん短くなっていく。

【キャスト】
新田真剣佑、北村匠海、久保田紗友、葉山奨之、上杉柊平、清原翔 ほか

【スタッフ】
監督:萩原健太郎

公式HP:http://sayonara-30min.com/

大ヒット公開中!!

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