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『ナイブズ・アウト:ウェイク・アップ・デッドマン』その復活は神の御業か、悪魔の仕業か。今やおなじみオリジナル名探偵ミステリー第3弾!

この映画は、つまり―
  • クリスマスの時期にやってくるあのミステリーシリーズ、再び
  • 当たり司祭を殺したのは若き真面目な司祭、それとも裏切り者の信者?
  • なぜ死者は蘇らなければならなかったのか

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◆配信中の注目作

『ナイブズ・アウト:ウェイク・アップ・デッドマン』
配信先:Netflix

文:屋我 平一朗(日々メタルで精神統一を図る映画ブロガー)

毎年恒例……ではないが、このタイトルを聞くとクリスマスが近いのだと気付かされる。ダニエル・クレイグ演じる名探偵ブノワ・ブランが難事件を解決していくミステリー『ナイブズ・アウト』シリーズだ。1作目『ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密』は2020年1月劇場公開だったが、2作目『ナイブズ・アウト:グラス・オニオン』は2022年12月からNETFLIX配信となった。そして3年後、3作目となる本作『ナイブズ・アウト:ウェイク・アップ・デッドマン』もこの時期に配信が始まった。一足早いクリスマスプレゼントだ。監督のライアン・ジョンソンは、何かと大事な物を“ブッ壊す”作風で知られている。監督作『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』は従来の『スター・ウォーズ』をブッ壊したし、『グラス・オニオン』ではまさかあんな物(ヒミツだ)をブッ壊してしまった。そして本作では……クリスマスにちなんで(いるわけではないが)、十字架やキリストの像など聖なる物をブッ壊しまくる!

そう、今回の事件の舞台は教会だ。型破りで暴力的で冒涜的でお下品なウィックス司祭が支配し、彼の狂信的な信者のみが残った教会。そこに、暗い過去を持つ元プロボクサーの若き司祭ジャドが赴任してくる。ジャドは、ウィックスに心酔し心を開かない信者たちとの間に壁を感じながらどうにか馴染もうとしていたが、ある日ウィックスが何者かに殺されてしまう。ジャドと信者、皆の目の前で! 不審な動きは確認されず、誰にも犯行が不可能だったことは誰の目にも明白だが、唯一ウィックスに反感を抱いていたジャドが犯人と疑われてしまう。警察とともに事件を捜査しにやって来たブノワ・ブランは、信者の中に裏切り者がいるのではと疑い始める。ブランが単純に見えて解けないトリックに頭を悩ませていると、死者が“復活”する事件まで起き……。

前2作までと同じく本作も豪華なオールスター映画となっており、ミステリーらしく誰が犯人かが分からない作りだ。被害者のウィックスを演じているのは、現在公開中の謎のホラー『ウェポンズ』でも印象的なジョシュ・ブローリン。信者役には名優グレン・クローズ、『エイリアン:ロムルス』のケイリー・スピーニーに、2年前除雪車に轢かれ瀕死の重傷を負ってから最初の映画出演となるリアル“ウェイク・アップ・デッドマン”なジェレミー・レナーと、主演級のキャストばかりだ。今回ワトソン的役回りとなるジャドを演じるのは『チャレンジャーズ』のジョシュ・オコナーだが、彼すら完全に容疑が晴れたわけではない。ちなみに、ブランに振り回される警察署長役は『ブラック・スワン』のミラ・クニス。さすがに彼女は犯人ではないだろう……おそらく。たぶん。

事件のお膳立てはかなりしっかりされ、きちんとブランが登場するのは映画が始まってしばらく経ってからだ。しかし退屈するヒマはない。終盤の怒涛の伏線回収のためなのだから。この長い長い助走によって、我々は天高く飛び立つ。いや、昇天すると言っても良い(ジーザス)。これこれ、本シリーズを見るのはこの快感を得たいからなのだ! シリーズ恒例の、風刺的な色とりどりのキャラクターを散りばめて作ったステンドグラスを、最終的に快刀でぶった斬る。3作目でも壊し屋ジョンソンの腕前は健在だ。粉々になったガラス片が雪のように降る美しいエンディングに、どうしてもブランの4つ目の事件を求めてしまう。ああ神父さま、告白します。私はまた人が死を望んでしまいました……。

【ストーリー】
容疑者だらけの教会で起きた解決不可能と思える犯罪。世界屈指の名探偵は謎の悪魔の正体を暴くことができるのか? ダニエル・クレイグが再びブノワ・ブランを演じる。

【キャスト】
ダニエル・クレイグ、ジョシュ・オコナー、グレン・クローズ、ジョシュ・ブローリン、ミラ・クニス、ジェレミー・レナー、ケリー・ワシントン、アンドリュー・スコット、ケイリー・スピーニー、ダリル・マコーマック、トーマス・ヘイデン・チャーチ 他

【スタッフ】
監督:脚本:ライアン・ジョンソン

 

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