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『彼女』ギリギリを攻める、これこそNetflixの<本気>

この映画は、つまり―
  • 愛する人のために人を殺してしまった女と殺させた女の物語
  • 水原希子×さとうほなみが贈るロード・ムービー
  • Netflixでしかできない『全裸監督』並みのギリギリの表現にも注目!

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◆配信中の注目作 

『彼女』(2021)

Netflixで観る!⇒ こちら

米国アカデミー賞驚異の35部門にノミネートされるなど近年、映画業界で圧倒的な存在感を放つNetflix。日本でも『全裸監督』から始まり、最近だと『今際の国のアリス』など注目作を配信し続けている。そのNetflixが今回、水原希子を主演に置き、<傑作>を世に送り出した。それが今回、ご紹介する『彼女』だ。

原作は、女性二人の逃避行を描いた中村珍の「羣青」(小学館IKKIコミックス)。高校時代から同級生の七恵に恋をしているレイ(水原希子)と、夫から壮絶なDVを受けている篠田七恵(さとうほなみ)。ある晩、七恵は夫からのDVの末、自殺をすることを考えていたが、レイはその想いを踏みとどまらせる。「だったら殺してくれる?」と呟いた七恵の言葉により、レイは七恵の夫を殺してしまい…というかなりシリアスなストーリーとなっている。

2人のしたことは犯罪であり、もちろん許されることではない。しかし、本作を見ると自分だったら「愛する人のために人を殺せるか」と否が応でも考えさせられる。そうすると2人の関係は、共犯関係でありながらも、他方そこまで<愛し合える関係>と羨ましくさえ感じられるのだ。事実、逃避行をしながらYUIの「CHE.R.RY」を歌う彼女たちはまさに全てから解放されたようである。けれども、幸せな時間は続かず、2人の運命はどん底まで落ちていく。

近年、特に注目のLGBTQを扱った映画。昨年だと草彅剛主演の『ミッドナイトスワン』などが賞レースを席巻したことが記憶に新しい。映画『彼女』ではセクシュアルマイノリティとしてレイの苦悩や周囲の冷ややかな視線に耐える様子も描かれていく。また今回、Netflixが製作ということで普通の映画ではチャレンジできないような性描写にも果敢に挑戦している。日本発Netflix映画の2021年第一弾作品として、Netflixの並々ならぬ本気が見てとれる今作。是非ご覧ください!

【ストーリー】
裕福な家庭に生まれ育ち、何不自由ない生活を送ってきたレイ(水原希子)はある日、高校時代に思いを寄せていた七恵(さとうほなみ)から連絡を受け、10年ぶりの再会を果たす。しかし喜びも束の間、夫からのDVで全身あざだらけな姿を目の当たりにし愕然とする。追い詰められ死を口にする七恵に「それならば夫が消えるべきだ」と諭すレイ。そして「だったら殺してくれる?」と呟く七恵。彼女が生きるためにレイは、七恵の夫を殺す。そして行くあても、戻る場所もないふたりは共に逃避行に出る……。

【キャスト】
水原希子、さとうほなみ/ 真木よう子 ほか

【スタッフ】
監督:廣木隆一

公式HP:https://www.netflix.com/jp/

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