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『グエムル -漢江の怪物-』ポン・ジュノが見つめる韓国社会の闇が「怪物」となって襲い来る!!

この映画は、つまり―
  • アカデミー賞受賞!!ポン・ジュノの代表作!!
  • エンタメMAX!!究極のモンスターパニック!!
  • 娯楽映画だけど社会派映画

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◆配信中の注目作 

『グエムル -漢江の怪物-』(2006)

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先日の第92回アカデミー賞で監督賞を受賞したポン・ジュノ。『パラサイト 半地下の家族』は監督賞のみならず、作品賞を受賞し、アカデミー賞の歴史を変えた。そこで今週のみてみては、そんなポン・ジュノ監督の代表作『グエムル-漢江の怪物-』を特集する。

予告編を見ると、モンスターパニック映画のような印象を受けるだろう。両生類型の怪獣が街中に現れ、人々を襲い始める。しかし、映画を見ていくと、この映画は単なるモンスターパニック映画ではないことが分かる。そこにはポン・ジュノが見つめる韓国という国がそこにはある。

そもそもグエムルという怪物が生まれたきっかけは、在韓米軍が大量のホルムアルデヒトという毒物を漢江に流出させた事件にヒントを得ている。そして本作ではそんな在韓米軍は怪物を倒すのではなく、その怪物によってもたらされた未知の病原菌を持っている可能性がある、一般市民の確保に躍起になるのだ。

かと言って韓国政府が何かをしてくれるのかと言えばそうでもない。彼らもまた一般市民に手を差し伸べることはないのだ。政府や軍隊の行為が原因で凶暴化した怪物に、何の罪のない一般市民が次々と殺戮されていく姿は、ポン・ジュノが抱える国家への不信を表している(本作の後ではあるが、彼は政権によって文化芸術界のブラックリストに載せられてしまう)

本作はポン・ジュノのオリジナル脚本の映画である。アカデミー賞監督賞を受賞した際も言っていた「最も個人的なことが、最も独創的である。」という言葉の意味が、この映画を見ると非常によく理解できる。まさにこの映画はポン・ジュノでなければ作り得なかった傑作と言えるだろう。

【あらすじ】
ソウルを流れる大河の漢江(ハンガン)に、謎の怪物“グエムル”が現れ、次々と人を襲う。河川敷で売店を営むパク家の長男カンドゥ(ソン・ガンホ)の中学生の娘、ヒョンソ(コ・アソン)も怪物にさらわれてしまう。カンドゥは妹ナムジュ(ペ・ドゥナ)らとともに病院に隔離されていたが、携帯電話に娘からの連絡が入ったことから一家で脱出を試みるが……。

 【キャスト】
ソン・ガンホ、コ・アソン、ぺ・ドゥナ その他

【スタッフ】
監督:ポン・ジュノ

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