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#主役より目立ってる脇役 !「脇役映画特集」Vol.2

漫画でキャラクターの人気投票を行った時、主人公でなく主人公のライバルや脇役が1位をかっさらってしまうことが往々にしてあります。もしかしたら、主人公よりむしろ脇役の方が輝きやすいものなのかもしれません。そして、それは映画でも一緒。今回は、以前特集して好評を博した脇役映画特集の第2弾をお届けします!

文:屋我 平一朗(日々メタルで精神統一を図る映画ブロガー)

 

1. ジョーカー『ダークナイト』(2008)
歴史に残る大悪役!演じるはヒース・レジャー!

数あるヒーロー映画の中で、一番伝説的なヴィランと言えばやはり『ダークナイト』のジョーカー! 特別なスーパーパワーを持っているわけではなく、腕っぷしではバットマンの圧勝なのに、その悪魔的な狡猾さでバットマンを苦しめました。人を殺すことも、善人に人を殺させるのも楽しんで行うようなクレイジーな人物です。しかし同時に、スイッチを押しても中々起爆しない爆弾がいきなり爆発した時には飛び上がって驚くし、その際の格好がなぜかナース。怖ろしいのにカワイイ。さすが、作品によってはハーレイ・クインの彼氏なだけあります。演じたヒース・レジャーは、部屋に閉じこもって役作りに励みジョーカーと化しましたが、不眠症だった彼は薬物中毒によって作品の公開を待たず28歳の若さでこの世を去りました。そして死後にアカデミー助演男優賞を受賞。彼は今でも、ジョーカーとして作品の中に生きています。

監督:クリストファー・ノーラン
出演:クリスチャン・ベール、マイケル・ケイン、ヒース・レジャー、ゲイリー・オールドマン、アーロン・エッカート、マギー・ジレンホール、モーガン・フリーマン 他

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2. ゴーゴー夕張『キル・ビル Vol.1』(2003)
元祖(?)JK殺し屋!演じるは栗山千明!

今でこそ、女子高生の殺し屋というキャラクターは珍しくなくなっていますが、ゴーゴー夕張が与えた影響は大きいのではないでしょうか。クエンティン・タランティーノ監督がアニメ『マッハGoGoGo』とゆうばり国際ファンタスティック映画祭から思いついたフザけた名前と裏腹に、その強さは本物。鎖の先にトゲつき鉄球が繋がった凶悪な武器「ゴーゴーボール」を振り回し、大勢の男たちを簡単になぎ倒した主人公ザ・ブライドさえも圧倒します。殺人、日本酒ラッパ飲み、車の運転などJK的にアウトな要素ばかりでできていますが、それが良い! クールそうに見えて、自分の後頭部にゴーゴーボールを当ててしまい縦に一回転するところもいじらしい。演じた栗山千明は『バトル・ロワイアル』の演技を認められて出演が叶いましたが、戦闘シーンはザ・ブライド役のユマ・サーマンと「東洋の美VS西洋の美」対決にもなっており、全く引けを取っていません。ヤッチマイナァ!

監督:クエンティン・タランティーノ
出演:ユマ・サーマン、デビッド・キャラダイン、ダリル・ハンナ、マイケル・マドセン、ルーシー・リュー、栗山千明、千葉真一 他

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3.ハートマン軍曹『フルメタル・ジャケット』(1987)
その口の悪さで伝説に!演じるはR・リー・アーメイ!

作品を見たことがある方なら、『フルメタル・ジャケット』と聞いてまず最初に思い出すのはハートマン軍曹のことでしょう。ベトナム戦争に赴くアメリカの新兵たちを一人前に育て上げる上官ですが、絆はみじんも育まれません。パワハラ、セクハラ何でもありのヤバい頑固ジジイで、口を開けばピー音必須の超お下品なセリフを喋りまくります。元々、この役は別の俳優が演じるはずでした。俳優としてのキャリアが浅かったR・リー・アーメイは、元軍人で実際にベトナム戦争にも参加した経歴からテクニカル・アドバイザーを務める予定だったのですが、本場仕込みの罵詈雑言が(良い意味で)ヒドすぎたために急遽配役替えとなったのです。セリフがアレすぎて翻訳家の戸田奈津子がマイルドに訳したところ、チェックしたスタンリー・キューブリック監督が気に入らず翻訳者を変えさせたという逸話が有名ですね。

監督:スタンリー・キューブリック
出演:マシュー・モディーン、リー・アーメイ、アダム・ボールドウィン 他

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4.ヒットガール『キック・アス』(2010)
JKどころか女子小学生殺し屋!演じるはクロエ・グレース・モレッツ!

『キック・アス』の主人公は誰でしょうか? そうです。ヒットガールです。確かに、タイトルは『キック・アス』だし、へなちょこのくせにヒーローに憧れて悪に立ち向かうキック・アスの姿はカッコ良いのですが、ヒットガールには敵いません。文字通り悪のお尻を蹴っ飛ばしてくれそうなヒットガールことミンディはまだ11歳ながら、キュートさは限界突破、ばっちいセリフを吐きまくり、敵もバンバン殺しまくりです。方向性が激しく間違っているような気がしますが、順当に成長すればR・リー・アーメイを超えられる才能を秘めていると言えるでしょう。クロエ・グレース・モレッツも当時ミンディとほとんど変わらない年齢だったので、汚いワードとバイオレンスのためR指定を受けた本作をリアルタイムで見ることはできませんでした。そういうセリフを言わせるのは良いのかという問題もありますが、結果オーライ!

監督:マシュー・ボーン
出演:アーロン・テイラー=ジョンソン、クロエ・グレース・モレッツ、クリストファー・ミンツ=プラッセ、ニコラス・ケイジ、マーク・ストロング 他

 

いかがだったでしょうか。

これらの他にも、脇役が全てを持っていってしまった映画はいくらでもあると思います。

皆さんも、サイコーな脇役を愛でる映画ライフをお送りください!

 

★前回の特集はこちら!

主役よりも存在感抜群!!脇役映画特集①
『ラスト サムライ』/真田広之
https://moviemarbie.com/konya_nanimiru/konyananimiru-169/

役よりも存在感抜群!!脇役映画特集②
『レオン』/ゲイリー・オールドマン
https://moviemarbie.com/konya_nanimiru/konyananimiru-170/

主役よりも存在感抜群!!脇役映画特集③
『ミスト』/マーシャ・ゲイ・ハーデン
https://moviemarbie.com/konya_nanimiru/konyananimiru-171/

主役よりも存在感抜群!!脇役映画特集④
『アリス・イン・ワンダーランド』/ヘレナ・ボナム=カーター
https://moviemarbie.com/konya_nanimiru/konyananimiru-172/

 

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