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ヒーローは「マーベル」「DC」の専売特許じゃない!監督オリジナルのヒーロー映画4選

ヒーローと言えば、マーベルコミックスのアベンジャーズ? それとも、DCコミックスのジャスティス・リーグ(またはスーサイド・スクワッド)? いやいや、ダークホースコミックスのヘルボーイだろう…と答える方もいそうですが、世の中にはコミック原作じゃない、監督が作り出したオリジナルヒーローの映画もあるのです! しかも、中々大手はやらないような描き方の。今回は、そんな独創的なヒーロー映画を4本紹介します。

文:屋我 平一朗(日々メタルで精神統一を図る映画ブロガー)

 

 

〈能力:破壊不能の肉体、悪を察知する力〉
①『アンブレイカブル』(2000)

大抵の場合、ヒーローにはスーパーパワーを授かるきっかけがあります。スパイダーマンは怪しいクモに噛まれたし、キャプテン・アメリカは超人血清を打たれました。スーパーマンのように生まれつきの場合もありますね。しかし、分かりやすく派手でない力を生まれつき持っていた場合、かなりそれに気づきにくいでしょう(筆者は自在に鳥肌を立てられるのですがこれはスーパーパワーでしょうか?)。主人公のデビッドは実は怪我も病気もしたことがなく、乗客全員が死亡する列車事故でもひとりだけ無傷で生き残ります。悪人を見分ける勘も鋭いものの、デビッドと真逆にガラスのように脆い肉体をしたイライジャに出会い、初めて自分の特異さを知るのです。ただし、スーパーパワーを持っていればヒーローになれるわけではありません。善い行いをしなければ。皮肉なことに、大抵の場合、パワーの持ち主がヒーローとなるにはヴィランに傷つけられた人が必要なのです。

監督:M・ナイト・シャマラン
出演:ブルース・ウィリス、サミュエル・L・ジャクソン、ロビン・ライト・ペン、スペンサー・トリート・クラーク 他

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〈能力:…正義感と、思い込みの強さ?〉
②『スーパー!』(2010)

スーパーパワー≠ヒーロー。逆に言えば、ヒーローには必ずしもスーパーパワーが求められません。必要なのは善い行い。ならば、それをなそうとする正義感と、「善行は神が自分に与えたもうた使命なんだ」という強い思い込み(と言うか妄想)があれば完璧! 後は行動あるのみ。元薬物依存の妻をドラッグディーラーに奪われたフランクは自らをクリムゾンボルトと名乗り、相棒のアメコミ大好き少女ボルティーとともに悪を成敗していきます。列に割り込む輩、他人の車に引っかき傷をつける不届き者にはレンチで頭をゴチン! 2人は見た目だけならキック・アス&ヒットガールのコンビに似ていますが、バイオレンスが爽快だった『キック・アス』と違って彼らの“善行”には常に居心地の悪さが漂っています。でもしょうがないですね、相手は悪ですから。…あれ、相手をレンチで殴るのは善いことなんでしたっけ?

監督:ジェームズ・ガン
出演:レイン・ウィルソン、エリオット・ペイジ、リブ・タイラー、ケビン・ベーコン、マイケル・ルーカー 他

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〈能力:触れずに物を動かす念動力(テレキネシス)と、過剰な自意識〉
③『クロニクル』(2012)

10代の頃、自分がスーパーパワーに目覚めたところを想像しませんでしたか。物を浮かせたり、空を飛んだり…。3人の高校生、内向的なアンドリュー、その従兄弟のマット、人気者のスティーブはある日、地下にあった謎の結晶に近づいたことで念動力を身に着けます。そんな面白い能力があったらさらに力を伸ばしたいし、記録もしておきたいですよね。本作は、3人によって撮られたカメラの映像からなるファウンド・フッテージものになっています。そこに映っていたのは、体験を共有した3人の友情、能力の詳細、そして闇。触りもせずに自動車を潰せる力があるのに、それを知らずに自分をバカにしてくる相手がいたら、思わずやり返したくなります。スーパーパワー≠ヒーロー。つまり、パワーを持っていても『ブライトバーン』ばりのスーパーヴィランとなる可能性があるのです。悪に堕ちた友人を止められるのは、やはり彼の友人だけ。最も悲しいヒーロー誕生譚です。

監督;ジョシュ・トランク
出演:デイン・デハーン、アレックス・ラッセル、マイケル・B・ジョーダン、アシュリー・ヒンショウ、マイケル・ケリー 他

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〈能力:人工皮膚による変装と、コントロールできない怒り〉
④『ダークマン』(1990)

ヒーローは大体、見た目からヒーロー然としています。しかし、あまりに壮絶な体験によってスーパーパワーを得た者は、時に怪物に近い見た目になってしまいます。人工皮膚を研究していた天才科学者ペイトンは妻とともに陰謀に巻き込まれ、酸性の溶液で顔を焼かれた挙げ句、ラボを爆破され死にかけます。一命は取り留めたものの治療の過程で痛覚を、そして以前の容貌を失いました。サンプルがあれば精巧な人工皮膚を作り変装もできますが、光の下では持続時間はたった99分。ウルトラマンの3分より長いとは言え、妻との生活を取り戻し悪への復讐を成し遂げるにはあまりにも短い時間です。妻の心を失い焼けただれた骸骨のようになったペイトンは、デッドプールよりもひどい状況にあると言えるでしょう。怒りのパワーを暴走させれば敵も圧倒できますが、痛みを感じないだけで不死身ではありません。それでも闇の中で妻のため孤独に戦う姿はまさにダークヒーロー。

監督:サム・ライミ
出演:リーアム・ニーソン、フランシス・マクドーマンド、コリン・フリールズ、ラリー・ドレイク 他

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いかがだったでしょうか。

マーベルやDCのヒーロー映画は年々派手なCGバトルが増えていますが、上記の作品は能力的・映像的には地味でも、より主人公の心の奥深くに迫っています。お馴染みのヒーロー映画では物足りない方はぜひチャレンジしてみてください! そして心にいつもヒーローを。筆者も鳥肌で人助けする方法を考えます。