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【海外ニュース】『ローグ・ワン』監督が人類とAIの未来戦争を描く『The Creator(原題)』の予告編解禁!

文:屋我平一朗(日々メタルで精神統一を図る映画ブロガー)

『GODZILLA ゴジラ』や『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』の監督として知られるギャレス・エドワーズが新たに放つSF映画『The Creator』の予告編が解禁された。劇場用長編映画に限って言えば、エドワーズはデビュー作の『モンスターズ/地球外生命体』(2010)からこれまで、たったの3作しか撮っていなかった。超大作を2度も任された監督にしてはかなり寡作だ。『The Creator』は彼の4作目にして、『ローグ・ワン』から実に7年越しの待望の新作となる。

物語の舞台は近未来で、人類を守るために作られたはずのAIが核弾頭をロサンゼルスに落としてから10年後。映像では、エアロスミスの「Dream On」が流れる中、人類とAIの戦争という『ターミネーター』シリーズに代表されるようなお馴染みの世界観が描かれている。主人公は妻が失踪し悲しみに暮れている元特殊部隊のジョシュアで、戦争と人類に終止符を打てるほど強力な武器を開発した「クリエイター(創造主)」と呼ばれる高度なAIの行方を追っている。

気になるのは、予告編冒頭に登場するアルフィーという女の子だ。ジョシュアの娘にも見えるが、クリエイターの居場所を突き止めたジョシュアが目にするのも何とアルフィー。ただし、後頭部が完全に機械の、サイボーグ的な外見をしている。冒頭で、天国について尋ねるアルフィーに、ジョシュアは「空にある平和な場所だけど、俺は行けない。善人だけがそこに行けるんだ」と答える。そして予告編中盤で、クリエイターはジョシュアに「私たちは同じで、両方天国へはいけない。あなたは善とは言えないし、私は人じゃない」と返す。宇宙空間から地球へは常に青い光が照射されていたり、ジョシュアが人類の宿敵であるはずのクリエイターを匿っているように見えるシーンもあり、謎は深まるばかりだ。

クリエイターのいる空間の入口に書いてある不思議な日本語(「ステイバック 危険な場所に注意」)や、テレビとイスがある空間が『マトリックス』に登場するアーキテクト(こちらもまたマトリックス世界を作った“クリエイター”である)の部屋に似ていることなど、シリアスな作風ながらもチャーミングな部分も目立つ。ジョシュアを演じたのは『TENET テネット』のジョン・デビッド・ワシントンで、『GODZILLA』にも出演していた渡辺謙がサイボーグのひとりに扮している。他にも、『エターナルズ』のジェンマ・チャン、『アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル』のアリソン・ジャネイ、『ウィッチ』のラルフ・アイネソンなどがキャスティングされている。

エドワーズは『ローグ・ワン』で大きく評価されているが、実際は彼ひとりの手柄とは言い難い。エドワーズは同作を、ベトナム戦争などの記録映像を参考にしてリアルな戦争映画にしようとしたが、かなり偶然に身を任せた撮影をした結果、脚本のトニー・ギルロイが大部分を取り直す羽目になったのだ。今回脚本を担当したのはエドワーズと、『ローグ・ワン』でギルロイと組んだクリス・ワイツ。本作はエドワーズにとって、戦争映画としてのリベンジ作になっているのかもしれない。全米公開は9月29日で日本公開は未定。彼の“クリエイター”魂がこもった本作をお目にかかれるその日が早く訪れるのを祈ろう。

 

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