【海外ニュース】ロバート・エガース監督、名作ホラーのリメイク作『吸血鬼ノスフェラトゥ』の撮影を振り返る!「先に『ノースマン』を作っていなければ、失敗に終わっていただろう」
A24作品の『ウィッチ』(配給)、『ライトハウス』(製作・配給)で注目を集めた後、ユニバーサル・ピクチャーズ配給の大作『ノースマン 導かれし復讐者』を作り上げたロバート・エガースは、次回作として名作ホラー『吸血鬼ノスフェラトゥ』のリメイク版を予定している。同作は、ブラム・ストーカーの小説『吸血鬼ドラキュラ』をドイツの巨匠F・W・ムルナウが映画化した1922年のサイレントホラーで、1978年にはやはりドイツの巨匠ベルナー・ヘルツォークにより『ノスフェラトゥ』として一度リメイクされた。エガースは以前から現代劇に興味がない旨を公言しており、『ウィッチ』は17世紀、『ライトハウス』は19世紀、『ノースマン』は9世紀を舞台にしていた。新作『Nosferatu(原題)』もまた、19世紀のドイツに住む呪われた若い女性と彼女に付きまとうトランシルバニアの吸血鬼にまつわる怪奇譚となっている。
2016年の米Deadlineのインタビューによると、『吸血鬼ノスフェラトゥ』はエガースが小学生の頃から心を奪われている作品のようだ。17歳で同作を舞台用にアレンジし、実際の劇場で公演できたことが彼の人生を変えた。ドラキュラ映画も大好きで、ベラ・ルゴシ、クリストファー・リー、ジャック・パランス、フランク・ランジェラの作品を数多く見たという。元々2015年には本作の製作が決まっており、『ウィッチ』に続く2作目となる予定だった。長年の夢が叶うはずが、2016年の米IndieWireのインタビューではエガースは弱音ともとれる発言をしている。「僕のような監督が次に『吸血鬼ノスフェラトゥ』をやるというのは、醜くて冒涜的で自己中心的で嫌な感じがする。本当はもう少し待つつもりだったんだけど、これが運命のやり方なのさ」。
しかし、実際は『ライトハウス』と『ノースマン』の2本を挟むことになった。これがエガースにとっては大きなプラスになったようだ。先日の英Empireのインタビューにて、エガースは本作の撮影を振り返っている。「自分の限界を超えようとしているんだ。今回の撮影もいつもと同じく難しかった。昨夜は雨と波がすごい船のシーンで、レインディフレクター(レンズの水滴を飛ばす器具)が故障して曇ってしまったんだ。ここ数日は船上でロシアの船員たちとだけ仕事をしたよ。先に『ノースマン』を作れて、色々学べて本当に良かった。『Nosferatu』の製作計画が当初のままだったら、それでもきっと作品を辛うじて形にしたとは思うけれど、失敗に終わっただろうことは想像に難くないね」。
『ノースマン』ほど大規模ではないが、エガースが『Nosferatu』にかける野心は非常に大きい。キャストも豪華で、主役のオルロック伯爵(原作のドラキュラ伯爵)を演じるのは『IT/イット “それ”が見えたら、終わり。』のペニーワイズ役で知られるビル・スカルスガルド。ヒロインのエレン役はジョニー・デップの娘であるリリー=ローズ・デップ、エレンの夫トーマス役は『マッドマックス 怒りのデス・ロード』のニコラス・ホルトが務める。他にも『キック・アス』のアーロン・テイラー=ジョンソン、『Deadpool 3(原題)』にもヴィラン役で出演予定のエマ・コリンなどがキャスティングされている。
そして忘れてはいけないのが、『ライトハウス』からずっとエガースが組んできたウィレム・デフォーだ。エガースは、「ウィレムは何だってやる気だから、シーンのためなら自分の腕だって切り落とすよ。彼は一緒に働くとめちゃくちゃ楽しい人物だ。『ライトハウス』にも、『ノースマン』にも、この『Nosferatu』にも出てくれたし、今後彼なしで映画を作る機会がないことを祈るよ」と独特な賛辞を送っている。本作は5月に撮影を終え、現在はポストプロダクション中だが、全米公開日は未定。完成すれば日本での公開も十分見込めるので、続報を気長に待とう。
★ソース
・https://www.indiewire.com/features/general/the-movies-that-changed-my-life-the-witch-director-robert-eggers-266006/
・https://www.indiewire.com/features/craft/filmmaker-toolkit-podcast-the-witch-robert-eggers-episode-12-1201745594/
・https://www.empireonline.com/movies/news/robert-eggers-on-nosferatu-exclusive/
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