【第36回東京国際映画祭】役所広司・ヴィム・ヴェンダースが登壇!オープニングセレモニー報告レポート
神木隆之介、浜辺美波、稲垣吾郎、新垣結衣らが
レッドカーペットに登場!
第36回東京国際映画祭開幕!
オープニングセレモニーレポート
第36回東京国際映画祭が本日10月23日(月)より開幕した。映画祭初日となる本日には大規模なレッドカーペットが開催され、総勢206名が登場した。トップバターには『ゴジラ-1.0』より神木隆之介、浜辺美波、山﨑貴監督が登場。その後も世界各国より、監督や俳優たちが華やかな衣装で登場し日比谷の街を色づけた。
また、東京宝塚劇場で行われたオープニングセレモニーでは、ヴァイオリニスト /作曲家の川井郁子らによる弦楽五重奏によって開幕し、会場は大きな拍手に包まれた。
はじめに、経済産業大臣 西村康稔が挨拶。その後、映画祭の開催にあたって岸田内閣総理大臣のビデオメッセージが上映された。「今年も選りすぐりの映画作品が集まりました。映画はあらゆる世代の方々が楽しむ総合芸術であり、クリエイターのみなさんの創作活動の結晶であります。今年は日本が世界に誇るクリエイターの先駆け的存在である巨匠小津安二郎生誕120年を記念した特集企画が行われます。また、小津映画のファンで有名なヴィム・ヴェンダース監督が審査委員長を務められると聞いています。このような魅力的な企画や世界的な映画人をここ東京にお迎えし、世界のみなさまに日本の文化・芸術の魅力をお届けする映画祭が開催されることを大変嬉しく思います」と挨拶を述べた。
続いて、特別功労賞受賞者の受賞者であるチャン・イーモウ監督が登壇。安藤裕康チェアマンより、これまでの功績を称えてトロフィーが授与された。チャン監督は受賞について「思い出しますと36年前東京国際映画際が始まったばかりの時に、東京にやってきて主演男優賞を受賞しました。その時はまだ監督じゃありませんでしたが、18年後、再びこの映画祭にやってきて審査委員長を務めました。さらに18年が経ち、今日この賞を受賞しました。光陰矢の如しですね。中国語でいうと、このような出来事はサークルのようなもので、終わりではなく始まりです。私のことを評価してくれて心から感謝いたします。これからも良い作品をいっぱい撮って、またみなさんとお会いしたいと思います、がんばります」と感慨深げに思いを語った。
次に、昨年度までのアンバサダーが今年よりナビゲーターに変更され、初のナビゲーターを務める安藤桃子が登場。「ナビゲーターってどういうことだろうと考えた時に思い浮かんだのが車のカーナビでした。ゴールをまず設定して発動し、それに私たちが向かっていく…。東京国際映画祭がコロナ禍を経て、改めて私たちがどこに向かっていきたいかというゴールを考える機会なのではないかと思います。世界中から素晴らしい作品が集まり、それぞれにストーリー、ドラマがあります。それぞれ表現は異なるけど、そのドラマが一つに結ばれて、明るい方へ進んでいくことを心から願っています。」とナビゲーターとして映画祭にかける思いを話した。
ここからは各部門とその上映作品、小津安二郎生誕120年記念企画などが紹介された。また、黒澤明賞についてはグー・シャオガン監督とモーリー・スリヤ監督が受賞したことが発表された。(10月31日受賞式開催)次に、各部門の審査員が紹介された後、コンペティション部門の審査員たちが登壇。オープニング作品『PERFECT DAYS』で監督も務めている、国際審査員長のヴィム・ヴェンダースが「審査員と共にコンペの15本の作品をオープンな心で拝見させていただきます。そして、尊敬と知的な決断を下したいと思います。もめるのはクロージングセレモニーの後にしたいと思います」と冗談交じりの挨拶を述べた。
そして、映画祭のオープニング作品としてこれから上映される品『PERFECT DAYS』より役所広司、柄本時生、中野有、アオイヤマダ、麻生祐未、石川さゆり、田中泯、三浦友和、制作:柳井康治、共同脚本:高崎卓馬が登壇。監督は「少し前に日本で映画を撮りたいという夢をみました。その主演は役所広司にお願いしたいと思いました。カンヌに出たいという夢もみました。男優賞を獲りたいという夢もみました。また、東京国際映画祭でこの作品でオープニングを務めたいという夢もみました。最初の観客として日本のみなさんにこの映画を見てほしいという夢をみて、私は目が覚めて、今ここにいます」と本作への思いを語った。主演を務めた役所は、みどころについて聞かれると「この映画には命のある人間たちと樹木と東京の風景があります。ヴェンダース監督の温かいまなざしでそれらの命が宿っている風景をカメラに収めているドキュメンタリーみたいな作品になっていると思います。次に何が起こるからわからないという、ドキドキする映画を楽しんでいただけたらと思います」と語った。
最後に、安藤チェアマンより「コロナ禍を経て、映画祭としは飛躍したいと思っていたが、おかげさまで上映作品も25%も増えました。関連のイベントも大幅に増やすことができ、何より海外からのゲストのお客さまが去年は104名だったでしたが、今年はマーケットも含めると2000名近い方々がいらっしゃるということで大変喜んでおります。それでは、これからの10日間、ぜひ東京国際映画祭を楽しんでいただくようお願いを申し上げまして、第36回東京国際映画祭の開会を宣言させていただきます」と喜びの言葉と共に開会宣言がされ、セレモニーは終了した。
<第36回東京国際映画祭 開催概要>
■開催期間:2023年10月23日(月)~11月1日(水)
■会場:日比谷・有楽町・丸の内・銀座地区
■公式サイト:www.tiff-jp.net
©2023 TIFF
<TIFFCOM2023 開催概要>
■開催期間:2023年 10 月25 日(水)~27 日(金)
■会場:東京都立産業貿易センター浜松町館
■公式サイト:www.tiffcom.jp
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