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【海外ニュース】キモすぎ!?ブランドン・クローネンバーグ監督の新作『Infinity Pool(原題)』のポスター・予告編が解禁!

文:屋我平一朗(日々メタルで精神統一を図る映画ブロガー)

ホラー映画の巨匠デビッド・クローネンバーグの息子で、その遺伝子を余すところなく受け継いだブランドン・クローネンバーグ監督の新作『Infinity Pool』のポスター・予告編が解禁された。

長編1作目『アンチヴァイラル』ではセレブが感染したウィルスを注射してもらう医療サービスを、2作目『ポゼッサー』では他人の脳に侵入できる機械を使ってリモート殺人を犯す殺し屋を描いたブランドン。父デビッドはキャリア初期に『クライム・オブ・ザ・フューチャー/未来犯罪の確立』(原題はCrimes of the Future)を撮っており、最新作のタイトルも同じ『Crimes of the Future(原題)』なのだが、ブランドンはまさにずっと一貫して“未来犯罪”をテーマにしてきたとも言える。そんな彼は、3作目となる本作では一体何を描こうとしているのか。

あらすじはこうだ。裕福なジェームズ&エム・フォスター夫妻がとある国のリゾートで楽しんでいたところ、不注意で人身事故を起こしてしまう。しかしその国は犯罪に対しゼロ・トレランス(不寛容の意味で処罰を厳格に行う)方式をとる恐ろしい場所で、罪には死をもって償わなければならない。…もしくは、大金を払って自分のクローンを身代わりにするか…。ジェームズ役は『ゴジラvsコング』のアレクサンダー・スカルスガルド、エム役は『月影の下で』のクレオパトラ・コールマン、2人を悪夢に誘うミステリアスなギャビー役は『X エックス』のミア・ゴスが務めている。

予告編には、クローンの型取りのため開口器を装着されたジェームズや、サイケデリックなトリップ映像、豚のマスクを被った人間など、前2作の集大成のようなインパクトのある気色の悪いシーンがいくつも映っている。これまでも、ブランドンは生理的嫌悪感に訴えかけるようなグロテスクな顔に執着してきたが、本作でもそのフェティッシュが爆発している。まさに映像中で発される「It’s really disgusting…(気持ち悪すぎる…)」というセリフ通りだ。これまでと同じボディ・ホラーのようなので、外見が歪んでいくにつれ、登場人物たちの内面も歪な形に変容していくのだろう。またはその逆か。

本作のアメリカ配給権を得たのは映画製作・配給会社NEON(ネオン)。創始者のトム・クインとティム・リーグは「45歳以下で、暴力・外国語・ノンフィクションに抵抗がない」観客をターゲットにしていると公言しており、ハイクオリティかつ独創的な作品をいくつも世に送り出してきた。最近で言うと、『パラサイト 半地下の家族』『TITANE/チタン』、そして今年の『逆転のトライアングル』と、パルム・ドール受賞作品を3回続けて配給している(正確には2020年のカンヌ国際映画祭は新型コロナウィルスの影響で中止)。A24と併せて覚えておきたい映画会社だ。

本作は2023年1月27日に全米公開される。日本でも、『Crimes of the Future』とともに公開されることを期待しよう。

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