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【海外ニュース】セバスチャン・スタン、A24の奇妙な新作スリラー『A Different Man(原題)』に出演決定!

文:屋我平一朗(日々メタルで精神統一を図る映画ブロガー)

A24製作の新作スリラー『A Different Man(原題)』に、MCUでキャプテン・アメリカの親友ウィンター・ソルジャー役を演じているセバスチャン・スタンの出演が決まったと米Deadlineが報じた。

本作でスタンは、人生の再スタートを切るために顔の整形手術を受けたエドワードという社会のはみ出し者を演じる。エドワードが、彼自身の過去をテーマにした舞台で彼自身の役を演じる俳優に執着していく…というストーリーになるようだ。奇妙な役柄だが、それは今に始まったことではない。スタンはホラーコメディ映画『フレッシュ』で、人肉に興味があるアブナい男を演じたばかりだからだ(奇しくも、そちらでは外科医を名乗っている。さらに面白いことに、18禁の内容であるがDisney+のスターで現在配信中)。

また、共演者としてレナーテ・レインスベとアダム・ピアソンの名が挙がっている。レインスベは、今年の7月に日本公開されるロマンティック・コメディ映画『わたしは最悪。』の主演を務めたノルウェー出身の女優で、同作の演技により第74回カンヌ国際映画祭の女優賞に輝いている。A24の別の新作で、リリー=ローズ・デップと共演するエロティックなドラマ映画『The Governesses(原題)』への出演も報じられたばかりだ。対して、アダム・ピアソンは無名だが、異色の存在であるのは間違いない。皮膚、神経、骨などに病変を生ずる難病、レックリングハウゼン病(神経線維腫症I型)を患っているのだ。

病名は聞き慣れないかもしれないが、映画化もされた「エレファント・マン」ことジョゼフ・メリックも、かつてはレックリングハウゼン病ではないかと考えられていた、と言えばその外見を想像できよう(現在では、メリックはまた別のプロテウス症候群という病気だったと推測されているが)。ピアソンはこれまでに2本しか長編映画に出演していない。その内の1本はスカーレット・ヨハンソン主演の奇妙なSF映画『アンダー・ザ・スキン 種の捕食』で、もう1本は本作の監督を務めるアーロン・シムバーグ(Aaron Schimberg)の前作『Chained for Life(原題)』だ。

同作はルッキズム(外見至上主義)をテーマにし、美人女優がピアソン演じる共演者と関わる中で自身の無意識の感情と向き合っていくというストーリーになっている。眉目秀麗、容姿端麗であることが大きな価値を持つ映画界、ひいては現代社会に一石を投じる作品で、すでに傑作との呼び声が高い。美は「善」であるかもしれないが、少なくとも「全」ではない。A24は個性的な作品を生み出し続けているため、きっと『A Different Man』もシムバーグ監督の鋭いメッセージが込められたものになるだろう。スタンが製作総指揮も務める本作は、来月から製作開始予定だ。『Chained for Life』と併せて、今後の日本公開に期待しよう。

ソース:https://deadline.com/2022/06/sebastian-stan-renate-reinsve-adam-pearson-a-different-man-a24-1235049252/

 

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