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4Kリマスター・IMAX版公開記念!編集部スタッフが語る『ロード・オブ・ザ・リング』特集!②映画というよりもはや「世界」!この異な雰囲気をぜひ体験しよう!

先週より上映中の『ロード・オブ・ザ・リング 王の帰還』。今秋より『ロード・オブ・ザ・リング』3部作のIMAX上映が順次始まりましたが、この『王の帰還』はアカデミー賞最多11部門を受賞(しかもノミネートされた部門すべてを受賞する快挙)を成し遂げたほどの名作です。『王の帰還』だけでなく『ロード・オブ・ザ・リング』トリロジーはアカデミー賞ではもちろんだが、今でも映画史に名を刻む映画となっています。

日本で公開された時も3部作全てが大ヒットを記録し、同時期に公開された『ハリー・ポッター』と合わせて、まさにファンタジー映画の一時代を築いた『ロード・オブ・ザ・リング』。既に公開されてから20年以上が経ったこれらの映画は、当然10代の映画ファンなんかは、名前は知っていても観たことない人や、DVDなどでしか見たこと無い人も多いでしょう。そういった意味では今回の特別上映は新たなファンを生むきっかけにもなります。

そこで今回、ムービーマービーでは上映された『ロード・オブ・ザ・リング』に際しての特別企画を実施。編集部20代~50代のライターが、それぞれの胸に抱く『ロード・オブ・ザ・リング』への想いを語ります!

 

映画というよりもはや「世界」! この異な雰囲気をぜひ体験しよう!
屋我 平一朗(30代/日々メタルで精神統一を図る映画ブロガー)

名作と呼ばれる作品はなぜだか見る気をなくしてしまう。皆さんもそんな気持ちに覚えはありませんか。筆者は昔から天邪鬼的なタチで、名作を避けて1ミリも人生の役に立たなそうなB級ホラー(それがたまらないのですが)ばかり見てきました。そうやって大人になるまで遠ざけてきたうちのひとつが『ロード・オブ・ザ・リング(LotR)』。ピーター・ジャクソン作品ならばやはりB級ホラーの初期作『ブレインデッド』の方に先に触れており、『LotR』はこどもの頃にTVで放映されていたのを断片的に見たことしかありませんでした。そして、同じファンタジーながらより過激な『ゲーム・オブ・スローンズ(『GOT』)』にハマり、知ったような顔で「J・R・R・トールキンよりジョージ・R・R・マーティン(『GOT』原作者)だな」と思っていたある日。たまたま『LotR』をきちんと見直してみたのです。

王道も王道の作風に新鮮さはあまり感じませんでしたが、それは裏を返せば『LotR』が偉大すぎるということです。他のファンタジー作品はもちろん、ジョージ・R・R・マーティンすらも原作の『指輪物語』に影響を受けているわけですから。その代わりに感じたのは圧倒的な世界観と“世界・感”。スクリーンに映された映画を見ているというより、大きな窓の外に広がる別の世界を眺めているかのようです。この奥行きの深さはある意味3D映画とも表現できるほど。ネガティブな意味なしで、文字通り至高の「雰囲気映画」と言えるでしょう。そこには完全に別世界の空気が漂っているのですから。

世界の構築を後押ししているのは、監督の故郷であるニュージーランドで撮られた美麗な映像はもちろん、その完璧すぎるキャスティング! 他作品で何度見たことのある有名な俳優ばかりですが、本作において出演しているのは「ホビット族の青年フロドを演じるイライジャ・ウッド」ではなく、ただの「ホビット族の青年フロド」にしか思えないのです。他にも、ビゴ・モーテンセンではなく剣士アラゴルン、オーランド・ブルームではなくエルフの弓使いレゴラスが出演。『マトリックス』のエージェント・スミスとして認知されているヒューゴ・ウィービングや、死ぬ役ばかり演じていることで知られるショーン・ビーンすら、半エルフと戦士にしか見えません。ただし、ショーン演じるボロミアはちゃんと死にます(ちなみにショーンは出演した『GOT』の方でもきっちり死にます)。

ですが、やはり一番はケイト・ブランシェット…もとい、エルフの女王ガラドリエル。ケイト様の御尊顔は当然幾度も拝しておりますが、これほどまでに透き通った麗しさの、人間を超越した御姿で御出座しになったことは御座いませんでしょう。フロドへの、いえ、観客(カメラ)へのあの流し目…、恐悦至極に存じます。ガラドリエル様のゾッとするほどの美しさの前では、変であってもつい慣れない敬語を使ってしまいます。

魔法使いガンダルフ役のイアン・マッケランを含むキャスト陣は今でも活躍していますが、俳優業でとは限りません。イライジャはB級ホラー映画のプロデューサー業に力を入れているし、モーションキャプチャーでゴラムを演じたアンディ・サーキスはその技術を活かし監督業にまで着手しています。後に味わい深いキャリアを歩むことになる俳優たちが一堂に会した運命的作品が『LotR』なのです。今劇場は、本当の意味で異世界に繋がっています。まだ見たことがない方も、何度も見たことがある方も、この機会に興味本位で足を踏み入れてはいかがでしょうか。戻ってこられないかもしれませんけどね。

関連記事:編集部スタッフが語る『ロード・オブ・ザ・リング』特集
①より大きな“社会現象”に飲み込まれた、“社会現象”
②映画というよりもはや「世界」!この異な雰囲気をぜひ体験しよう!
③気になる!レゴラス様のお肌事情

『ロード・オブ・ザ・リング』(2002年日本公開)
頼りになる仲間の勇者たちとともに、フロド・バギンズは危険に満ちた世界へと旅立つ。その目的は、大いなる力を秘めた“指輪”を滅びの山へと運び、冥王サウロンの手に二度と渡らぬよう、その魔力もろとも破壊してしまうことにあった。ファンタジー映画の概念を覆した、ピーター・ジャクソン(監督/共同脚本)による気宇壮大な3部作の第1作。驚くべき冒険がいざ幕を開ける。J.R.R.トールキンの中つ国に挑んだイマジネーション溢れる本作は、アカデミー賞(c)で作品賞を含む合計13部門にノミネート、最多4部門に輝いた。

『ロード・オブ・ザ・リング/二つの塔』(2003年日本公開)
遥中つ国では、アイゼンガルドのオルサンクの塔を拠点とするサルマンと、モルドールのバラド=ドゥアの塔にいる冥王サウロンが手を結んだことで闇の勢力がますます力を増大させていた。そんな中、離ればなれとなってしまった旅の仲間たちは三方に分かれたまま旅を続けるのだった。2人だけで滅びの山を目指していたフロドとサム。そんな彼らの後を怪しげな人影が付け回す…。サルマンの手下に連れ去られたメリーとピピンは隙を見つけて逃げ出し、幻想的なファンゴルンの森でエント族の長老“木の髭”と出会う…。一方、アラゴルン、レゴラス、ギムリの3人は、メリーとピピンを追う途中で、 国王がサルマンの呪いに苦しめられているローハンの騎士の一団と遭遇、周りを取り囲まれてしまう…。

『ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還』(2004年日本公開)
中つ国の命運を分ける最終決戦がついに始まる。“ひとつの指輪 ”を破壊するという危険な使命を帯びたフロドとサムは、ゴラムを道先案内に燃えさかる滅びの山を目指していた。王としての務めを果たそうとするアラゴルンは、ますます増大する冥王サウロンの勢力を前に、数では劣る味方の軍勢を率いて死闘を繰り広げていた。“指輪 ”を担う者が旅の目的を遂げることに、一縷の望みを託しながら。

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