『八犬伝』公開記念!膨らませイマジネーション!書いて描いて突き進む!作者が主人公の映画特集!
…このパートをどう始めようかと毎度悩んでおります(笑)抹茶猫です。
最近何か面白いことあったかな~とか上手く作品と絡めながら始められないかな~とかグルグル試行錯誤..。やっぱりゼロから何かを生み出すのは難しい!
そんな、何かを生み出すイマジネーションに溢れた映画『八犬伝』が今週末公開を迎えます。「八犬伝」という物語を生み出す人々を描く現実世界とその「八犬伝」の物語を描く空想上の世界、<実>と<虚>が交差する壮大な世界観が待ち受けている本作、キャストももちろん期待すべきポイントがたくさん!そんな中から、今回はそうした物語/作品を作り上げる「作者」に注目。人々の注目をかっさらうコンテンツを生み出す者は、何を考え、何をヒントに、どうやってゼロからワクワクを生み出すのか?作者が主人公となった作品から、その答えに迫っていきたいと思います!
<この世は「友情!努力!勝利!」だ!!>
『バクマン。』(2015)
「週刊少年ジャンプで連載を勝ちとるッッッ!!」夢に燃える2人の高校生・サイコー(佐藤健)とシュージン(神木隆之介)の物語。今回この記事を書くに当たり、初めて本作を鑑賞した筆者ですが、いまどうしようもなく熱に浮かされております。「友情!努力!勝利!」という名の熱に!!あまりにも真っ直ぐすぎて恥ずかしくなるほどの言葉が並んでいますが、これだけド直球をぶん投げられてしまうと、目を話さずにはいられません。
文才のあるシュージンが物語を組み立てて、画力に秀でたサイコーが紙面に構築していく、という互いの強みを活かし合う関係性や容赦無い漫画業界の理想と現実、そして何よりそれぞれの「好き」に没頭する人間のエネルギッシュな姿!サイコー・シュージンと共に観ているこちらも一喜一憂しながら、とっても体が熱くなります。あぁ、高校時代こんなに熱中できることがあったら..と羨ましくも感じながら、「今」に注ぐべき熱量を分けてもらったような高揚感でいっぱい!エンドロールの最後の最後までワクワクさせてくれる、えげつのない密度の一本です!
脚本・監督:大根仁
原作:大場つぐみ 小畑健 「バクマン。」
キャスト:佐藤健、神木隆之介、小松菜奈、染谷将太、宮藤官九郎、山田孝之、リリー・フランキー ほか
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<観れば無性に突き動かされる!>
『ハケンアニメ!』(2022)
漫画と並んで、常に日本で話題をさらい続けているアニメ。本作はその業界のトップ(=覇権/ハケン)をとるアニメを生み出すために奮起するクリエイターたちを描いた、これまたアツい物語です。本当は「アツい」なんて一言で形容してしまうのも何だか本作のキャラクターたちに失礼な気がしてしまうのですが、鑑賞直後に「何か動き出さなきゃいけない」と半ば強制的に突き動かされるような、こう、どうしようもなくアツい何かが心に生まれたのがとても印象に残っているので、「アツい」物語とさせてください..(笑)
また、これは『バクマン。』の鑑賞時もそうだったのですが、物語どうこう以前に作業そのものに見入ってしまうんですよね。ひとつの絵が、シーンが、作品が出来上がっていく過程を見ているだけでワクワクするし、本作ではハケンを争う2つのアニメのバチバチ具合を色んなアイデアで見せてくれます。「アツい」ドラマとワクワクが尽きない映像がきっとあなたの心に何かを残すはず!
監督:吉野耕平
原作:辻村深月 「ハケンアニメ!」
キャスト:吉岡里帆、中村倫也、柄本佑、尾野真千子 ほか
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<知られざる葛飾北斎の生き様>
『HOKUSAI』(2021)
『八犬伝』では、物語を書く滝沢馬琴の親友として登場する葛飾北斎ですが、本作では「絵を描くこと」に全てを懸けた彼の生き様が描かれます。絵師として確かな実力を持ちながらプライドが高く、なれ合いを好まないその性格には難あり..の青年期と才能を開花させたのち、ぐんぐんと絵描きに没頭していく老年期、2人の北斎をそれぞれ柳楽優弥さんと田中泯さんが演じ、彼の喜怒哀楽を生き生きと表現!「名前は聞いた事あるけど、どんな絵を描いた人?」という方やその逆もまたしかり、知らなかった片方のピースがバチンとハマることでしょう。
ちなみに筆者は「葛飾北斎=お馴染みの大波や富士山・富嶽三十六景を描いた人」という情報だけもっていたパターン。なので彼のパーソナルな部分や数々の絵が生まれた背景が描かれる度に驚くばかりでした。だいぶとアウトローな青年期なんですが、柳楽さんのあのキリッとした鋭い目つきがハマり過ぎていてものすごい説得力..。当時は幕府の意に反する絵を描けば即刻処罰という不自由極まりない時代、そんな時代の中にあっても「描きたい絵を、描きたいように描く」北斎のスタイルは、危なっかしくも憧れてしまう魅力を放っています。
監督:橋本一
キャスト:柳楽優弥、田中泯、阿部寛、永山瑛太、玉木宏 ほか
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<あらま!小説の内容が現実に!>
『ARGYLLE/アーガイル』(2024)
サムネに猫~~!私事ですが最近、一刻も早く猫を飼いたくて仕方ない状態異常にかかっているので、ものの数分の予告編中にニャーゴロ聞けるだけでありがたい!文字を打ち込む手が進みます。
謎のスパイ組織を探るエージェントの活躍を描いた小説「アーガイル」の内容が、なんと現実世界で起こっていたという事実が判明し、作者のエリー(ブライス・ダラス・ハワード)は予期せぬ事態に巻き込まれていく..というお話。いわば、エリーが意図せず現実で起こることを予言しちゃってた!という形です。マジのスパイも出てきて、まさに<実>と<虚>が入り乱れる展開、加えて『キングスマン』シリーズでお馴染みマシュー・ボーン監督仕込みのハイスピードアクションが冴え渡る!良い意味で、終始「落ち着かない」一本と言えそうです。また、余談ですが先日行われた「キングオブコント2024」で準優勝を果たしたファイヤーサンダーというコンビが披露していたネタの1つが、まさに本作のような設定でびっくり!ご覧になった方、ぜひ本作もチェックしてみてください!
監督:マシュー・ボーン
キャスト:ブライス・ダラス・ハワード、サム・ロックウェル、ヘンリー・カヴィル、ジョン・シナ、サミュエル・L・ジャクソン、アリアナ・デボーズ ほか
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いかがだったでしょうか?
とにかくアツくてワクワクする!今回はそんな作品ばかりだったかと思います。同時に、面白いコンテンツを生み出すヒントも探れればという話でしたが「考えるな、感じろ」というのが答えのような気がします。見たまま、感じたままを即行動に移す!このバイタリティを持って、2024駆け抜けていきましょう!まずは『八犬伝』を観に行くところから!!
『八犬伝』
10月25日(金)全国ロードショー
【ストーリー】
江戸時代の人気作家 滝沢馬琴は、友人の絵師 葛飾北斎を前に構想中の物語を語り始めた。里見家の呪いと戦うために八つの珠を持つ八犬士が運命に導かれるように集結し、過酷な旅に出る物語だ。馬琴の紡ぐ物語に引き込まれた北斎は物語の続きを聴くために事あるごとに馬琴の元を訪れ、2人の奇妙な関係が始まる。その連載は「悪が蔓延る世の中だからこそ完全懲悪を貫く」という馬琴のライフワークとなるが、28年の時を経て、遂にクライマックスに迫った時、馬琴の目が見えなくなり始めてしまう。完成が絶望的な状況の中、義理の娘から意外な申し出が。果たして、物語は完結するのか―。
【キャスト】
役所広司、内野聖陽、土屋太鳳、渡邊圭祐、鈴木仁、板垣李光人、水上恒司、松岡広大、佳久創、藤岡真威人、上杉柊平、河合優実、栗山千明、中村獅童、尾上右近、磯村勇斗、立川談春、黒木華、寺島しのぶ
【スタッフ】
監督・脚本:曽利文彦
原作:『八犬伝 上・下』 山田風太郎(角川文庫刊)
配給:キノフィルムズ 製作:木下グループ 制作:unfilm
©2024『八犬伝』FILM PARTNERS.
公式サイト:https://hakkenden.jp
公式X:https://twitter.com/hakkenden_movie (@hakkenden_movie)
公式Instagram:https://www.instagram.com/hakkenden_movie (@hakkenden_movie)
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