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第20回:『勝手にふるえてろ』|こじらせ過ぎた片想い。新しい恋には勇気がいる!!【瀬田ミナコのシネまんぷく】

共感シアター「KIQ STATION」のキャスターとしてもお馴染み、女優の瀬田ミナコによる連載コラム。毎回「映画」と「食」をテーマに、ゆるゆるとお届けします!

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■今回の映画:『勝手にふるえてろ』(2017)

綿矢りさの同名小説の実写化です。私はもともと原作が大好きだったので、映画化もすごく楽しみにしていました。はじめて映画館でみた時には、原作の良さはそのままに、さらにおもしろい作品になっていて大満足で劇場を出たのを覚えています。

主人公ヨシカは、絶滅した動物が好きな東京に勤めるOLです。もう何年も会っていない、中学生の頃からの片思いの相手『イチ』を、何度も脳内召喚しては思い出に浸り、恋し続けています。そのほかには恋愛とは縁のなかったヨシカですが、同じ会社のある男性から告白されます。その男性に『二』とあだ名をつけ、デートに行ったりするものの告白は保留のまま。そして10年物の片想いに決着をつけるべくイチとなんとか再会しますが、ショックな出来事もあり、いよいよ二の方ときちんと交際する事にします。が、こじらせまくっているのでその交際もそう簡単にはうまくいきません。理想の恋と現実の恋との間で悩みながら沢山暴走して、やっと現実に目を向けていく、そんなストーリーです。

主演の松岡茉優さんと二を演じる渡辺大知さんが絶妙です。あるあるな会話や、日常のなかでイラッとするポイントとかが満載で、何度も吹き出しながら鑑賞しました!渡辺大知さん演じる二は、悪いやつじゃないんだろうけど本当にウザいし、いちいち癪に障ります。好きな子にアピールする時にとことん空回りまくる男の人を見事に表現していて、勘違い甚だしい言動とかはヒェ〜と悲鳴を上げたくなります。(でもそういう男性の話って、女子同士の会話では盛り上がるネタだったりするんですよね、恐ろしいことです)そんな彼ですが、どこか憎めないし信じてみたくなる魅力がきちんとあって驚きました。

そして松岡茉優さん演じるヨシカがもう最高です!ヲタク気質で友達も少なく対人関係ではアクティブな方ではないけれど、1人の時間や脳内妄想では超明るくってテンションも高い。なんなら他の人より暴走気味。共感ポイント沢山のとても愛おしい主人公でした。恋してる時の挙動不審や、隠せない笑顔や声のトーンの上昇など、恋愛あるあるがとってもキュートですが、ニに見せる顔と、イチに見せる可愛い表情が違いすぎて笑えます。ほんと、興味のない人に対しては辛辣ですよね。

でも興味がないからこそ、ヨシカはニに対しては初めから素の自分を出せていて、ヨシカにとっては貴重な相手なのでは!?と思いました。よく結婚と恋は別なんて言いますが、良香は「キラキラドキドキの初恋」から、「ときめかないけど自然体でいられる恋愛の終着駅」までを飛び級(イチへの片思いが長すぎる故に)してしまったのではないかと思います。そりゃ戸惑いますよね。イチがヨシカの名前を覚えていないシーンは本当にショックで見ている私まで胸が痛かったです。

この作品では名前がキーポイントになっていると思いました。イチ、ニも№1、№2になっていますし、ラストシーンでは初めてニの名前を呼びます。原作にはない岡里奈という、名前に支配されたオカリナを吹く女性まで登場させています。名前って大事だよね、ということを分からせてからの最愛の人が自分の名前を覚えていないていないという展開は衝撃的でした。イチに振られたわけでもないけれど、十数年の片想いが終わるには十分な出来事でした。

ヨシカみたいにこじらせてる女の子って実はいっぱいいると思います。「こじらせ」という言葉を使うとそういうタイプの女の子、みたいに聞こえちゃいますが、ぐるぐると考えすぎて変な思考回路に陥ったりすることは男女問わず誰にでもあることで、皆どこかしら共感できる所があるんじゃないかと思います。そして、ヨシカがとっても生きづらそうに、暴走しながらだけど現実に向き合っていく姿は、同じように生きづらさを感じたときに勇気をくれると思いました。

「この恋絶滅すべきでしょうか」というキャッチコピーにもあるように絶滅というワードが何度か出てきます。ヨシカは絶滅した動物が好きで、アンモナイトの化石を買ってしまう程です。そして歪とも言えるその動物たちに自分を重ねて考えたりしています。

ということで今回は「アンモナイト型クッキー」を作りました!

まずは型作りです。
子供の頃に博物館の体験コーナーで型取りしたアンモナイトの化石の模型が家にありました笑

これをシリコンゴムで型取りします。
型ができたら、生地作りです。

サラダ油と砂糖を混ぜ合わせ、溶き卵を加えます。
よく混ざったら薄力粉と片栗粉を加えひとまとめに。

そして型に押しこんで形を作っていきます。
可愛い!!

そして170度のオーブンで軽く焼いて完成です!
焼くと少し膨らんでアンモナイトの模様が薄まりましたが、まぁ良しとします!笑

化石みたいでなかなか可愛らしいです。
サクッとしていて美味しくできました!

 

ごちそうさまでした。

最後に、作中に出てくる「視野見」のエピソードがすごく好きでした。
私も小学生の頃好きな子がいると、興味ないかのように装って一生懸命見ないようにしながら盗み見してました。(*^▽^*)ゞ あれは視野見だったのか!とちょっと親近感を覚えました。

『勝手にふるえてろ』の瀬田ミナコ的評価は、、、

星3.9!!!

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今回取り上げた作品はコチラ!

監督:大九明子

キャスト:松岡茉優、北村匠海(DISH//)、渡辺大知(黒猫チェルシー)ほか

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瀬田ミナコ(Acstar所属)
1996年4月3日生まれ 東京都出身
出演作品:映画「ゆずりは」「不能犯」(2018)
今後の公開予定作品:映画「種まく旅人〜華蓮(ハス)のかがやき〜」
その他:共感シアター「KIQ STATION」でキャスターとしても活躍中
Acstar:http://acstar.jp/talent/minako_seta.html
Twitter:@minako_seta

 

『瀬田ミナコのシネまんぷく』これまでの連載記事はこちらから!
https://moviemarbie.com/special/cinemanpuku_index/

 

※瀬田ミナコが出演中の「KIQ STATION」アーカイブ動画はこちら!