『デッドプール&ウルヴァリン』公開記念!アメコミ史上最も”無責任”な男に続け!「〇〇なヒーロー」特集
『デッドプール&ウルヴァリン』が公開中ですね。最速公開ということで、土日を待たずに劇場に足を運んだ”俺ちゃん”ファンの方も多いのではないでしょうか。しかも今作からMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)に組み込まれ、さらにあの”爪野郎”も参戦ということで、絶対に見逃せない作品となっております。
さて、デッドプールといえば、なんでもアリのクソ”無責任”ヒーロー。原作ではお金で自分が所属する陣営を決め、敵になったり仲間になったりと忙しないやつです。ポスターのキャッチコピー、「普通のヒーローに飽きてない?」がまさにそうで、なかなかこんな変なヒーローをお目にかかることはないでしょう。なので今回は普通じゃない〇〇なヒーローを4選ご紹介します。
文:Manchester is Red
”見た目は大人、中身は子供”なヒーロー
『シャザム!』(2019)
なんとなく既視感のあるキャッチに目を奪われたことがある方も多いでしょう。そう、あの某名探偵とは真逆の存在のヒーローなんです。あなたが今より子供だった頃を思い出してください。もしその時超絶パワーが手に入ったらみなさんどうしますか?‥その力を悪用してイタズラしますよね?見た目は大人な子供シャザム(ザッカリー・リーヴァイ)が無邪気にはしゃぐ姿が何とも可笑しく、作品の雰囲気も相まって他のヒーロー映画とは違った魅力に溢れています。子供を殴るの?なんて今作のヴィラン、Dr.サデウス(マーク・ストロング)に聞いちゃうシーンもあります。でも見た目は大人。コスチュームで身を包んだおっさんです。問答無用でシャザムをぶっ飛ばすDr.サデウスに共感してしまうこと間違いなし。ただ観ていくうちに本当に中身が子供に思えてくるほどのザッカリー・リーヴァイの熱演は必見です。年を取れば色々あるもの。大人って何だっけと考えることが増えたあなたに、そんな自分を笑い飛ばすきっかけを与えてくれることでしょう。
監督:デヴィッド・F・サンドバーグ
出演:ザッカリー・リーヴァイ、アッシャー・エンジェル、ジャック・ディラン・グレイザー、マーク・ストロング
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”超悪党”なヒーロー
『ザ・スーサイド・スクワッド”極”悪党、集結』
スーサイド・スクワッド=自殺に等しい無謀なミッションを”優先的”に担当する部隊です。簡単に言えば使い捨てですね。所属する人間は全員が犯罪者。減刑というエサに導かれ、気づけばとんでもないヤツと戦うことになるお話。メンバーで有名なのはマーゴット・ロビーが演じた悪カワヒロイン、ハーレイ・クインでしょう。
まず大前提彼らは悪党です。いや、”極”悪党です。必然的に敵味方に対するリアクションや、任務へのやる気度が変わってきます。戦う理由も人のためではなく自分のため。チームのあいつすらもどうでもいいのです。味方と連携するのではなく、味方を囮にして逃げたり、味方ごと敵をぶっ飛ばすことが出来てしまうのです。目には目を、歯には歯を、悪には悪を。悪ならではの行動やアクションで敵を倒していく様は、正義のヒーローからは絶対に得られない快感があります。正義とか平和という言葉に歯が浮く思いをした経験があるそこのあなた。社会でフラストレーションを爆発させてしまう前に今作を観て発散しましょう。
監督:ジェームズ・ガン
出演:マーゴット・ロビー、イドリス・エルバ、ジョン・シナ、ジョエル・キナマン、ピーター・キャパルディ、シルベスター・スタローン、ヴィオラ・デイヴィス
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”ただの一般人”なヒーロー
『キック・アス』(2010)
スーパーヒーローに憧れる高校生の主人公デイブ(アーロン・テイラー=ジョンソン)は、ヒーローが漫画の世界にしかいないことに気づき、なら自分がなってやろうと自作のコスチュームを着て活動を始めます。ただ彼はごくごくフツーの高校生。なんの能力も持たないかつかなり弱い故に簡単にボコボコにされ、自分が病院送りになる始末。同じくコスチュームを着て活動する少女のヒットガール(クロエ・グレース・モレッツ)がハチャメチャに強く、ポスターでセンターの位置を奪われるという不名誉な扱いを受けています。最初こそデイブに対してちょっとイタいななんて思う方もいるかもしれませんが、彼が一般人だからこそ、そして他のヒーローよりも身近に感じるからこそ、デイブの凄さに気づかされます。「僕のヒーローアカデミア」を見ている方ならお分かりの通り、人間をヒーローたらしめるのは力ではなく、この世をよくしたい、誰かを助けたいという”心”なんですよね。今作はそんな大事なことを教えてくれる‥‥かも??
監督:デヴィッド・F・サンドバーグ
出演:ザッカリー・リーヴァイ、アッシャー・エンジェル、ジャック・ディラン・グレイザー、マーク・ストロング
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”大赤字?!”なヒーロー
『ファンタスティック・フォー』(2015年)
最後は少し視点を変えて。『ファンタスティック・フォー:銀河の危機』(2007)の興行的不振を受け、キャストを変えてリブートとして作られた今作。『クロニクル』(2011年)で興行、批評ともに高評価を受けたジョシュ・トランクを監督に迎え、公開前から続編の計画が立てられるなど気合充分に制作されましたが、蓋を開けてみると酷評の嵐。第36回ゴールデンラズベリー賞で「最低監督」「最低前日譚・リメイク・盗作・続編」「最低作品」の各部門で立て続けに受賞し、8000万〜1億ドル、日本円にして約125億〜156億(2024/07/22時点)の大赤字を叩き出すなど散々な結果に終わってしまったヒーロー作品です。監督と制作側が揉めたり、監督がツイッター(現X)で作品が何らかの影響で自分が作りたいものと変わってしまったことを匂わす投稿をするなど、色々トラブルがあった模様。学園祭でも仕事でもなんでもそうですが、チームが一致団結していないといい結果は得られないですよね。その事例を大きな規模で証明してみせた本作は多くの作品の反面教師となったことでしょう。ここまでボロクソに叩かれていると逆に観たくなるのだから、映画というのは不思議です。
MCUでリメイクが決まっており、2025年公開予定です。もしその作品も上手くいかなかったら、逆に本作の評価が上がる、なんてこともあるかもしれません。その”if”に備えて先に鑑賞しておくのもいいでしょう。
監督・脚本:ジョシュ・トランク
出演:マイルズ・テラー, ケイト・マーラ, マイケル・B・ジョーダン, ジェイミー・ベル
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いかがだったでしょうか?MCU作品ではあまり観ることのできない、一癖も二癖もあるヒーロー作品が揃っていると思います。だからこそ今回のデッドプールMCU参戦は衝撃的ですよね。『アベンジャーズ/エンドゲーム』以降、人気が下火になりかけているMCUですが、ヒーロー史上最も”無責任”な男が何かを変えてくれるかもしれません。こんなにも期待できる無責任な男もいないので、是非是非劇場に足を運んでみてください。
『デッドプール&ウルヴァリン』
大ヒット公開中!
監督:ショーン・レヴィ(『フリー・ガイ』『ナイト・ミュージアム』)
キャスト:ライアン・レイノルズ、ヒュー・ジャックマン
日本版声優:加瀬康之、山路和弘、佐倉綾音、置鮎龍太郎、林真里花、三上哲、一柳みる、忽那汐里、影平隆一、嶋村侑
原題:『DEADPOOL & WOLVERINE
US公開日:2024年7月26日
© MARVEL 2024
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