第110回:『ハケンアニメ!』|アニメを作る人たちの想いに胸が熱くなる。この映画を作った人たちの想いにも胸が熱くなる!イチゴのエクレアを頑張る人へ差し入れたい!【瀬田ミナコのシネまんぷく】
共感シアターでもお馴染み、女優の瀬田ミナコによる連載コラム。毎回「映画」と「食」をテーマに、ゆるゆるとお届けします!
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■今回の映画:『ハケンアニメ!』
今回は映画「ハケンアニメ!」です。
こちらの作品、初めてポスターを目にした時「派遣、、アニメ、、?派遣社員がアニメを描くお話かな?」なんて思った記憶があります。
が、しかし!それは私の大きな勘違い。
ハケンとは「覇権」の事!アニメの頂点「ハケンアニメ」を目指して突き進む制作人たちの仕事っぷりが描かれた、最高のお仕事映画でした!
見どころ満載、おススメできる理由が山ほどあるのですが、私なりの感想を、ネタバレはナシで書いていきます。映画の中でいい味を出してくれているエクレアを作りましたので、ぜひこの「シネまんぷく」も最後までお楽しみください!
まずは簡単な作品紹介とあらすじから。
映画「ハケンアニメ!」は辻村深月さんの小説が原作となる実写映画で、監督を務めたのは長編映画二作目となる吉野耕平監督、主人公を演じたのは吉岡里帆さん、そのライバルを中村倫也さん、制作会社のプロデューサーとして柄本佑さんや尾野真千子さんなど、登場するアニメの声優に至るまで、キャストがとっても豪華です。
物語の主人公は新人の女性アニメ監督、斎藤瞳。公務員を辞めアニメ業界に飛び込んだ彼女、「サウンドバック 奏の石」(サバク)という作品で監督デビューが決まります。
しかしサバクと同じ時間に放送されるアニメがもう一つ。
それは瞳がアニメ業界に入るきっかけとなった、天才監督・王子千春の復帰作「運命戦線リデルライト」(リデル)でした。
瞳は王子との対談の中で「ハケン(覇権)を取ります!」と宣言。
勝つのはサバクか?リデルか?
「沢山の人に作品を届けたい、誰かの心に刺さるアニメを作りたい」と想い作品に取り組む、彼女・彼らのハケンをかけた戦いが始まります!
いやぁ、本当に何度も目頭が熱くなりました。
というのも「感動して泣いた」「可哀想で泣いた」というような第三者目線で涙が出たわけではなく。
自分の体験や感情と、登場人物の姿がリンクしてしまって、映画の中でみんなが頑張っている姿を見ると、自分のこれまでやって来たことも肯定してもらえたような気持ちになって、なんだかジワッと涙がこみあげてくるのです。
映画で描かれるのはアニメを作る人たちなのですが、職種に限らず働く人なら感じたことのある普遍的な大変さが描かれているので、多くの人が共感できると思います。
自分のこだわりを貫くのって難しいですよね、周りに「えー」って言われながらも頭下げるのって勇気いりますよね。アニメーターでも絵を描いたり寝る時間がないという、目に見える大変さだけではなく、人間関係の中で頑張る姿がとてもリアルで素晴らしかったです。
映画を観た後には、「ヨシ!仕事頑張るぞ!」という気持ちになれる、働く人の応援ムービーでした。
それと同時に、スポ根映画の様な勢いと、作品がどんどん形になっていく気持ちよさがあるので、二時間が本当にあっという間でした!
作中登場する二つのアニメ「サバク」と「リデル」ですが、このクオリティが半端ないことも外せないおすすめポイントです。
それぞれ第一線で活躍するアニメ監督が手掛けており、原作者の辻村深月さんも2作品全24話のプロットを作成するという力の入れよう。クオリティが高すぎて、部分的にしか観ていないはずなのに、アニメ放送を毎週見ていたような気持ちに不思議となります。なんなら「普通にアニメ化して放送してくれ~」と心から思います。
私はアニメがどうやって作られているのかよく知りませんでしたが、その裏側を知ることが出来たのも面白かったポイントです。
だからこそサバクとリデルアのシーンでは、主人公たちの想いを感じると同時に、実際にこのシーンを手掛けたアニメーターの方たちの想い、そして映画を作った人たちのアツい気持ちを感じて、なんだか胸がいっぱいになりました。
そして!俳優の皆さんの演技が素晴らしかったです。
吉岡里帆さんの仕事に追われて、上手くいかないことも多くて、クタクタになってる感じが最高でした。「シネまんぷく・第107回」でもとりあげた、映画「ホリック xxxHOLiC」では、セクシーな悪役を演じられていたので、振れ幅の大きさに驚きました。
中村倫也さん演じる王子千春の「天才」らしい立ち振る舞いと葛藤もとても良かったですし、プロデューサー二人の超仕事できる感じも素晴らしかったです!何が素晴らしいって色々書きたいところですが、ネタバレになりそうなので、残念ですがこの辺で止めときます(笑
あと、アニメに詳しくない私でも「あ!これあの作品のオマージュだ!」と気づくシーンがありました!詳しい方なら他にも気づく所があるかもしれません。
アニメ好きにはもちろん、アニメに詳しくなくても頑張ってる人にぜひ見て欲しい映画でした!
それでは今回の映画メシ!
エクレアです!
瞳の好物なのですが、作中何度も登場するにも関わらず、なかなか彼女の口にはたどり着きません。そして瞳が食べたかったのはチョコエクレアですが、今回はイチゴのエクレアを作ります!イチゴ味にした理由は映画を観れば分かるでしょう!
ちなみに、映画では銀座コージーコーナーのエクレアが使われていました。映画を観た後、エクレアを食べればより映画を楽しめると思うので、帰りにコージーコーナーに立ち寄るのがおすすめです(笑)
それでは作っていきます!
まずはシュー生地作り。
お鍋にバターと牛乳、水を入れて火にかけます。
塩とお砂糖もちょっとだけ。
沸騰したら火を止めて、薄力粉と強力粉を加えて混ぜます。
再度火にかけます。
ボウルに取り出し、冷めないうちに溶き卵を加えます。
ちょっとずつ加えては混ぜ、加えては混ぜ、、
良い硬さになったら絞り袋に入れて、クッキングシートに上に絞り出します。
オーブンで焼いて冷ましておきます。
次に、中に入れるイチゴカスタードづくり!
イチゴのヘタを落とし牛乳と一緒にフードプロセッサーへ。
続いて、ボウルに卵をほぐし、グラニュー糖と混ぜます。
薄力粉も加えて塊がないようにしっかり混ぜたら、先ほどのイチゴ牛乳を加えます。
鍋に移して、ヘラでかき混ぜながら火にかけてちょうどいい硬さにします。
冷めたら絞り袋に入れて、裏に穴をあけたシュー生地に注入します。
最後にコーティング作り。
ホワイトチョコを刻んで電子レンジにかけ溶かします。
フリーズドライのストロベリーパウダーを加えて混ぜたら、平べったいお皿に移して、エクレアの上の部分を付けます。
表面のコーティングが固まるまで冷蔵庫で冷やせば完成です!
コージーコーナーに行ってイチゴのエクレアも買って来ました!
食べ比べをしたいと思います。
実はシネまんぷくで過去に二回作っているエクレア。うまく膨らまず悔しい想いをしたので再チャレンジでしたが、今回もちょっと膨らみ不足ですね。うーん難しい。
まずは手作りの方から!
パクっと一口食べるとたっぷり詰めたイチゴカスタードにびっくり!市販品にはない量のカスタードに大満足です!イチゴの甘酸っぱさもちょうど良く、なかなか美味しいです。
お次はコージーコーナーのエクレア。
「え????ナニコレうっっま!!!」(笑)
やっぱりシュー生地が全然違いますね。フワッフワです。悔しいけど完敗です。。。
イチゴカスタードは私が作ったものより甘さが強く、味がはっきり分かりやすい感じ!
流石のクオリティでした。
瞳が食べたくなるのも納得のおいしさ。
手作りも楽しくて大好きですが、お店で買って食べるのも良いですね!
ごちそうさまでした。
★料理の行程をショート動画でも公開中!⇒こちら
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今回取り上げた作品はコチラ!
『ハケンアニメ!』
5月20日(金)より全国公開中
【キャスト】
吉岡里帆、中村倫也、柄本佑、尾野真千子、工藤阿須加、小野花梨、高野麻里佳、六角精児 他
【スタッフ】
原作:辻村深月「ハケンアニメ!」(マガジンハウス刊)
監督:吉野耕平
脚本:政池洋佑
音楽:池頼広
主題歌:ジェニーハイ 「エクレール」(unBORDE/WARNER MUSIC JAPAN)
制作プロダクション:東映東京撮影所
配給:東映
公式サイト:haken-anime.jp
公式Twitter:@hakenanime2022
公式Instagram:@hakenanime2022
(C)2022 映画「ハケンアニメ!」製作委員会
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瀬田ミナコ(Acstar所属)
1996年4月3日生まれ 東京都出身
出演作品:映画「ゆずりは」「不能犯」(2018)
映画「種まく旅人~華蓮のかがやき~」全国順次公開中!!
その他:共感シアターでMCやコメンテーターとして活躍中
Acstar:http://acstar.jp/talent/minako_seta.html
Twitter:@minako_seta
Instagram:https://www.instagram.com/cinemanpuku_minako/
『瀬田ミナコのシネまんぷく』
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