MOVIE MARBIE

文：屋我平一朗（日々メタルで精神統一を図る映画ブロガー）

現在Netflixでシーズン1が好評配信中のドラマ『地獄が呼んでいる』や、ゾンビパニック・アクション映画『新感染 ファイナル・エクスプレス』(2016)のヨン・サンホ監督が、米Varietyのインタビューでそれぞれの続編に対する思いを語った。

『地獄が呼んでいる』は、2006年の短編アニメーション作品『地獄(二つの生)』と、2019年に韓国のウェブコミック「Webtoon(ウェブトゥーン)」作品として連載開始された『地獄』が元になっている。コミック版の原作はヨン、作画は実写版で脚本を担当しているチェ・ギュソクが務めた。『新感染』の続編『新感染半島 ファイナル・ステージ』(2020)の撮影時にはNetflixで『地獄が呼んでいる』実写版を制作するという話が進行していたようだ。シーズン2について、ヨンは「Webtoonが原作なので、我々は今後のストーリーはまずそちらで語ることに決め、さらなる実写化については新たな議論が必要になります。知っての通り、シーズン1がリリースされたばかりで続編についてNetflixと話し合う時間がなかったので」と話している。続編完成が何年後になるか分からないのは少し残念だが、『地獄が呼んでいる』は、11月15日～21日の視聴時間ランキング非英語圏TV番組部門でトップに輝いた(4348万時間視聴)。これは『イカゲーム』(ランキング3位)や、英語圏TV番組部門トップの『アーケイン』(3842万時間視聴)を凌駕する好成績なので、続編制作の可能性自体は十分あると言えるのではないだろうか。ちなみに、原作コミックは日本ではLINEコミックで独占配信中。12月2日(木)までなら20話まで無料で読めるので、シーズン1を完走した方はこの機会に触れてみてはいかがだろう。

さらにヨンは、『新感染』と『新感染半島』に続くゾンビ映画第3弾について、「いくつかアイデアはあります」と明かした。しかしその中には「TVシリーズとして続けていく」というものはないらしく、「韓国では、『新感染』レベルの映像が見られる韓国語のシリーズを作るのにあまり良い状況ではありません。それに、『新感染』の配給会社とも仕事をしなければなりませんし。これらの条件を考慮すると、映画シリーズ化が最も実現しやすいと思います」と話した。「その“ユニバース”の中では、全てが関連し合ってきます。『新感染半島』はカーチェイスにフォーカスしたポストアポカリプス映画でした。現在、次のストーリーとして考えているのは、『新感染』により近い、小さく制限された空間でのものです。ジャンル的には、『新感染』と『新感染半島』の中間と言えるかもしれませんね」と、気になる第3弾の内容についても言及。話を追うごとに拡大していくゾンビ被害と対照的に、小さな規模で描かれるらしいストーリーに興味は尽きない。

ソース
https://variety.com/2021/film/global/hellbound-season-2-train-to-busan-peninsula-trilogy-1235120378/