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【『妖怪大戦争 ガーディアンズ』公開記念】④日本妖怪の総大将「ぬらりひょん」の魅力を徹底解剖! by 興行予報士あいあい

<過去記事はこちら>
①世界の妖怪ハンター特集!
②謎多き妖怪たちと、彼らにまつわる意外なトリビア特集!
③優しく!愉快で!癒される!キモカワイイ”妖怪”大集合特集!

MOVIE MARBIEをご覧の皆さん、はじめまして!

映画ファンのオアシスであり、オンライン上の劇場空間「共感シアター」。そこで毎週火曜日に生放送されている映画情報ワイド番組「共感シアターナビ」内で皆さんと一緒に週末の映画ランキングについて語っている“興行予報士”あいあいと申します!

この夏大注目の映画『妖怪大戦争ガーディアンズ』が間もなく公開ということで、今作をより楽しんでもらうためにMOVIE MARBIEに出張して参りました!

興行予報士あいあい

個性豊かで楽しい妖怪たちが勢ぞろいと噂の映画『妖怪大戦争ガーディアンズ』ですが今回注目してほしいの妖怪がいます!それは、、、ぬらりひょんです!日本人ならその名前にピンと来る人も多いメジャーな妖怪だと思いますし、思わず口に出したくなる名前ですよね「ぬらりひょん」。妖怪の総大将や親分、リーダーとして今まで様々な作品で描かれてきましたが、そもそもぬらりひょんとは何者なのか?って意外と知られていないのではないでしょうか。今回は『妖怪大戦争ガーディアンズ』公開記念として、今作でも「頭脳明晰な日本妖怪の総大将」として大活躍(?)が期待されるぬらりひょんについてご紹介したいと思います。

≪ぬらりひょんって何者??≫

まずはぬらりひょんの基本情報から見ていきましょう。

①一般に、瓢箪鯰(ひょうたんなまず)のように掴まえ所が無い化物であるとされる。江戸時代に描かれた妖怪絵巻などにその姿が多く確認できるが詳細は不明である。(Wikipedia)

②京極夏彦・多田克己などは、「ぬらり」は滑らかな様子、「ひょん」は奇妙な物や思いがけない様子を意味し、ぬらりくらりとつかみどころのない妖怪であるところから「ぬらりひょん」という名称がつけられたのではないかとしている。(Wikipedia、多田克己「解説」『妖怪図巻』京極夏彦編、国書刊行会、2000年。)

③勝手に知らない人の家にあがりこんで、お茶を飲んだりする品の良い老人のように見える妖怪。あまりにも自然な振る舞いに家族も誰も気づかない。(引用:妖怪大百科)

 

佐脇嵩之『百怪図巻』より「ぬらりひょん」

 


えーっとこれは要するに、、、
特別悪さをするわけではなく、時には人間の敵にも味方にもなり、
「ひょん」なところに「ぬらり」と現れる妖怪、それがぬらりひょんということでいいですか?(笑)

そして何より気になるのが、なぜぬらりひょんは総大将ポジションを確立できたのか。あれだけ個性もクセも妖力も強い妖怪たちをまとめあげるのですから、さぞずば抜けた能力や特別な妖力を持っているに違いない!と思ったのですが、、、

 

④昭和後期、「妖怪の総大将」であるという解説が水木しげるや佐藤有文の妖怪図鑑などを通じて一人歩きしたこと、テレビアニメ版『ゲゲゲの鬼太郎』の第3作(1985年放送開始)に主人公・鬼太郎を宿敵とみなす敵役として登場し「総大将」と作中で自称したことなどが総合的に「総大将」としてのイメージを有名なものとしたことが要因になったと見られている。(Wikipedia)

 

境港市水木しげるロードに設置されたぬらりひょんのブロンズ像

 


まさか、水木しげる先生がぬらりひょんを「総大将キャラ」として描いたことがすべての始まり…!?

 

そうなんです。総大将というのは水木しげる先生がぬらりひょんに授けた「キャラ」だったのです。しかしこれまで様々な作品で妖怪たちを引っ張る存在として頑張ってきたことは事実なので、結果としてそのキャラが板についているのはつまり、ぬらりひょんには総大将の素質があったということではないでしょうか。

ということで、これまでぬらりひょんを総大将として見事に昇華してきた名だたる俳優たちの変貌っぷりをご紹介します!

 

≪ぬらりひょんを演じてきた名俳優たち≫

☆忌野清志郎『妖怪大戦争』(2005)
比較的素顔ではあるものの、ぬらりひょんの特徴である肥大した後頭部と青白いライトが合わさって気味悪さが満点ですね~。とはいえ忌野清志郎さんに関しては素顔のほうが派手である意味妖怪感が否めません(笑)

 

☆緒形拳『ゲゲゲの鬼太郎千年呪い唄』(2008)
首元まで隠す漆黒の着物に妖怪と人間の未来を見据えているような鋭い眼光、カリスマ感が出ていてカッコイイですね!ちなみに緒形拳さんはこの作品が公開された直後の2008年10月5日に71歳で亡くなったため、映画出演としてはこれが遺作となりました。

 

☆大倉孝二『妖怪シェアハウス』(2020テレビ朝日)
こちらの作品は、空気を読んでばかりの気弱な主人公のOL女子が超おせっかいな妖怪たちに助けられながら成長していくホラーコメディドラマです。映画ではありませんが、「普段はその大きな頭をターバンで隠し、弁護士兼経営コンサルタントとしてデキる男の顔を見せている」という設定が、まさに現代の人間社会をぬらりと生きていて何とも憎めないのでご紹介します。

 

☆大森南朋『妖怪大戦争ガーディアンズ』(2021)
お待たせしました!最新令和版ぬらりひょんを演じるのは大森南朋さんです!今作ではぬらりひょんは妖怪と人間の共存を望んでおり、“破風なき家の子”である主人公の少年・ケイに世界を救ってくれと頼みます。渋い風貌にニヒルな口元、堪りませんね~。“妖怪大戦争”での活躍に期待です!

おまけ
☆斎藤工『映画 妖怪ウォッチ 空飛ぶクジラとダブル世界の大冒険だニャン!』(2016)
いや、イケメン過ぎませんか?

≪おわりに≫
いかがでしたか?この記事を読んでくださったあなたはきっと8月13日公開の映画『妖怪大戦争ガーディアンズ』を観たら思わずぬらりひょんを応援してしまうこと間違いなし!もちろんぬらりひょん以外の妖怪たちも主人公の少年・渡辺ケイも大活躍なので、ぜひ劇場でご覧ください!

 


夏休みは映画館に行こう!妖怪たちが待ってるよ!
そして毎週火曜21時からの「共感シアターナビ」にも遊びに来てくださいね~

 

 

【ストーリー】
太古の日本列島を分断していた大きな溝、フォッサマグナ。かつて海の底だったこの場所で、地中深く眠る古代の化石たちが1つに結集し、巨大な妖怪獣へと姿を変えて東京へと向かうのだった。人間からは妖怪獣の姿は見えず天災にしか見えない。人々が怯える中、日本の妖怪たちは、このまま妖怪獣が東京に向かえば、太古の結界を破壊し、世界が滅亡の危機を迎えてしまうと危惧する。東京への到達を阻止するため、妖怪たちは平安時代に実在した伝説の妖怪ハンター・渡辺綱(わたなべのつな)の血を受け継ぐ、埼玉県・所沢市の小学生・渡辺兄(わたなべけい)の存在を突き止め、妖怪の世界へと招き入れる。自分の血筋も知らない普通の気弱な小学生の兄は、突然現れた妖怪たちに驚きを隠せない中、妖怪たちから世界を救ってくれと頼まれる。果たして、世界を救う勇者に選ばれ、伝説の刀・鬼切丸を授けられた少年の運命は?そして妖怪たちの本当の狙いとは?人間、妖怪、世界のモンスター、そして“出しちゃいけないでっかいヤツ”も巻き込んだ、新時代の“妖怪大戦争”が始まる!

【キャスト】
寺田心 杉咲花 猪股怜生 安藤サクラ/ 神木隆之介
大倉孝二 三浦貴大 大島優子 赤楚衛二 SUMIRE
北村一輝 / 松嶋菜々子
岡村隆史 遠藤憲一 石橋蓮司 / 柄本明
大森南朋 / 大沢たかお

【スタッフ】
監督:三池崇史
製作総指揮:角川歴彦、荒俣宏
脚本:渡辺雄介
音楽:遠藤浩二
制作プロダクション:OLM
配給:東宝、KADOKAWA
(C)2021『妖怪大戦争』ガーディアンズ

公式サイト:kadokawa.co.jp/yokai
公式ツイッター:@yokai_movie