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第71回:『妖怪大戦争』(2005年)|妖怪たちがユニークすぎる!小豆洗いの”小豆”を拝借してお赤飯を炊く!【瀬田ミナコのシネまんぷく】

共感シアターでもお馴染み、女優の瀬田ミナコによる連載コラム。毎回「映画」と「食」をテーマに、ゆるゆるとお届けします!

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■今回の映画:『妖怪大戦争』(2005年)

日本の夏はジメジメして暑い!!毎日の暑さにうんざりしてきたので、今回は日本の怖い話の定番、妖怪の映画を選びました。それは2005年の映画『妖怪大戦争』です!いまでこそ楽しく観られる映画ですが、公開当時は小学生だったので結構ビビりながら観たのを覚えています。妖怪って、不気味でちょっと怖いけど、幽霊とも怪物とも違う不思議な存在ですよね!

今回の『妖怪大戦争』(2005)は三部作のうちの二作目、一作目は黒田義之監督の『妖怪大戦争』(1968)、そして三作目は間もなく公開される、令和版の妖怪映画『妖怪大戦争ガーディアンズ』とても楽しみです!

二作目の『妖怪大戦争』(2005)監督は三池崇史監督が務め、主演は当時まだ子役だった神木隆之介さんが演じています。水木しげるさん、宮部みゆきさん、荒俣宏さん、京極夏彦さん、という妖怪のスペシャリストが集まりプロデュースチームを組んで製作に参加しました。そのおかげか、ものすごい数の妖怪たちが登場し、その妖怪を演じた皆さんがとても豪華だというのも見どころの一つの映画です!

神木さん演じる主人公のタダシは、両親の離婚を期に東京から、鳥取にある母方の実家へ引っ越してきました。タダシは新しい生活になかなかなじむことが出来ず、学校の友人にもいじめられながら生活していました。

そのころ妖怪達の世界では、人間の怨念の集まりである魔人、加藤保憲が妖怪たちを捕らえ、人間たちに復讐する計画をスタートさせていました。

夏祭りの夜に、タダシはこの世の危機を救うという「麒麟送子」に選ばれ、伝説に倣い山へ入ります。しかし、その山の中では妖怪達がタダシの事を待っていたのです。加藤の企みをためるべく、タダシは妖怪たちと共に動き出します!

 

この映画の感想をすごくざっくりまとめると、

少年、神木君が可愛い!

妖怪たちが愉快で楽しい!!

スネコスリが愛おしい!!!

 

とにかく神木君が可愛いんです。きれいな顔つきと、色白で都会っ子感満載のタダシが一生懸命戦う姿は応援したくなる事間違いなしです。この頃から素晴らしい演技力ですが、そこに子供だけが持つ純粋さや儚さが加わって、大人には出せない輝きを放っていました。

そして妖怪たち。

沢山の妖怪が出てくるのですが、ぬりかべや一反木綿のように人間とは程遠い見た目のものもいれば、見た目はほぼ人間の妖怪もいて、油すましを演じた竹中直人さんなんかは顔がちょっと青いだけで、ほぼそのままの姿で出演なのにちゃんと妖怪に見えるんです(笑)川姫を演じた高橋真唯さんは美脚を披露していましたし、役者ひとりひとりの魅力はそのままに妖怪になっているのがとても面白かったです。

河童を演じた阿部サダヲさんは、見た目では一瞬誰だか分からないんですが、一言喋ればもう確実に阿部さんだなって分かるくらい、役者の魅力が活かされていました!

そして本当に驚くほど有名な方がどんどん出てくる出てくる、、、。

「あれ?これメイクしてるけどあの俳優さんだよね?」「こんなところに大物俳優さんがいる!」と終始驚きながら、楽しみながら観ることが出来ました。

ろくろ首や小豆洗い、唐傘お化けなどなじみ深い妖怪が出てきてくれるので、妖怪に詳しくない私でもそれぞれの特長がすぐに掴めて、とても見やすかったです。一方で、名前も見た目も知ってるけど何をする妖怪なのか分からない奴も結構沢山いて、映画を観終わってから調べたくなりました。そして調べてみたところ、あんまり害のない妖怪が多かったんです!不気味な見た目ではあるものの、人間を脅かすだけだったり、決まったセリフを言うだけだったり、ものによっては決まった条件下で現れるだけだったり。

怖いというより、ユニークでお茶目で可愛く思えてきました!

妖怪の映画と聞くとなんとなく怖そうなイメージを持っていましたが、意外とコメディな存在でした。「妖怪大戦争」というタイトルでありながら、今作に登場する大多数の妖怪は戦っている自覚がなく、祭りだと勘違いしています。ほとんどの妖怪が「敵を倒す!みんなを救う!」なんて意気込みは持ち合わせておらず、その気の抜け方がとても妖怪らしく、愉快で良かったと思います!

もう一つ私が声を大にして言いたいのが、「妖怪スネコスリ可愛い」ということです!ただ脚の間をすり抜けるだけのモフモフした妖怪です。今作に出てくるスネコスリは、はっきり言ってどう見てもぬいぐるみ。(笑)神木君演じるタダシがぬいぐるみ相手に演技しているのがちょっとシュールなくらいなんですが、いつの間にかそのちゃちな見た目がとても可愛く、愛おしく見えてきてしまうんです。

ぬいぐるみなのに、殴られてたら「死んじゃうよ!やめてー!」と思うし、敵に捕まりヨモツモノ(妖怪と機械を合体させた化け物)にされてしまった時は思わず泣きそうになりました。

きっと2005年の技術をもってすれば、もっとリアルなスネコスリにすることも出来たはずですが、このスネコスリにすっかりハートを持ってかれてしまいました。

ぬいぐるみ売ってたら本気で欲しいです!

お話のラストはあまりにあっけなく、良い意味でアホらしい展開が待っています。タダシが太刀打ちできないほど強い加藤は、何故か小豆と融合してしまい、消滅します。(笑)

しかしラストまで観ているうちに、そんなギャグみたいな展開も受け入れてしまえテンションになっているのがこの映画のすごい所。

冷静に考えればひどい終わり方なのかもしれませんが、私は気にならなかったし、おもしろかったです!

さて、今回の映画メシはそんな超重要アイテムである小豆を使ってお赤飯を炊きたいと思います!お祭りで麒麟送子に選ばれたタダシも神社から手ぬぐいとお赤飯もらってましたね。

昔日本では、赤い食べ物は邪気を払うとされていたため、小豆も魔除けの意味を持つそうです。そう考えるとなぜ加藤を倒すことが出来たのかも納得です。

今日は蒸し器ではなく炊飯器で作れる簡単レシピでお赤飯を炊きます。

まずはモチ米をざっと洗います。

次に小豆の用意。小豆同士のこすれるザザーッという音が気持ちいいです。(写真を撮ってる間に何粒か落としてしまったんですが、表面がツルツルで遠くまで飛んで行っていしまうので拾うのが大変でした。作中の小豆洗いの苦労が身に沁みます、、、。)

お水と一緒に鍋に入れ、一度沸騰したらお水を新しくします。

小豆が柔らかくなるまでじっくり煮たら、小豆とゆで汁を分けます。

炊飯器のお釜に、洗ったモチ米と小豆のゆで汁を入れ、足りない分のお水を足します。

最後に茹でた小豆をそっと上に乗せ、炊飯スタート!

簡単、楽ちんです!

出来ました!炊き立てのモチ米の香りが最高です。

重箱に入れゴマ塩を振れば完成です。

炊飯器に頼る簡単レシピでしたが、ちゃんとふっくらモチモチのお赤飯になりました!

モチ米にほんのり小豆の香りとゴマ塩の塩気が加わり、これだけでいつまでも食べられそうな美味しさです。

このお赤飯も邪気を払ってくれたら嬉しいな。というか、そんな素敵なパワーを持つ小豆を大事にしている妖怪小豆洗いってすごい不思議な存在ですね(笑)

ごちそうさまでした!

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今回取り上げた作品はコチラ!

【キャスト】
神木隆之介, 宮迫博之, 高橋真唯, 岡村隆史, 栗山千明,阿部サダヲ,岡村隆史,菅原文太,豊川悦司 ほか

【スタッフ】
監督: 三池崇史
脚本:三池崇史,沢村光彦,板倉剛彦
製作総指揮:角川歴彦
配給:松竹

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瀬田ミナコ(Acstar所属)
1996年4月3日生まれ 東京都出身
出演作品:映画「ゆずりは」「不能犯」(2018)
映画「種まく旅人~華蓮のかがやき~」全国順次公開中!!
その他:共感シアターでMCやコメンテーターとして活躍中
Acstar:http://acstar.jp/talent/minako_seta.html
Twitter:@minako_seta

 

『瀬田ミナコのシネまんぷく』これまでの連載記事はこちらから!
https://moviemarbie.com/special/cinemanpuku_index/

 

※瀬田ミナコが出演中の共感シアターのアーカイブ動画はこちら!