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『THE FIRST SLAM DUNK』公開記念!ムービーマービー編集部が『スラムダンク』への思いを語る!/弱者・敗者のバスケ漫画「スラムダンク」

週刊少年ジャンプ(集英社)1990年42号から1996年27号まで連載された、井上雄彦による少年漫画。高校バスケを題材に選手たちの人間的成長を描き、国内におけるシリーズ累計発行部数は1億2000万部以上。その影響からバスケを始める少年少女が続出し、テレビアニメ(1993年10月~1996年3月)やゲームなども製作された。

そんな伝説の超人気コンテンツの新たなアニメーション映画がいよいよ12月3日から公開となる。監督・脚本は、原作者である井上雄彦自らが手掛ける。

そこで今回は、映画の公開を記念して、「スラムダンク」好きを自称する編集部スタッフによる「スラムダンク」への思いを語って頂きます!

 

弱者・敗者のバスケ漫画「スラムダンク」

文:たんす屋(神社好きの中年Youtuber)

かつて“神“と呼ばれた男がいた。
英語におけるGodは、現代日本人がやたらに口走る、安い「神」ではない。
その神は、バスケットボールの世界に降臨し、人々に奇跡を示し、信仰の対象となった。
マイケル・ジョーダン。

90年代、米プロバスケットNBAのシカゴ・ブルズの【23】番を付けたジョーダンはその類まれな身体能力と勝利への飽くなき欲求でコートを完全支配し、「エア」という異名の通り、彼は空中に「浮きっぱなし」の奇跡を見せた(これホント)!さらにつるつる頭なのに二枚目、ピアス、ダボダボのショーツ、短いソックスなど、見た目でも多くの人を魅了し美意識を革新した。黒人だが彼はアメリカの全世代、全ての人種にとってのヒーローとなった。
その影響力は広告業界に変革をもたらし、ジョーダンと名付けられたバスケットシューズをめぐって殺人事件が起こるほどの過熱人気だった。
ジョーダンの登場以降バスケットボールは「かっこいいもの」に変わった。そして彼を含めたNBAのオールスターメンバーが出場した1992年のバルセロナ五輪以降、NBAの影響力は世界に拡大し始めた。

日本における「マイケル・ジョーダン」的なものの伝道師は井上雄彦だった。
彼はマイケル・ジョーダンから受けた衝撃体験を漫画で表現してみせた。ダボダボのショーツ、短いソックス、特別なバッシュ―。
どこにでもいる不良が、バスケに全てを懸けてる奴らを見て、そのまぶしい光線を浴びて、マイケル・ジョーダン的な価値観に開眼する。
「バスケットボールはお好きですか?」
井上雄彦はそれをさらに無限の青春ストーリーに昇華した。そこには何歳になっても、バスケットをやってなくても、感じられる程のほとばしる青春があった。実際、「巨人の星」「侍ジャイアンツ」「キャプテン翼」など多くの歴代名作スポーツもの漫画に比べても「スラムダンク」は圧倒的に青春度が高い。50歳の爺がいまだに漫画読んでむせび泣くのだから間違いはない。
違いは何か?
それは「スラムダンク」が弱者・敗者の目線で描いている作品だからだと思う。
ほとんどの人は桜木花道や流川楓ではなく、いわば小暮なのだ。
まぶしい目でエースの活躍を見つめ、劣等感に飲み込まれそうになりながらも踏ん張る。
だが彼にも一瞬のきらめきがある。普段は冴えないが、そういう記憶を抱きしめてがんばってなんとか生きてきた人にとって、こんなに自分を見つめてくれている漫画はない。
 実は私も中学生のころバスケットボールをやっていた。愚かなバスケットマンだったが、だからこそ、「スラムダンク」のいろんなシーンが必要以上にズキズキくる。

今回の映画も、CGやモーションキャプチャーの最先端を感じる映像、宮城リョータのフェイクや、三井のシュートを放つ綺麗な指先の動きなど、「そこに選手いるだろう?」と見紛うほどバスケット・アクションのディテールの仕上げには凄まじいものを感じる。マイケル・ジョーダン以来のバスケットボールの一番カッコいい部分が存分に詰まっている感じがする。
だが、実際映画を観てみたら、心に残るのは弱者・敗者の目線であってほしい。そしてきっともう一度コートに戻りたくなるだろう。
「先生、バスケがしたいです」
つまり、それだ。。みっちゃん。

原作・脚本・監督:井上雄彦
演出:宮原直樹 北田勝彦 大橋聡雄 元田康弘 菅沼芙実彦 鎌谷悠
キャラクターデザイン:井上雄彦 江原康之 CGディレクター:中沢大樹 作画監督:江原康之 
美術監督:小倉一男 色彩設計:古性史織 撮影監督:中村俊介 編集:瀧田隆一 音響演出:笠松広司 
アニメーションプロデューサー:西川和宏 プロデューサー:松井俊之

声:仲村宗悟 笠間淳 神尾晋一郎 木村昴 三宅健太

オープニング主題歌:The Birthday(UNIVERSAL SIGMA) 
エンディング主題歌:10-FEET(EMI Records) 
音楽:武部聡志、TAKUMA(10-FEET)

製作:2022 THE FIRST SLAM DUNK Film Partners
アニメーション制作:東映アニメーション/ダンデライオンアニメーションスタジオ

■公式HP
https://slamdunk-movie.jp/
■公式Twitter
https://twitter.com/movie_slamdunk/
■COURT SIDE
https://www.slamdunk-movie-courtside.jp
■チケット予約特設サイト
https://slamdunk.movie-screen.jp/

©I.T.PLANNING,INC.
©2022 THE FIRST SLAM DUNK Film Partners

映画『THE FIRST SLAM DUNK』2022.12.3 公開