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明るい気持ちになれる!“生きる原動力”になるコメディ映画20選/#4『ウソツキは結婚のはじまり』アダム・サンドラー×ジェニファー・アニストンの心地よい掛け合い

映画・ドラマライターの伊藤万弥乃です。全20回に渡って「生きる原動力になるコメディ映画」をテーマに1本ずつ映画を紹介させていただきます!私がコメディ映画を観たいと思うのは、心が沈んでいるときや現実逃避をしたいとき。だからこそ、爆笑までしなくとも、観ている間だけでも楽しい気分にさせてくれる作品をテーマにピックアップしていこうと思います。

今回選んだのは、アダム・サンドラー×ジェニファー・アニストン『ウソツキは結婚のはじまり』
第4回となる今回選んだのは映画『ウソツキは結婚のはじまり』(2011年)です。物語冒頭はロサンゼルスが舞台となっており、後半にはハワイに移ります。どちらも夏らしい陽気であり、内容も“ザ・アメリカンコメディ”なので、笑いで暑さも吹き飛んでしまうでしょう!

(賞自体にユーモアを感じる)ゴールデンラズベリー賞5部門にノミネートされ、最低監督賞、最低主演男優賞を受賞している本作。主人公・ダニーを演じるのは、現代の喜劇俳優と言ったら思い浮かべるであろうアダム・サンドラー。結婚生活が上手くいかなかったダニーは、自分の達者な口と偽りの結婚指輪があれば、気軽に女遊びができることに気が付きます。そんな中、出会った金髪美女・パーマー(ブルックリン・デッカー)に既婚者とは付き合えないと言われてしまい、咄嗟にこれから離婚するというウソを話してしまいます。

そして「奥さんに会わせてほしい」と言われ、同じ職場で働くシングルマザーのキャサリン(ジェニファー・アニストン)に妻のふりをしてもらうことに。そこからウソにウソを重ね、キャサリンの子供たちとダニーの友人・エディ(ニック・スウォードソン)を連れて、ハワイに行くことになってしまうのです。

終始巻き起こるアダム×ジェニファーの心地よい掛け合い
アダム・サンドラーと言えば、ドリュー・バリモアと共演した『50回目のファースト・キス』を思い浮かべる人が多いのではないでしょうか? 日本でも福田雄一監督によってリメイクされるほどの人気作であり、この作品によるハワイのイメージが強いため、今回紹介する『ウソツキは結婚のはじまり』もある意味アダム・サンドラーらしい作品です。

また、ジェニファー・アニストンと言えば『フレンズ』ですよね! それ以降も『そんな彼なら捨てちゃえば?』『モンスター上司』などに出演し、コメディ女優としての地位を獲得しています。そんな2人は、Netflixの『マーダーミステリー』で再共演し、今年に入ってその続編も配信されました。

そんな2人が見せる、まさに長年連れ添った夫婦のような掛け合いが本作一番の魅力。特に勢いがあるのは、ダニーがパーマーに元妻としてキャサリンを紹介するシーン。「彼はトイレにこもりっぱなし」「あれだけクスリ飲んでて、男を全部覚えてるのがすごい」などとテンポよくウソを重ねていき、お互いその悪ノリに乗っていく。最後にはキャサリンが、パーマーとダニーについて「お似合いよ、まるでバービーとケンじいさん」と言う、タイムリーな冗談も楽しめちゃいます。

美容外科にやってくるおかしな人たち
もう一つの見どころは、ダニーの元へやってくる患者たち。まゆげの高さが左右違ったり、胸が左右非対称だったり……。そんな環境の中で淡々と仕事をしつつ、関係ない話をするダニーとキャサリンがシュールで、でもやはり息がぴったり。

さらに、このおかしな人しか出てこない映画の中で一番おかしな人と言えば、キャサリンの宿敵・デブリン(ニコール・キッドマン)。ハワイでたまたまキャサリンとデブリンは再会するのですが、デブリンとその夫のラブラブマウントにキャサリンとダニーは引き気味。しかし、負けたくないキャサリンはダニーとも偽のイチャイチャを見せ、しまいにはステージの上でフラダンスバトル! ハリウッドを代表する女優たちが負けじと踊り狂うこのシーンは、この映画を思い出すたびに蘇る代表的なシーンです。

最初のシーンに描かれるダニーが女遊びに走るようになってしまう出来事や、キャサリンが抱える家族でいることの難しさには人間らしい痛みを感じますが、その反動で吹っ切れてしまう彼らの今の姿は本当に清々しいです。2人の掛け合いに沢山笑って、夏を感じていただけたら嬉しいです。

そして実は、本作は1969年に公開されたウォルター・マッソーとイングリッド・バーグマンの『サボテンの花』のリメイク版でもあります。どちらも鑑賞して、現代らしいコメディとの違いを感じてみるのも面白いかもしれません。

 


伊藤万弥乃(いとうまやの)
海外映画とドラマに憧れ、英語・韓国語・スペイン語の勉強中。
大学時代は映画批評について学ぶ。映画宣伝会社での勤務や映画祭運営を経験し、現在はライターとして活動。
シットコムや韓ドラ、ラブコメ好き。

執筆記事:https://linktr.ee/mayano
ブログ:https://ladybird99.com/

関連記事:【ENDROLL】「ライターとして生きる。」ライター 伊藤万弥乃 さん(前編)

 

『ウソツキは結婚のはじまり』(2011
U-NEXTで視聴する⇒こちら
ディズニープラスで視聴する⇒こちら

【ストーリー】
美容整形外科医ダニーは、不幸な結婚生活を送っている男を装って女性を口説く独身プレイボーイ。そんなある日、ダニーは絶世の美女パーマーと出会う。彼女となら結婚してもいいと思ったダニーだったが、偽りの結婚指輪が見つかってしまい、つい既婚者だといつものウソをついてしまう。どうしたらパーマーを口説き落とせるのか?困ったダニーは、職場のアシスタントでありバツイチ子持ちのキャサリンに、離婚間近の妻のふりをして欲しいと頼むのだった。しかし事態は予想外の方向へ展開し、キャサリンの2人の子供たちも巻き込み、いざ一行はハワイへ向かうことに!?

【キャスト】
アダム・サンドラー、ジェニファー・アニストン、ニック・スウォードソン

【スタッフ】
監督:デニス・デューガン
製作:アダム・サンドラー ヘザー・ペリー
脚本:アラン・ローブ ティモシー・ダウリング I・A・L・ダイアモンド エイブ・バロウズ
原作:ピエール・バリレー ジャン・ピエール・グレディ
撮影:テオ・バン・デ・サンド
音楽:ルパート・グレッグソン=ウィリアムズ

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