第93回:『ミラベルと魔法だらけの家』|食べたら傷が治っちゃう!?コロンビアの国民食アレパを作って魔法一家気分!【瀬田ミナコのシネまんぷく】
共感シアターでもお馴染み、女優の瀬田ミナコによる連載コラム。毎回「映画」と「食」をテーマに、ゆるゆるとお届けします!
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■今回の映画:『ミラベルと魔法だらけの家』(2021)
今回は2021年に公開されたディズニー映画『ミラベルと魔法だらけの家』です!
ディズニー作品を観るとき、私が一番楽しみにしているのが「音楽」なのですが、今回は「モアナと伝説の海」以来のミュージカル映画という事でとても期待していた作品です。
音楽も楽しみにしていたのですが、なんと、物語の舞台であるコロンビアの食べ物がいくつか登場するというではありませんか!
「これはシネまんぷくで書かなくては!」という事で選びました。
『ミラベルと魔法だらけの家』は、コロンビアのエンカントという町に住む、マドリガル家のお話です。一家の住む家には魔法の力が宿っていて、マドリガル家の子供は皆、それぞれ「ギフト」と呼ばれる魔法を授かり、その魔法を町のために使って暮らしていました。
そんな中、マドリガル家の子供なのに唯一「ギフト」を授かれなかった女の子、ミラベルがこの物語の主人公です。
ひとりだけ魔法が使えないことで、家族からはお荷物扱いされることもしばしば。しかし、家族を愛し、家族のために役に立とうとする彼女は、家の魔法が弱くなっている危機に気が付きます。
ミラベルは家族の危機を救うことが出来るのでしょうか!?
というストーリーなんですが、、、
「ミラベル、よく、ぐれなかったね!!」
と褒めてあげたいです!!それほどまでに家族みんながミラベルに対して冷たい。。。
意地悪している訳ではないし、きっと家族愛もあるのでしょうが、「魔法がない=役に立たない」という考えが滲み出ているのです。。。悪意はないとはいえ家族写真に入れてもらえないとか悲しすぎますよね。
物語の冒頭、ミラベルの置かれている状況や家族の関係を分かりやすく伝えるためとは言え、あまりにも思いやりのない家族を見て「私ならこんな家族愛せない!」と思っちゃいました。
ミラベルの「みんなの役に立ちたい!」という気持ちをもうちょっと尊重してあげれば良いのに。
しかし、私が抱いたこのモヤモヤこそが、物語の重要な要素になってくるので、後半はとても自然にミラベルを応援していました!すっかりストーリーに引き込まれていたってことですね!
音楽も期待を裏切ることなく、凄く良かったです!
最初に家族の紹介をしながら歌われる「不思議なマドリガル家」という曲は、明るく楽しく、パーカッションのリズムで踊りだしたくなってしまう雰囲気!口ずさみたくなる陽気さです。
もう一曲お気に入りの曲があって、それは、ミラベルの姉ルイーサが歌う「増してくプレッシャー」です。日本語吹き替えは、3時のヒロインのゆめっちさんが担当していたけど、歌もめちゃくちゃ上手!個人的にはキャラクターの中でも一番のお気に入りはこのルイーサだったりします。
超パワーというギフトを授かり、男勝りな頼もしいキャラかと思いきや、実はすごく繊細で乙女で可愛い。それなのに一生懸命周りからの期待に応えて、自分の価値を保とうとする姿は、健気でちょっと可笑しくって。そのバランスがすごく良かったです。
そして何といっても画面が常に華やかで、とっても綺麗でした!
ギフトを持つ家族はそれぞれ魔法の部屋を持っていて、その中は魔法が溢れる不思議な空間になっているのですが、特に動物たちの暮らすジャングルと、お花まみれの部屋が素敵でした!映画全体を通してカラフルで賑やかなのはなんだか楽しいですね。
家族の大切さを思い出させてくれる、という分かりやすいテーマで、ファミリー向けかと思いきや、見どころが沢山で、あっという間に観終わりました!
どこにでも花を咲かすことが出来たり、誰にでも変身出来たり、どれも素敵な魔法ですが、一番使ってみたいのは、ミラベルのお母さんが使う「食べ物で人を癒す」魔法です!
食べ物に魔法の力を籠めるなんて、よくよく考えるとオーソドックスなものかもしれませんが、それが「コロンビアの料理」というところにも惹かれました!
という訳で今回はミラベルママの作っていたコロンビア料理「アレパ」を作ります!
ミラベルが焼きたてのアレパを食べると、みるみる切り傷がふさがっていきました。美味しいうえに癒し効果もあるなんて最高!
アレパはとうもろこしの粉から作るパンの様な食べ物で、コロンビアの国民食とも言える存在だそうです。チーズを入れたり、お肉を詰めたり食べ方は様々ですが映画に出てきたシンプルな感じで作っていきます!
まずは、ボウルにコーンミール、強力粉、砂糖、塩を入れよく混ぜます。
そこにぬるま湯を少しずつ加え、全体がまとまるまで混ぜていきます。
とうもろこしの粉だからか、小麦粉と違って混ぜても混ぜても粘りが出てこないので、ちょっと不安に。(砂場の砂にお水加えていってる感じ)
ラップをして少し寝かせてみると、水分がなじんだのか、丸められそうな固さになりました。
五つに分けて、溶かしバターを付けた手のひらで、優しく成型していきます。
有塩バターで両面をこんがり焼いたら
完成です!
バターとコーンの甘い香りがとっても良いです。香りだけでも既に美味しい。
食べてみると外はカリッと、意外にも中はモッチリほくほくしていてとっても美味しいです!
パンのようでも、お芋のようでもある食感です。味らしい味つけもしてないのですが、コーンの香りがしっかりするので、これだけでなかなか美味しい!
合わせる食材次第で甘くも辛くも出来そうなので、色んなアレンジで食べてみたいです(^^)
自分の作った料理で傷を治したり、心を癒すことが出来たら最高だろうなぁ。
ごちそうさまでした!
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今回取り上げた作品はコチラ!
【キャスト】
ステファニー・ベアトリス、ジョン・レグイザモ、マリア・セシリア・ボテロ、ダイアン・ゲレロ、ジェシカ・ダロウ、アンジー・セペダ、ウィルマー・バルデラマ、カロリーナ・ガイタン、マウロ・カスティージョ、アダッサ、レンジー・フェリズ、ラヴィ・キャボット=コニャーズ、マルーマ
【スタッフ】
監督:バイロン・ハワード、ジャレッド・ブッシュ
共同監督:シャリース・カストロ・スミス
製作:イベット・メリノ クラーク・スペンサー
製作総指揮:ジェニファー・リー
脚本:シャリース・カストロ・スミス、ジャレッド・ブッシュ
編集:ジェレミー・ミルトン
楽曲:リン=マニュエル・ミランダ
音楽:ジャーメイン・フランコ
エグゼクティブ音楽プロデューサー:トム・マクドゥガル
日本版エンドソング:ナオト・インティライミ
配給:ディズニー
(C)2021 Disney. All Rights Reserved.
公式サイト:https://www.disney.co.jp/movie/mirabel.html
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瀬田ミナコ(Acstar所属)
1996年4月3日生まれ 東京都出身
出演作品:映画「ゆずりは」「不能犯」(2018)
映画「種まく旅人~華蓮のかがやき~」全国順次公開中!!
その他:共感シアターでMCやコメンテーターとして活躍中
Acstar:http://acstar.jp/talent/minako_seta.html
Twitter:@minako_seta
『瀬田ミナコのシネまんぷく』
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※瀬田ミナコが出演中の共感シアターのアーカイブ動画はこちら!
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