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第60回:『レミーのおいしいレストラン』|あの頃の自分に贈る憧れの料理!レミーのラタトゥイユ!【瀬田ミナコのシネまんぷく】

 

共感シアターでもお馴染み、女優の瀬田ミナコによる連載コラム。毎回「映画」と「食」をテーマに、ゆるゆるとお届けします!

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■今回の映画:『レミーのおいしいレストラン』(2007

あの映画に出てきたあの料理は、いったいどんな味がするんだろう?

登場人物が食べていた料理があまりにも美味しそうで、無性に食べたくなった。

映画を観ていてそんな風に思うことありますよね!今回は、私が11歳の頃に観た映画、「レミーのおいしいレストラン」を選びました!

当時、同級生に誘われて劇場に観に行った映画ですが、最初はあまり興味もなく「子供向けの映画でしょ?」なんて思っていました。(小学生のくせに。笑)しかし、いざ観てみると、お話もとてもおもしろく、さらにクライマックスシーンで登場するラタトゥイユという料理に心奪われて劇場を後にしたのを覚えています!どんな味がするのかすごく気になったのに「うちのお母さんは、あんなお洒落な料理作れないだろうな、、」と決めつけて食べることのなかったラタトゥイユ。(お母さん、勝手な想像です!ごめんなさい….笑)

今回は、そんな憧れの料理を作ります。まずはとっても楽しい映画の内容の紹介と、感想からお楽しみください!「レミーのおいしいレストラン」は2007年に公開されたピクサー・アニメーション・スタジオによる長編アニメーション映画です。第80回アカデミー賞では、長編アニメーション映画部門を受賞しました。原題は「Ratatoiulle」で、フランス南部の野菜煮込み料理「ラタトゥイユ」という意味です。

物語の主人公はレミーという一匹のネズミ。舌と鼻がよく利き、グルメで、フランス料理のシェフになることを夢見ています。ある日仲間たちとはぐれ一人ぼっちになったレミーは憧れのシェフであるグストーの作った、レストラン「グストー」へ向かいます。

そこで出会ったのは、今は亡きグストーの息子、リングイニでした。料理なんてほとんどやったことがないのに働かなければならないリングイニと、シェフになりたいけどネズミであるレミーは協力して料理することになります。そして二人の作った料理は美味しいと評判となり「グストー」はかつての人気を取り戻していきます。

レミーがネズミという立場でありながら夢をかなえていく様子を、テンポよく、コミカルで楽しく描いています。さらにリングイニとの友情や家族との関係性も大切な要素となっており、盛りだくさんな作品です。やはり一番楽しいのは料理のシーンです。小さなレミーが人間用の大きなキッチンで駆け回りながら料理する姿は可愛いし、ワクワクします。何よりレミーが楽しそうに作るので美味しそうです!

リングイニと協力するようになってからは、レミーがリングイニの髪の毛を引っ張ることで指示を出して体を操るのですが、それがクネクネ、フラフラとおかしな動きばかりで面白いし、挙動不審なリングイニに驚く他のシェフたちにもクスッとしてしまいます。それでも練習して少しずつレミーの思い通りの動きができるようになっていき、料理も上手になっていきます。

そして今作の一番の料理シーンはクライマックスのネズミだらけの厨房です!

グストーの息子で、料理人としても認められたリングイニは「グストー」の店主になるのですが、レミーがいなければただの見習いシェフ。他のシェフたちが彼にあきれて帰ってしまったピンチに料理を始めたのはレミー率いるネズミの大群でした!キッチンという、衛生上一番ネズミがいてはいけない場所が、ネズミで埋め尽くされている光景は異様そのもの。さらにレミーの指示で調理器具を操るネズミたちの姿はもはや建築現場の作業員。彼らの手際のよい連係プレーは観ていて気持ちが良かったです。

一族のリーダーであるレミーの父親は、頑固でレミーと考えが合わないこともあり、あまり好きではありませんでした。しかしレミーが捕獲されれば駆けつけて救出し、息子の勇気を目の当たりにした時にはレミーの料理を完全バックアップ。本当に素敵なお父さんです。

そんなお父さんに「なぜそこまでする!?」と聞かれた時にレミーが答えた「僕は料理人だから!」というセリフがとても好きで、自分の好きなことに対する情熱、仕事への誇りが詰まっていて、それでいて単純明快な最高の返しだと思います。私もいつか「私は女優だから!」と誇りをもって言える場面に遭遇したいです。(笑)

また、今作はアクション?シーンもあるんです。特に「グストー」の料理長だったスキナーとの追いかけっこは見応えがありました!バイクでの追走シーンがあったかと思えば、川の上で船を飛び越えたりして観ていて飽きません。

もう一つ私のお気に入りシーンは、ラタトゥイユを食べた時の料理評論家の反応です。一口食べると一瞬にして子供時代の記憶が蘇る、という演出ですが、その時の表情がすごく良いです。味や匂いで急に何かの記憶が蘇って、懐かしくなったり、切なくなったり、幸せな気持ちになる事は日常生活でも稀にありますが、その感覚をアニメーションでとても上手に表現していました!この評論家のおじさんの表情が素晴らしいからこそ、11歳の頃の私はラタトゥイユに心惹かれたんだと思います。

まだまだ語り足りない良い所が沢山あるんですが、それだけ色々表現しているのに本当にテンポがよく、あっという間に観終わってしまう楽しい映画です。小学生のころ「子供向け」だなんて思ってごめんなさい。大人になっても楽しいです。(笑)大人の方もぜひ 観てみてください!

それではお待ちかね!ラタトゥイユを作っていきます!

ラタトゥイユはフランスの家庭料理で、普通のラタトゥイユは特に洒落た食べ物ではありません。しかし、レミーの作るラタトゥイユは野菜を薄くスライスして綺麗に並べているので、高級レストランで出てきてもおかしくない美しい見た目です。今日はそんなお洒落なラタトゥイユを目指します!

まずはニンニク、玉ねぎ、トマトの缶詰、ローリエ、タイム、ローズマリーを煮込みソースを作ります。ミキサーでピューレにしておきます。

次に野菜をスライスしていきます。映画ではスライサーを使っていましたが、うまくいかなかったので包丁で。均等に薄ーくスライスしていきます。

先ほどのソースを耐熱皿の底に塗り、ナスとトマトと、二色のズッキーニを大きさを揃えて順番に並べていきます。34.33.32.31.30.29

綺麗に並べたらオリーブオイルを回し掛け、クッキングシートを乗せてオーブンで焼きます。

焼いている間に飾りのソースを作ります。

みじん切りにした玉ねぎとトマトに、オリーブオイルとホワイトビネガー、塩コショウを加えて混ぜるだけ!とっても簡単な爽やかソースです。

ラタトゥイユが焼けたら、お皿に盛り付けて完成です!

お洒落に盛り付けた方も良いですが、焼いたまま、綺麗に並んでいるのも可愛いです。ちなみに盛り付けた方は、冷ましてから盛り付けました。ラタトゥイユは出来立ての温かいまま食べても、冷蔵庫で冷やしても美味しいそうです。

実はこの映画を観た小学生の頃から、今までの間に、普通のラタトゥイユは食べる機会がありました。でも今日作ったラタトゥイユは食べてみると別物のようです!味こそラタトゥイユに違いありませんが、具材がスライスされていることで、かなり印象が違います。まず口に入れやすいし、一口で数種類の野菜を味わえるからか、味に深みが出ます。

飾りのソースを一緒に食べても爽やかで美味しいし、本当に家庭料理なんだけどレストランのお洒落な味、という感じです!

普通のラタトゥイユなら食べたことあるよ!という人にもぜひこのレミーのラタトゥイユを食べてもらいたいです。

ごちそうさまでした!

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今回取り上げた作品はコチラ!

【キャスト】
パットン・オズワルト、ルー・ロマーノ、ジャニーン・ガラファロー、イアン・ホルム

【スタッフ】
監督・脚本:ブラッド・バード(『Mr.インクレディブル』『ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル』)
製作総指揮:ジョン・ラセター、アンドリュー・スタントン

音楽:マイケル・ジアッチーノ
製作会社:ピクサー・アニメーション・スタジオ、ウォルト・ディズニー・ピクチャーズ

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瀬田ミナコ(Acstar所属)
1996年4月3日生まれ 東京都出身
出演作品:映画「ゆずりは」「不能犯」(2018)
映画「種まく旅人~華蓮のかがやき~」全国順次公開中!!
その他:共感シアターでMCやコメンテーターとして活躍中
Acstar:http://acstar.jp/talent/minako_seta.html
Twitter:@minako_seta

 

『瀬田ミナコのシネまんぷく』これまでの連載記事はこちらから!
https://moviemarbie.com/special/cinemanpuku_index/

 

※瀬田ミナコが出演中の共感シアターのアーカイブ動画はこちら!