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第38回:『風の谷のナウシカ』|決め手は腰のくびれ!激キモ「王蟲」ライス!【瀬田ミナコのシネまんぷく】

共感シアター「KIQ STATION」のキャスターとしてもお馴染み、女優の瀬田ミナコによる連載コラム。毎回「映画」と「食」をテーマに、ゆるゆるとお届けします!

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■今回の映画:『風の谷のナウシカ』(1982)

1984年公開の、宮崎駿監督作品「風の谷のナウシカ」。もう何回見たか分からないほど何度も観た作品ですが、何度見ても感動するし、ドキドキするし、笑顔になれる作品です。子供の頃に憧れて真似したシーンやセリフが山のようにあります。今回はそんな風の谷のナウシカを題材にしました!

原作は1982年から1994年まで連載された、宮崎駿監督自らが作者の同名の漫画です。実は私、数年前に原作の漫画も購入しました!その話も後程書きますが、映画は全七巻のうち二巻途中までのストーリーを描いています。本当によくできたストーリー展開と、作りこまれた世界観が素晴らしく、いつまでも観ていたくなる映画です。

舞台は巨大産業文明が崩壊した「火の七日間」から1000年後の世界です。腐海と呼ばれる菌類の森に覆われた世界で、人間たちは瘴気と腐海に生きる巨大な蟲(むし)たちにおびえながら暮らしていました。主人公は辺境の地の小国、風の谷を治める少女ナウシカ。人にも蟲にも優しく、民からも愛されている姫です。

ある日大国トルメキア軍の飛行船が風の谷に墜落し、そこに「巨神兵」と呼ばれる人型兵器が積まれていたことから、平和な風の谷の運命が動き出します。谷はトルメキア軍の支配下に置かれ、人間同士の戦争にも巻き込まれ、さらには腐海の胞子が持ち込またことで大惨事になってしまいます。そしてトルメキア軍を一掃するべく、小国ペジテが巨大な蟲「王蟲」の大群を谷に送り込み、王蟲は谷へと襲い掛かります。ナウシカは人々を守り、腐海や蟲たちと共存する道を探して奮闘します!

この映画で印象的なのは、やはり王蟲と巨神兵とメーヴェだと思います!メーヴェというのはナウシカの使う飛行器具で、風を読んで空を自由に飛び回ります。観た人は誰もがこのメーヴェに乗ってみたいと思うはず!宮崎駿監督のアニメ映画は空を飛ぶシーンが多いですが、私はこのメーヴェが一番好きで憧れていました!シンプルかつハイテクなのが良いです。もし将来、販売されたらどれだけ高くても買うと思います(笑)

映画が始まってすぐ、このメーヴェに乗って怒りに狂う王蟲を鎮めようとするシーンがあるのですが、しょっぱなから王蟲の迫力と、飛行シーンのスピード感に度肝を抜かれます!ダンゴムシのような姿で、何十メートルもある巨体、沢山ついてる目、ものすごい勢いで追いかけてくる王蟲は大迫力でした!他にも、この世界の独特の飛行機や武器が登場します。古いような新しいようなちょっと変わったデザインの道具はどれも見ていてワクワクします。

ナウシカはとってもいい子で、素敵なお姫様なのですが、めちゃくちゃ強いです。トルメキア軍に王である父を殺され、怒りに狂ったナウシカはその場で敵を五人ほど瞬殺します!この後「殺さないでー!」というセリフの多いナウシカですが簡単に五人も殺してるんですね、、。恐ろしいほどの強さを誰よりも心優しい少女が持っていて、ナウシカというキャラクターにとても惹かれます!普段は優しい口調なのに、ガンシップ(小型の戦闘機)に乗り指示を出すときは、ビシッとした命令口調なのもかっこいいです!ギャップにやられます。ナウシカの声優さんは、シネまんぷく第27回でも書いた「ルパン三世 カリオストロの城」(1979年・宮崎駿監督作品)のヒロインと同じ、島本須美さんが演じています。やっぱりヒロインにぴったりの素敵なお声です、、!

途中ナウシカが、ペジテの王子、アスベルと共に腐海の底に迷い込んでしまうシーンがあるのですが、この浄化された空間がとても綺麗で好きでした。もしこんなところがあるなら一度行ってみたい。腐海の生まれた理由を知りたいと切に願っていたナウシカが、その答えを知り嬉し泣きする良いシーンです。

クライマックス、怒りに我を失い、谷をめがけて走り続ける王蟲を止めるため、ナウシカは自らを犠牲にして、さらわれた王蟲の子供を群れに返します。このシーンの王蟲は大群となって押し寄せるため、光る眼が赤い光となって押し寄せてきてとても不気味です。谷に災いをもたらす原因となった巨神兵の、圧倒的な火力をもってしても止めることのできない王蟲たちに誰もが絶望したその時、ナウシカの命を懸けた行動に王蟲たちはやっと足を止めます。王蟲のいたわりの気持ちで伸ばされた金色の触手の上で笑うナウシカは、ペジテの紋章の入った服を着ていて、まさに蟲と人、他国と谷の人をつなぐ象徴のようでした。ここで谷の大婆様が唱える伝説の一説が最高です!

谷の人もナウシカも助かり、トルメキア軍は侵略を辞め国へ帰り、ハッピーエンドで物語は幕を閉じます。この後、ナウシカの愛でこの世界は少しづつ良くなるんだろうな、と想像できるような気持ちのよいラストシーンです。が、実は漫画の続きはそう単純な話ではなくなってきます。ざっくり書くと、ナウシカ達人類は旧人類の作り出した人工的な人間で、腐海や蟲は汚れた地上を旧人類が再び暮らすことのできるよう浄化するシステムだったことが判明します。つまり浄化し終わった世界では蟲も人も用済みで滅びるしかない運命にあるのです。ナウシカの葛藤も、人間とは何か、どう生きるか、みたいな、より暗〜く重〜いものになります。私は映画も漫画も大好きですが、映画のラストのほうが幸せな気持ちでいられます。(笑

ただ漫画のナウシカの話をするうえで一つ書きたいのは、トルメキア国の姫、クシャナ殿下についてです。映画では悪者の総指揮官という立場で描かれていて、あまり好印象ではない登場人物です。が、漫画のほうだと、とてもかっこよくて、性格も良い人でナウシカより人気があるのではないかと思うほどに素敵な女性です!まだ読んでない人は是非。

ちなみにこの映画に出てくる蟲は、かなりの虫嫌いの私が見ても「ヒエ〜ッ」ってならないので不思議です。同じ虫でも大きすぎると気持ち悪くないのでしょうか?腐海も、人の生きることのできない瘴気に満ちた恐ろしい場所ですが、様々な種類の植物が茂り、カラフルで神秘的でとても綺麗に感じました。腐海にも蟲たちにも愛を持つナウシカの気持ちが少しわかる気がします。

さて、今回は知る人ぞ知る、ナウシカの映画飯、王蟲ライスを作りたいと思います!オムライスで王蟲の形を象ったあれです!不気味感出せるように頑張ります!(笑

まずはチキンライスを作ります!出来合いの具でOK!今日は玉ねぎと人参、もも肉で作ります。具材を切ったら炒めて、塩コショウ、コンソメ、ケチャップ、ご飯を投入!よく混ぜて、中身は完成です。

ほうれん草ともやしをさっと茹でておきます。

卵とゆでたほうれん草をミキサーで混ぜ緑色の卵液を作ります。うーん、不味そう、、

フライパンに薄く広げて焼き、外殻を作りやすいように切っておきます。うーん、やっぱりまずそう、、

王蟲の形にお皿に盛ったチキンライスに端を折り込みながら乗せていきます。先頭部分に触手代わりにもやしをセットし、半分に切ったミニトマトを乗せ、完成です!!キモ!!

映画だと平気だったのに、やはりサイズ感のせいでしょうか?自分で作ったのに気持ち悪いです(笑

特にこだわったのは、背中のくびれの部分!王蟲の形を再現するように曲線にこだわってみました。いかがでしょうか!

気になるお味ですが、、チキンライスは普通においしいです!ほうれん草入り卵も、美味しいとは言いませんが、普通に食べれる、、というのが素直な感想です!なんだかオムライスなのに健康に良さそうな味です!(笑)

意外と手間もかからずできたし、味も悪くはないのにすごいインパクトがあるので、またつくってナウシカを知っている人に食べてもらいたい!びっくりさせたい!と思える一品でした( ^^)

ごちそうさまでした!

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今回取り上げた作品はコチラ!

【キャスト】
島本須美、松田洋治、榊原良子、納谷悟朗

【スタッフ】
監督:宮崎駿

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瀬田ミナコ(Acstar所属)
1996年4月3日生まれ 東京都出身
出演作品:映画「ゆずりは」「不能犯」(2018)
映画「種まく旅人~華蓮のかがやき~ 2021年 春より全国順次公開
その他:共感シアター「KIQ STATION」でキャスターとしても活躍中
Acstar:http://acstar.jp/talent/minako_seta.html
Twitter:@minako_seta

 

『瀬田ミナコのシネまんぷく』これまでの連載記事はこちらから!
https://moviemarbie.com/special/cinemanpuku_index/

 

※瀬田ミナコが出演中の「KIQ STATION」アーカイブ動画はこちら!