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「瀬田ミナコのシネまんぷく」第18回:スター・トレックが観たくなる!愛とユーモアが溢れるロードムービー『500ページの夢の束』

共感シアター「KIQ STATION」のキャスターとしてもお馴染み、女優の瀬田ミナコによる連載コラム。毎回「映画」と「食」をテーマに、ゆるゆるとお届けします!

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■今回の映画:『500ページの夢の束』(2018)

フライヤーがカラフルで可愛いなぁと思い、観てみることにした映画ですが、あったかくて考えさせられることも色々あって、予想外に素敵な映画に出会えました!

主人公ウェンディは、スター・トレックが大好きで、毎日見返しては自分なりの脚本を書くのが好きな女の子です。自閉症を持っていて、支援施設で暮らしています。ある日、スター・トレックのオリジナル脚本コンテストの開催を知り、応募するために約500ページの大作を書き上げます。郵送では締め切りに間に合わない事に気づき、応募先であるパラマウントピクチャーに直接届ける事にしたウェンディは、愛犬のピートと共に、ロサンゼルスまでの旅に出発するのです。

とにかく後半は「がんばれっがんばれ、、!!」と主人公を応援しっぱなしになりました。ウェンディにとっては分からないことや苦手なものばかりの旅路ですが、成長しながら諦めず脚本を届けようとする姿をみて、映画の中だという事を忘れて心から応援してしまいました。

ロサンゼルスまでの道のりでは色んな事が起こります。バスを降ろされ、盗みに合い、ぼったくられそうになったかと思えば、優しい人に出会えたりもします。その人に乗せてもらえたバスが事故に合い、病院に搬送されたかと思えば、こっそり抜け出してロサンゼルスに向かいます。脚本をなくしてしまったら手書きで書き始めるし、お金がなくてバスに乗れないなら荷台に潜り込むし、、と、本当になにがあっても諦めません。極め付けにはやっとの思いで届けた脚本を「郵送じゃなきゃ受け取れない」なんて言われてしまいます。

私だったら、事故にあって病院に搬送されたらそこで諦めちゃうな、、なんなら郵送間に合わない時点で諦めちゃうかも、なんて思います。だから、ウェンディの頑張る姿を見て本当にすごいと思いました。

それだけ強い気持ちで脚本を届けたかったウェンディ。そしてその脚本を読んでもらいたい相手は、別々に暮らしている実の姉でした。ウェンディは、他の人より不器用な所も多いかもしれないけれど、真っ直ぐに誰かを思うことのできる素敵な人で、お姉さんにそれを伝えるシーンはウルっとしてしまいました。

一見、自閉症の女の子の成長物語に見えますが、殻を破れない自分自身だったり家族との関係性だったりと、誰しもいつかは経験するような困難が描かれていて、観ている人みんなが共感できる物語になっていると思いました。

さて、最初にちゃんとロサンゼルスの往復バスチケットを買う事のできたウェンディがバスを下ろされた理由ですが、愛犬ピート君がついて来ちゃったからでした。ついて来たらダメだよって言ってるのに!!

もしピートが一緒に来なければ、多分ちゃんとロサンゼルスに行って、帰ってこれて、なんとか応募もできて、周りにもちょっと心配かけたくらいで済んだでしょう(笑)1人でもしっかりやれるね!と感心されたかも知れないくらいです。

でも、途中でバスを降ろされて、予想外の出来事に自分で立ち向かう事で、ウェンディは今までの決まったルーティーンの中でしか生きられない生活から抜け出したんじゃないかと思いました。予想外の出来事にも、毎日同じ行動じゃなくても大丈夫な勇気を得ることができたんだと思います。

また、ウェンディがいなくなった事で心配し探し回っていた二人にとっても心境の変化の大きなきっかけになったと思います。二人とは、実の姉と、施設で利用者たちのお世話をしている女性スコッティですが、この騒ぎがなければウェンディの才能にも、真っ直ぐな思いにも気がつく事なく過ごしていたはずです。そう思うと、わんこグッジョブです!!

ラストシーンでウェンディは、ルーティーンにはない柄のセーターを着て、まだ赤ちゃんの姪っ子をしっかりと抱きしめることが出来ます。そして最後にはウェンディを受け入れることができたお姉さんを見て、姉妹両方の成長に心が温かくなりました。

途中、男性警官が怯えるウェンディに対して、気を利かせてスター・トレックに出てくるクリンゴン語で話しかける場面がありました。このシーンが大好きで、スター・トレックも観てみましたが(映画一作目)クリンゴン星人は初っ端で交信不能になってしまい、クリンゴン語があまり聞けずに残念でした笑 時間がある時、テレビシリーズやほかの映画シリーズも観てみたいと思います。

さて、今回はウェンディが働くシナモンロールで人気のお店「シナボン」のシナモンロールを作ります。そう、彼女もしっかり働いているんです。社会人になって思いますが、毎朝ちゃんと起きてちゃんと出勤してるだけで本当に偉いと思います、、

職場では、彼女と仲良くなろうとCDを貸してくる青年も。この青年が爽やかで優しそうでとっても好印象なんです!!そんな彼にも今までは予想外の事を言われると対応できずガン無視だったウェンディが、物語の最後には、自分もミックスリストを渡してコミュニケーションとれるようになってます。

特に何か助けるわけでなくても、こんなふうに仲良くなろうとしてくれる人ってそれだけですごい大事な存在だと思いました。

それでは作っていきます!パン作り初挑戦!!

まずは強力粉と、砂糖、ドライイーストと牛乳を混ぜ合わせます。

そしてこねていきます。
見様見真似でこねてみましたが、なかなか重労働です。コツを掴むともっと早くできるのかな?

バターを追加してさらにコネコネ、、

表面が滑らかになったら一次発酵です!

少し生地を休ませた後、長方形に伸ばしてバター、砂糖シナモンをたっぷり塗ります。

端から巻いて行って、良い大きさにカットします!
シナボン風に高さが欲しいのでちょっと分厚めに切りました!

二次発酵行ってらっしゃーい!

そしてオーブンで焼き上げます。

焼けたらクリームチーズのフロスティングを載せます。甘いけど爽やかで美味しいクリーム。

完成です!

焼き立てパンのいい香りとシナモンの香りがすごいです。
想像以上にふわふわにできて大満足。

ごちそうさまでした!!

『500ページの夢の束』の瀬田ミナコ的評価は、、、

星3.4!!!

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今回取り上げた作品はコチラ!

監督:ベン・リューイン

キャスト:ダコタ・ファニング、トニ・コレット、アリス・イヴ

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瀬田ミナコ(Acstar所属)
1996年4月3日生まれ 東京都出身
出演作品:映画「ゆずりは」「不能犯」(2018)
今後の公開予定作品:映画「種まく旅人〜華蓮(ハス)のかがやき〜」
その他:共感シアター「KIQ STATION」でキャスターとしても活躍中
Acstar:http://acstar.jp/talent/minako_seta.html
Twitter:@minako_seta

 

『瀬田ミナコのシネまんぷく』これまでの連載記事はこちらから!
https://moviemarbie.com/special/cinemanpuku_index/

 

※瀬田ミナコが出演中の「KIQ STATION」アーカイブ動画はこちら!