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第124回:『耳をすませば』(1995)|将来の夢に向かってチャレンジした雫を優しく包み込むアツアツの煮込みうどん!おじいちゃんの優しさが体に染みわたります。【瀬田ミナコのシネまんぷく】

共感シアターでもお馴染み、女優の瀬田ミナコによる連載コラム。毎回「映画」と「食」をテーマに、ゆるゆるとお届けします!

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■今回の映画:『耳をすませば』(1995)

今回の映画は1995年公開のアニメーション映画『耳をすませば』です!

今年は『耳をすませば』の実写映画も公開されるという事で、再び話題になっている作品です。

スタジオジブリ制作の今作。監督は近藤喜文監督で、製作プロデューサー、脚本、絵コンテを宮崎駿監督が務めました。

原作は少女漫画雑誌「りぼん」で連載された柊あおいさんの漫画で、コミックスにもなっています。

物語の主人公は月島雫。本が大好きな中学三年生の女の子です。

雫はある日、自分が借りた本の貸し出しカードには決まって先に「天沢聖司」という名前があることに気が付きます。沢山本を読む自分よりも全部先に読んでるこの人物は一体どんな人なのか気になる雫。

そして、猫を追って見つけた不思議なアンティークショップ「地球屋」で、天沢聖司が誰なのか知ることになります。それは第一印象最悪だった同級生!しかし、若くして自分の夢に突き進む彼の姿に惹かれていき、雫自身も自分の将来の夢に真剣に向き合い始めます。

受験を控え自分の進路にも悩む中学三年生。恋愛関係で傷ついたり悩んだりしながらも初めて恋をした雫が、「ある挑戦」をする物語です。

凄く爽やかな青春を描いていて、雫と聖司のカップルは観ていてこっちが恥ずかしくなるような初々しさでした。聖司の夢が叶えばこの先10年くらいは海外暮らしで遠距離恋愛必須の二人なので、正直この後ずっと恋人でいられるとは思えません。

なのに「結婚してくれないか!」だなんて若気の至りそのものです。(笑)

しかし!それが物凄く良かった!その真っすぐさがとても羨ましい!

二人とも素直で一生懸命で、目の前の好きな人の事だけ考えていて、なんて青臭くてなんて素敵なんでしょう。

大人になってからする恋愛とはまた違う魅力が、しっかり描かれていました。

この映画は、自分が歳を重ねるごとに見方が変わった映画で、小さい頃は「大人な映画だなぁ」と思って観ていました。思春期にはこの二人の恋愛にキャーキャー言っていたし、今ではちょっと恥ずかしいくらいの青春をノスタルジックな気持ちになりながら観ています。

雫が自分を試すために小説を書きだした時も「受験を控えた夏にそんな時間のかかることやって大丈夫?」とお姉ちゃん目線で心配してしまいました。

周りに心配されながらもなんとか書き上げた小説は、雫も言うように素晴らしい出来栄えではなかったと思います。初めてですからね。

上手く表現できない悔しさや苦しさもすごく分かるので、それでも投げ出さず苦しみぬいたこの経験は、雫の一生の宝物になるだろうと思いました。

そして主題歌にもなっている「カントリーロード」が何度聞いても素晴らしい!カントリーロードの訳は「耳をすませば」バージョンが一番好きです。

「帰りたい、帰れない、さよなら、カントリーロード」の部分に切なくなると同時に、「でもまだ頑張ろう!」と前を向けるすごく良い歌詞だと思います。

私は生まれ育った街に今も住んでいるので故郷も何もないですが、それでも仕事で辛いことがあるとこの曲を聞きたくなります。

それでは今日の映画メシ!

雫が書き上げた小説の最初の読者に名乗り出た地球屋のおじいちゃん。読み終えると、不安でいっぱいな雫に優しい言葉をかけ、煮込みうどんを振舞います。

決して「すごく面白かったよ」と嘘は言わず、雫が踏み出した第一歩を肯定してくれる最高なおじいちゃんでした。

そんな優しさの詰まった煮込みうどんを作ります!

まずは具材を準備します。

ほうれん草は食べやすい大きさに切って、さっと茹でます。

かまぼこと長ネギも切っておきます。

そしてこの煮込みうどんの最大のポイント!

星型のニンジンを作ります。皮を剥いて輪切りにしたらクッキーの型で型抜きします。

具材が揃いました!

土鍋(大きめのものしかなかったので多めに作ります)に調味料とお水を入れて沸騰させます。冷凍のうどんを二玉入れてほぐしながら再び沸騰させます。

卵以外の具材を乗せたら蓋をしてニンジンに火が通るまで煮込みます。

最後に卵をそっと入れて蓋をして、白身に火が通るまで煮込めば完成です!

星型が可愛い~!

あのおじいちゃんがニンジンをわざわざ星形にしたと思うとさらに可愛い。雫の元気が出ると思ったのでしょうか?優しすぎますね!

うどんが伸びる前に!いただきまーす

真夏に煮込みうどん食べるの初めてですが、ふたを開けた瞬間から湯気が顔にかかってなかなかの暑さです。(笑)

アツアツのうどんをすすれば汗が出てきますが、映画では冬だったのでさぞかし体に染みたでしょう。

半熟になった卵もトロッとしていて美味しいです!

夏にアツアツの煮込みうどんも悪くないですね!

ちなみにですが私がこのうどんを食べるシーンで特に好きなのが、雫が鼻をすすっているところです。

寒い時に温かいもの食べると何故か鼻水が出ますよね。

外の寒さとうどんの温かさをリアルに感じられるのでお気に入りの仕草です!

ごちそうさまでした!

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今回取り上げた作品はコチラ

『耳をすませば』(1995)

【声優】
本名陽子、高橋一生、立花隆、室井滋、露口茂、小林桂樹

【スタッフ】
原作:柊あおい
製作プロデューサー・脚本・絵コンテ:宮崎 駿
監督:近藤喜文
プロデューサー:鈴木敏夫
音楽:野見祐二
主題歌:本名陽子
配給:東宝
公開日:1995.7.15(土)
© 1995 柊あおい/集英社・Studio Ghibli・NH

https://www.ghibli.jp/works/mimi/

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瀬田ミナコ(Acstar所属)
1996年4月3日生まれ 東京都出身
出演作品:映画「ゆずりは」「不能犯」(2018)
映画「種まく旅人~華蓮のかがやき~」全国順次公開中!!
その他:共感シアターでMCやコメンテーターとして活躍中
Acstar:http://acstar.jp/talent/minako_seta.html
Twitter:@minako_seta
Instagram:https://www.instagram.com/cinemanpuku_minako/

『瀬田ミナコのシネまんぷく』
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