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映画『泣く子はいねぇが』公開記念「呑んで語らう秋の夕べ」オンライントークイベント実施!

ここでしか聞けない貴重な撮影秘話が盛りだくさん!
『泣く子はいねぇが』
<呑んで語らう秋の夕べ> オンライントークイベントレポート

是枝裕和もその才能に惚れ込んだ、新進気鋭の監督 佐藤快磨の劇場デビュー作『泣く子はいねぇが』遂に11月20日(金)より全国公開を迎えた。今回、映画公開を記念したトークイベントが、現在、本作の写真展が開催中の下北沢BONUS TRACKで行われ、主演の仲野太賀、佐藤快磨監督、そして本作のオフィシャルスチールを務めた写真家・草野庸子、伴瀬萌プロデューサーが登壇した。イベントでは写真展に飾られている写真にまつわる思い出話や本作への想い、制作秘話などが披露された。

今回オンラインで実施されたトークイベントにも関わらず、配信開始前からたくさんの視聴者が待ち構え、MCを務める伴瀬プロデューサーの呼び込みによって、主演の仲野太賀、佐藤快磨監督、写真家・草野庸子が登場すると多くの視聴者から温かいコメントが寄せられた。

仲野が「主人公のたすくを演じました、仲野太賀です。映画のトークイベントでこういう形で行うのは初めてなのでとてもワクワクしております。本日は最後までお付き合いお願いします」と挨拶し、続けて佐藤監督、草野が挨拶し、イベントはスタートした。

はじめに、イベント会場と隣接している飲食店で展開されている本作とのコラボメニュー、映画で登場したサザエおにぎりと秋田名物だまこ汁が全員に振舞われ、ロケ地となった秋田県男鹿市に思いを馳せながら佐藤監督が乾杯の音頭を取った。劇中ではサザエおにぎりを食したたすくが、サザエと米の相性の悪さに思わず「まっず!」と驚愕するシーンを演じた仲野だったが、今回のコラボメニューのおにぎりは「美味しい!なんで劇中ではあんなにまずかったの?」とコラボメニューを絶賛し、「撮影の時のサザエおにぎりはトラウマ級にまずかったです」と答えて笑いを誘った。

本イベントは現在、下北沢 BONUS TRACK で開催中の「泣く凪へ 『泣く子はいねぇが』公開記念写真展」からの生配信ということで、展示している写真をチョイスして、その写真にまつわる出来事や思い出話を披露する形式で行われた。

最初に仲野がピックアップした写真は、仲野と古川琴音との共演シーン。地元での大失敗から逃げ出した東京でたすくが、酔い潰れた職場の後輩を家に泊めた翌朝に繰り広げられる、絶妙な間とアドリブで笑いを誘うシーンは「実は一番やりたかったかもしれない」と語った佐藤監督。視聴者からの「アドリブはありましたか?」という質問に、古川演じる後輩の猛烈なアタックに動揺したたすくが思わずクイックルワイパーを持つ、という部分は仲野からの提案で撮影されたようだが、そのあと落としてしまったのは実は事故だったそうで、結果的に奇跡のシーンが撮れたと裏話を披露。

続けて、草野が選んだ写真は、たすくの兄と母を演じた山中 崇と余 貴美子が実家で夕食を食べるシーン。仲野は「実は余さんにお母さん役をこれまで 3 回もやってもらっていて、ここでも親子をやれるんだ、とすごい嬉しかった」と当時のキャスティングについての喜びを語った。また、同シーンについては企画の是枝裕和にも助言を得た上で、完成されたシーンということで、佐藤監督も特に思入れ深いと振り返った。

3人目の佐藤監督が選んだのは、たすくとことね(吉岡里帆)が車中で会話をする場面。久しぶりに元妻のことねに会うたすくという緊張のシーンで気軽に写真を撮らせてほしいと言えず、草野はこそこそと隠れるように撮影したという。しかしそんな大事な撮影前、寒い中堤防で一人感情を作っていた吉岡に声を掛けたという佐藤監督。演出のため勇気を出して声をかけたという監督は「太賀君も吉岡さんも僕を受け入れてくれて感銘を受けました」と、監督らしからぬ感想を述べて笑いを誘っていた。

視聴者からの質問コーナーでは「娘の発表会のシーンで、成長した娘をさがすたすくの姿が印象的だった」という声に、仲野は「お遊戯会を見に行くシーンは自分も好き。たすくなりの張りつめた感情はどこで緩むべきか、どこで感情の起伏を作るべきか悩んでいたけれど、このシーン一点突破で行けた。とにかく脚本がすばらしかった。」と佐藤監督の脚本を絶賛。

続けて「エンドロールの後の映像が印象的だった」というコメントに佐藤監督は「ナマハゲがずっと続いてほしいという想いがあった。今日まで絶やさないようにしている方々への感謝を込めたかったんです」と地元・秋田県への愛を語った。また、ナマハゲのシーンでは山に登り、寒さに震えながら撮ったカットでもあったそうで、「使わないと…」という脅迫観念もあったと笑いながら明かした。そのエピソードには仲野も「信じられないくらい手間暇がかかってますね」と感心していた。

さらに“太賀さんのお父さんが映画を見に行くと言っていましたが感想はいかがでしたか?”という質問には、仲野は「とにかく吉岡さんが素晴らしかったと強めにコメントもらいました」と吉岡の大ファンでもあるという中野英雄らしい感想がまずあったとか。また中野英雄と親交の深い柳葉敏郎が出演していることも感慨深かったそうで「(柳葉の演技に)勉強になりました」と感想を寄せたそうだ。さらにもう一度見に行った際になんと「隣に佐藤浩市さんの息子さん(出演者である寛一郎)がいたぞ!」という意外すぎる報告があったとのことで、全員が爆笑。たすくの親友・志波を演じた寛一郎も、この映画への愛が溢れていることが発覚した。

普段は聞くことができない制作の裏側など貴重な話も飛び出し、終始和やかな雰囲気の中イベントは進行。最後に仲野が「なかなか初日を終えて後も、こうやってトークライブをさせてもらえてとても楽しかったです。たくさんの視聴者の中には本作を見てくれた方も、まだ見てくれていない方もいると思います。映画を愛し、この作品を愛したスタッフたちが手間暇かけて作った作品です。まだ見ていない方がいたらぜひ劇場に観に来ていただきたいです。『泣く子はいねぇが』との時間が終わってしまうのはさみしいですが、本当に幸せな時間を過ごせて、2020 年はこの映画に出会えて本当に幸せでした!ありがとうございました。」とカメラの向こうで見守る視聴者に向けて、真摯な気持ちを伝え、大盛況の中イベントは終了した。

【あらすじ】
秋田県・男鹿半島で暮らす、たすく(仲野太賀)は、娘が生まれ喜びの中にいた。一方、妻・ことね(吉岡里帆)は、子供じみていて 父になる覚悟が見えないたすくに苛立っていた。大晦日の夜、たすくはことねに「酒を飲まずに早く帰る」と約束を交わし、地元の伝統行事「ナマハゲ」に例年通り参加する。しかし結果、酒を断ることができずに泥酔したたすくは、溜め込んだ鬱憤を晴らすように「ナマハゲ」の面をつけたまま全裸で男鹿の街へ走り出す。そしてその姿がテレビで全国放送されてしまうのだった。ことねには愛想をつかされ、地元にも到底いられず、逃げるように上京したものの、そこにも居場所は見つからず、くすぶった生活を送っていた。そんな矢先、親友の志波(寛 一 郎)からことねの近況を聞く。ことねと娘への強い想いを再認識したたすくは、ようやく自らの愚行と向き合い、地元に戻る決意をする。だが、現実はそう容易いものではなかった…。果たしてたすくは、自分の“生きる道”、“居場所”を見つけることができるのか?

【キャスト】
仲野太賀、吉岡里帆、寛一郎、山中崇、余貴美子、柳葉敏郎 ほか

【スタッフ】
監督・脚本・編集:佐藤快磨

企画:是枝裕和
エクゼクティブ・プロデューサー:河村光庸                 
プロデューサー:大日向隼、伴瀬萌、古市秀人        
企画協力:分福
制作プロダクション:AOI Pro.                             
配給:バンダイナムコアーツ/スターサンズ              
製作:『泣く子はいねぇが』製作委員会

©2020「泣く子はいねぇが」製作委員会
公式ホームページ:https://nakukohainega.com/
Twitter:https://twitter.com/nakukohainega
Instagram:https://www.instagram.com/nakukohainega/

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