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藤井道人らが所属するBABEL LABELの新レーベル「2045」初の劇場映画『2045 FILMS vol.1』公開記念舞台挨拶オフィシャルレポート

コンテンツスタジオ BABEL LABELの新しい世代がつくるレーベル「2045」による初の自主企画であり、テアトル新宿で劇場公開がスタートした『2045 FILMS vol.1』が初日の5月29日(金)を皮切りに、週末に舞台挨拶を実施した。

BABEL LABELは、これまでドラマや映画において数々の話題作を生み出し、日台合作映画『青春18×2 君へと続く道』や映画『正体』を手掛けた監督の藤井道人を筆頭に、映画『帰ってきた あぶない刑事』の原廣利、藤井とともに監督を務めたNetflixシリーズ「イクサガミ」の山口健人、Netflix映画『This is I』の松本優作など気鋭のクリエイターが所属するコンテンツスタジオである。2025年3月に20代のクリエイターを中心に、若手が挑戦できる場として新レーベル「2045」を発足。「2045」というレーベル名は、AIが人間の知能を超えるとされるシンギュラリティ(技術等異点)が到来するとされる年に由来し、人間としてクリエイティブに挑戦する思いが込められている。

BABEL LABEL が設立初期に実施していた「BABEL LABEL WORKSHOP」のリブート企画である『2045 FILMS vol.1』は、若手クリエイターが実践を通じて成長する場を創出することを目的として始動した。30分の短編映画3作品を1つの劇場公開作品として編成した本作は、5月29日(金)よりテアトル新宿での公開が始まった。公開中の2週間(6月11日まで)は、14日間連続で舞台挨拶の実施が予定されている。それぞれのタイトルは、『24フレームの戯言』『For My Grief』『よもすがら』。5月29日(金)に初日を迎えた会場に、各作品の監督・キャスト陣が登壇した。

■ 5月29日(金)公開初日 DAY1
登壇者:『よもすがら』永田崇人、吉村美雲監督/『For My Grief』小林由依、水野響心、龍村仁美監督/『24フレームの戯言』若林拓也、橋口果林、秋葉恋監督

公開初日となる5月29日、チケットは販売開始から一時間も経たないうちに完売となった。会場は幅広い年代のファンで満席となり、上映終了とともに大きな拍手が巻き起こるなか舞台挨拶がスタートした。

『よもすがら』の監督を務めた吉村はワークショップの初日を振り返り「初対面で大人数で話すのが苦手だったため、ワークショップでジェンガを自己紹介代わりに使った」というユニークな裏話を明かした。主人公の鈴木颯斗役の永田は、「ジェンガのおかげで、ワークショップ時からお互いの芝居に意見を言い合える、素晴らしい環境ができた」と振り返り、どんな方に観て欲しいかという問いに対しては「日々社会で耐えている人々の心に1ミリでも寄り添える作品になってほしい」と熱弁した。

『For My Grief』の龍村監督は「深い言葉をこねくり回すのではなく、オーディションで出会った小林由依と水野響心の2人を『どうしてもスクリーンで見たい』という強い引力から脚本を書き始めた」と、当て書きによる誕生秘話を告白。4組のカップルの別れを通して描いた「主体的な選択」という普遍的なテーマを語った。ミナ役の小林は「人の言葉を待つ姿勢が自分と重なった」、マユ役の水野は「自分にとってなりたかった女の子のイメージ」と、それぞれ役が実生活や内面に溶け込んでいった感覚を初々しく語った。

『24フレームの戯言』の主人公に自身の姿を投影したという秋葉監督。主人公の中島悟役の若林拓也は、ワークショップ初日から4〜5時間にも及ぶ秋葉監督の中島というキャラクターについての「魂のマシンガントーク」を全力で受け止めたということを明かした。ヒロインを演じた橋口果林からは「撮影が進むにつれ、若林さんの髪型や目の空気感がどんどん秋葉監督に憑依していった」と証言が飛び出し、会場を沸かせした。秋葉監督は作品込めた想いについて「若いチームで今、自分たちが好きなことに全力で向き合った。帰り道に色々なことを思い出す90分になってくれれば」と、締めくくりの挨拶で満員の客席へ感謝を伝えた。

■ 5月30日(土)DAY2
登壇者:『よもすがら』永田崇人、白戸達也、関幸治、吉村美雲監督/『For My Grief』齊藤友暁、根矢涼香、龍村仁美監督/『24フレームの戯言』若林拓也、橋口果林、秋葉恋監督

2日目となる5月30日(土)は、登壇者たちのクロストークと、制作の裏側が明かされる日となった。

『よもすがら』でジェンガが人生のメタファーとして描かれている意図について、吉村監督は「友達とジェンガをしていた時のひらめきが、今回の『人生』というテーマに見事に合致した」と説明。劇中のオフィスのシーンについて、矢部翔太役の白戸達也は「どれだけ主人公にダメージを与えられるかを話し合った」と明かし、上司役の関幸治は「ワークショップではもっと追い詰めていた」と冗談を交えながらワークショップから全力で臨んでいたことを明かし、事前のコミュニケーションが現場の味方になったと語った。永田からも「若いスタッフが多く熱量があったが、どこかに大御所が隠れているんじゃないかと思うほどの心地いい緊張感があった」と、距離感の中で撮影が行われたことを明かした。

『For My Grief』のマコト役の斎藤友暁は「完全な当て書きだったので、等身大で本当にやりやすかった。みんなで一緒に創り上げた感覚」と手応えを語った。ナオコ役の根矢涼香は、昨年この劇場で開催された映画祭で龍村監督の主演作『天使たち』を見てファンになったことが今回のオーディション参加のきっかけだったというエピソードを披露。「1年後にこうして監督と役者として隣に立っているのが感慨深すぎる」と語った。また、ワークショップの宿題として「役になりきって日記を書く」というプロセスを経て脚本がブラッシュアップされたことも明かされた。

『24フレームの戯言』の劇中に登場する「サイドA」「サイドB」という演出について、秋葉監督は「何が現実で、何が幻想か。お芝居というフィクションの記号・視点として取り入れた」と解説。主人公の中島を演じた若林は「美琴と対峙する時間は、役としても自分としてもずっと心が震えているようなエネルギーが必要だった」と回想した。1人2役(柳優・美琴)に挑んだ橋口は、「ある日突然台本で2役になっていて、自分を追い込みながら1ヶ月間悩み抜いた。世界中に届いてほしい」と想いを吐露。現場の雰囲気については「カットがかかると技術部さんも含めて全員でワイワイしていた。また劇場に来たいと思える作品になっている」と語った。

■ 5月31日(日)DAY3
登壇者:『よもすがら』永田崇人、西岡星汰、海馬、関幸治、高木勝也、吉村美雲監督/『For My Grief』園凛、伊原卓哉、龍村仁美監督/『24フレームの戯言』若林拓也、橋口果林、秋葉恋監督

公開3日目となる5月31日(日)は、総勢12名の監督・キャスト陣が登壇した。

『よもすがら』のタイトルについて吉村監督は「夜から朝までの明け方を意味する古語と、自分自身が『世に縋る(すがる)』という意味の2つを掛け合わせた」と命名の由来を明かした。西岡星汰と海馬は、劇中のオフィスシーンでの先輩陣(永田崇人、関幸治)のアドリブ芝居に「圧倒されたがいい経験になった」と回想。また、撮影がない日も現場を手伝っていたという海馬が、なじみすぎて照明スタッフからアシスタントと勘違いされて怒られたというエピソードが暴露された。

『For My Grief』の別れのシーンを演じる際に伊原卓哉と園凛は、龍村監督から「役の気持ちになって日記を書いてくる」というワークショップでの宿題を出され、それがそのまま脚本に反映されたという制作秘話を明かした。園凛は「ユウ(井原)に対して『ダメだね』と言うべきシーンで、間違えて以前の脚本にあった『ずるいね』と言ってしまった。NGかと思ったらそのまま本編に採用されていて、ミスも出してみるものだなと思った」と告白。井原は「自分が部屋を去ったあとにミナ(園凜)が呟く『死なないでね』というセリフを映像で初めて見て、こんな表情で言ってくれていたのかと胸が熱くなった」と振り返った。

『24フレームの戯言』の現実と幻想の曖昧さを描いた秋葉恋監督は「僕にとって映画はずっと幻想でありファンタジー。その曖昧な差をそのまま作品に込めた」と演出意図を語った。物語のクライマックスとなる屋上でのシーンについて、若林は「感情が爆発する前、空を30〜40秒見上げてから台本に目を落とした瞬間からの記憶がないほど、ぶわっと感情が高ぶった」と回想。1人2役を演じきった橋口果林は「なかなか泣けなくてテイク6まで重ねてしまい情けなかったが、その悔しさや申し訳なさが役の感情と重なって奇跡的なシーンになった」と語った。

テアトル新宿での上映は6月11日(木)までとなっており、残りの上映期間の全てで舞台挨拶を実施。来場者に抽選で各作品の主演キャストのサイン入りポスターがその場でもらえる抽選会も実施される。また、6月13日(土)より元町映画館にて1週間限定での上映も決定している。

 

『2045 FILMS vol.1』
テアトル新宿にて公開中(6月11日まで)/6月13日(土)より元町映画館にて1週間限定上映
エグゼクティブプロデューサー:藤井道人
プロデューサー:中島一真、遠藤百華
配給・宣伝:BABEL LABEL
公式サイト:https://2045.babel-pro.com/
© 2045 FILMS

【各組タイトル・キャスト・あらすじ情報】

『24フレームの戯言』
商業デビュー作に挑む映画監督・中島悟。商業映画とは?プロとは?脚本の手が止まる彼の前に現れたのは初恋相手の美琴。彼女との過去を辿りながら映画と向き合う末に見つけるのは、創造か、破壊かー現実と幻想が交差するファンタジーラブストーリー。
監督・脚本:秋葉恋
出演:若林拓也、橋口果林、宮城大樹、水瀬紗彩耶、野田孝之輔、西谷星彩、青木将彦、赤崎貴子、福井梨莉華、藤井美菜

『For My Grief』
夢のために街を離れるミナと、それを見送るマユ、誰かに言われたわけではなく主体的に別れを選ぼうとしている。すれ違い、気付いた時には失っていたもの、会えなくなってしまった人。四組の恋人たちが迎える、それぞれの別れと喪失、そして明日への物語。
監督・脚本:龍村仁美
出演:小林由依、水野響心、栗林藍希、園凜、伊原卓哉、岩永光祐、白井美海、海谷遠音、齊藤友暁、根矢涼香

『よもすがら』
理想と現実の狭間で自分を見失ってしまった鈴木颯斗。ある夜、喫茶店に迷い込む。揺れるジェンガを見つめながら、不思議な一夜を過ごす物語。
監督・脚本:吉村美雲
出演:永田崇人、山口まゆ、森ふた葉、横須賀一巧、西岡星汰、海馬、白戸達也、久保乃々花、関幸治、高木勝也