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【第75回ベルリン国際映画祭】名女優の最新作からウクライナの教育現場を題材にしたドキュメンタリー映画まで!開催中のベルリン国際映画祭の注目作をご紹介!

文:大西D(ヒカセン兼業ライター)

今年も開幕したベルリン国際映画祭。世界三大映画祭の一つに数えられる映画はしかし、カンヌやヴェネツィアに比べると、映画ファンの間でも話題に上がることはあまり多くないだろう。近年のカンヌやヴェネツィアは「アカデミー賞の前哨戦」的な傾向を強めており、商業的な意味合いも年々強くなってきている一方で、ベルリン国際映画祭の受賞作を振り返ると、本当に多種多様だ。

そこで今回はつい先日開幕した第75回ベルリン国際映画祭の中から、「是非日本公開して欲しい!」と思う様な注目作品を、(いつも通り)私の独断と偏見でご紹介する。

 

☆『The Ice Tower』(英題)
監督:ルシアール・アザリロヴィック
出演:マリオン・コティヤール、クララ・パチーニ
15歳の孤児が「雪の女王」の映画撮影に立ち会い、魅力的な女優クリスティーナに魅了されるという物語。このクリスティーナを演じるのがマリオン・コティヤールだ。劇中で雪の女王を演じるというのも気になるところ。なお、監督のルシアール・アザリロヴィックはかつてギャスパー・ノエ監督の「エンター・ザ・ボイド」で脚本協力をしており、この映画にはギャスパー・ノエが役者として出演している。ちなみに本作で映画撮影されている「雪の女王」は、ディズニーによって「アナと雪の女王」として映画化されているが、内容は大幅に改変されている。

☆『Timestamp』(英題)
監督:カテリーナ・ゴルノスタイ
終わりが見えないウクライナ侵攻。まさしく戦時下にあるウクライナの教育現場に目を向けたドキュメンタリー映画が本作「Timestamp」だ。アメリカ合衆国の大統領がトランプ氏に代わり、大きな変化が起きようとしているウクライナ侵攻だが、そのウクライナでは、児童はどのような学校生活を送り、教師たちはどのように教育と向き合っているのか。まさに現代社会が直面する大きな課題を描いた、今まさに観るべきドキュメンタリー映画と言えるだろう。

☆『Dreams』
監督:ミシェル・フランコ
出演:ジェシカ・チャステイン、アイザック・エルナンデス
『或る終焉』、『父の秘密』、『母という名の女』ではカンヌ国際映画祭で、『ニューオーダー』ではヴェネツィア国際映画祭で賞を受賞したミシェル・フランコ監督の新作がベルリンでお披露目。裕福な社交界の名士とメキシコのバレエダンサーとの間に芽生えたロマンスを描く。ジェシカ・チャステインやルパート・フレンドといった実力派の俳優に加えて、ダンサーであるアイザック・エルナンデスが出演。ミシェル・フランコ監督にとってはカンヌとヴェネツィアでは賞を受賞しているため、本作で受賞すれば監督作品が世界三大映画祭で何かしらの賞を得ることになる。その辺にも注目だ。

☆『Blue Moon』
監督:リチャード・リンクレイター
出演:イーサン・ホーク、アンドリュー・スコット
ベルリン国際映画祭ではお馴染みの監督の一人、リチャード・リンクレイター監督が、イーサン・ホーク9度目のタッグを組む同作。作曲家リチャード・ロジャースとのコンビで知られる作詞家ロレンツ・ハートの最後の日々に焦点を当てた作品で、イーサン・ホークがロレンツを演じる。ロレンツ・ハートは長年アルコール依存症に苦しんでいたことでも知られている。『ビフォア』シリーズのようなロマンスから、『6才のボクが、大人になるまで。』のようなドラマなど、作品の幅が広い。

いかがだろうか。

アカデミー賞の賞レースシーズンと被ることもあって、あまり注目を集めることは多く名ベルリン国際映画祭だが、過去の受賞作はもちろん、今回の出品作品も秀作ばかり。それにここでは取り上げなかったが、実は日本映画も毎年結構な本数が公開される。その辺も含めて、是非とも注目して頂きたい。

第75回ベルリン国際映画祭は2月13日から2月23日まで開催。

 

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