【海外ニュース】コカインをキメたクマが暴れ回る!!『Cocaine Bear(原題)』のポスター・予告編が解禁!
麻薬の快楽を求めるのはどうやら人間だけではないようだ。大量のコカインでラリった500ポンド(約230キロ)のアメリカクロクマが人間を襲いまくるスリラー(コメディ?)、『Cocaine Bear』のポスター・予告編が解禁された。ポスターにあるのは、黒い背景にまぶされた白い粉によって浮かび上がる雄々しく輝かしいクマの姿! 非常にキマった、イカすデザインだ。
予告編では、運び屋が密輸中に空から落としてしまったコカインをクマが誤って食べてしまい、ハイになって人間たちに牙をむく様子が恐ろしくもコミカルに描かれている。運び屋が「クマがコカインやりやがったんだよ!」と叫んだり、木の上に逃げた粉まみれの男を追ってクマが木登りを始めたりとクレイジーなシーンのオンパレードで、とても正気とは思えない。さらにどうかしている事実がある。本作は実話にインスパイアされているのだ。
1985年9月11日、テネシー州ノックスビルでアンドリュー・C・ソーントン2世という名の男が死んだ。彼は麻薬取締官であり、法律家であり…そして麻薬の運び屋だった。なぜ死んだのかと言うと、空輸に使っていたセスナから1500万ドル相当のコカインが入ったバッグを持って飛び降りたものの、それが重すぎて上手くパラシュートが開かなかったから。空からはソーントンとコカインの袋が降り注ぎ、不謹慎ながら一足早いホワイト・クリスマスとなった。ここまででも映画になりそうな話だが(お願いします)、まだ続きがある。
それから3か月後の12月23日、本当のクリスマスの頃に、このようなニュースが新聞に載った。「ジョージア州の北部で、175ポンド(約80キロ)のクマがコカインのオーバードーズで死んでいるのが発見された。開けられた40個のプラスチック容器とともに」…。ソーントンではなく、なぜかこの可哀想な(いや、幸せだったろうか?)クマにフォーカスして、彼がただ死んだのではなく最期に一花咲かせたことにしようと話と夢を膨らませたのが本作なのだ。ちなみに、このクマは現在剥製となって、ケンタッキー州レキシントンにある商店に飾られているようだ。「パブロ・エスコベア(実在の麻薬王パブロ・エスコバルのもじり)」として。
元は『21ジャンプストリート』の監督コンビであるフィル・ロード&クリストファー・ミラーがプロデュースし、5作目の『スクリーム』の監督コンビ、マット・ベティネッリ=オルピン&タイラー・ジレットがメガホンを取る予定だったが企画が頓挫。プロデューサーはそのままに、女優で監督としても活躍しているエリザベス・バンクスが代わりに監督を務めることになった。キャストは、『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』のケリー・ラッセル、『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』でハン・ソロ役を務めたオールデン・エアエンライク、『フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法』の子役ブルックリン・プリンスなど。今年5月にこの世を去った『グッドフェローズ』のレイ・リオッタも出演している。
白い粉と黒いクマ。リリックとしても使えそうなゴギゲンなライミングのフレーズを地で行く本作は、2023年2月24日に全米公開。日本公開は未定だが、来年12月頃に公開となればサイコーのクリスマスプレゼントとなるだろう。
ソース
・https://www.nytimes.com/1985/12/23/us/cocaine-and-a-dead-bear.html
・https://www.washingtonpost.com/archive/lifestyle/1985/10/20/drew-thorntons-last-adventure/982df601-7c8c-4955-a09c-b6d1f3b0a426/
・https://www.mirror.co.uk/science/pablo-eskobear-story-legendary-cocaine-8474914
・https://www.slashfilm.com/571170/phil-lord-and-chris-millers-bear-horror-comedy-movie/
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