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【海外ニュース】『ジョン・ウィック』第4弾公開まで約半年! シリーズの今後について現在分かっていることをまとめよう。

文:屋我平一朗(日々メタルで精神統一を図る映画ブロガー)

『ジョン・ウィック』シリーズの4作目、『John Wick: Chapter 4(原題)』は元々2021年5月に全米公開予定だったものの、新型コロナウィルスの流行と、主演のキアヌ・リーブスが出演した『マトリックス レザレクションズ』の影響で公開延期となっていた。しかし気がつけば、本作が全米公開予定の2023年3月24日まで残すところ約半年。そこで今回は、本シリーズの行く末について現在分かっていることをまとめてみよう。

『Chapter 4』の詳しいプロットは不明だが、監督のチャド・スタエルスキが米Varietyに語ったところによれば、暗殺者たちが利用するコンチネンタル・ホテルと、暗殺者たちの世界を深掘りする物語が繰り広げられることになるようだ。戦闘シーンでは、銃と体術を組み合わせたお馴染みの“ガン・フー”アクションはもちろん、ジョンを苦しめる前代未聞の面白い方法が登場するらしく、本気かジョークか、スタエルスキは「車に乗ったニンジャ」についても言及している(ニンジャ自体は3作目の『ジョン・ウィック:パラベラム』ですでに登場している)。実際、昨年の夏にはベルリン、パリ、ニューヨークに加え、日本での撮影も行われた。

日本要素については、もうひとつ気になる点がある。出演者のシャミール・アンダーソンがSNSにアップした写真に写っていた巾着袋に、作品のタイトルとも考えられる「HAGAKURE(ハガクレ)」の文字が書かれていたのだ。「ハガクレ」が「葉隠」だとすれば、武士の心得がまとめられた江戸時代の書物の名になる。これは、有名な「武士道と云うは死ぬ事と見付けたり」の一文が記されていることでも知られているものだ。ちょうど、スタエルスキは文永の役の頃の日本を舞台にしたゲーム「Ghost of Tsushima(ゴースト・オブ・ツシマ)」の映画化に興味を持っているとのニュースが報じられたばかり。『Chapter 4』でフィーチャーされる日本要素は予想以上に多いかもしれない。

また、スタエルスキが米Colliderに語ったところによれば、『Chapter 4』の上映時間はシリーズ最長になるようだ。『ジョン・ウィック』の上映時間は101分、『ジョン・ウィック:チャプター2』は122分、『パラベラム』は130分と、作品を重ねる度にどんどん伸びてきているので、『Chapter 4』は少なくとも130分を超える作品になるだろう。米Varietyのインタビューでスタエルスキは「神話が好きだ」と話しており、ジョン・ウィックをオデュッセウスのように見ていると明かしている。オデュッセウスはギリシャ神話の英雄で、長きにわたる旅を表す言葉「オデッセイ」の元になった物語『オデュッセイア』の主人公だ。そのため、時間をかけてストーリーを語る必要があるとのこと。

主要キャストについては、リーブスの他に『マトリックス レザレクションズ』の方では復帰しなかったローレンス・フィッシュバーンがバワリー・キング役で再登場する。コンチネンタル・ホテル・ニューヨークの支配人ウィンストン役のイアン・マクシェーンや、ホテルのコンシェルジュであるシャロン役のランス・レディックも引き続き出演している。ただ残念なことに、『パラベラム』で猛犬を従えて敵と戦う素晴らしい“ドッグ・フー”を見せてくれたハル・ベリーは出演しないようだ。

新たにシリーズに参加するのは、前述のシャミール・アンダーソン(『L.A.コールドケース』)の他、ビル・スカルスガルド(『IT/イット “それ”が見えたら、終わり。』)、スコット・アドキンス(『イップ・マン 完結』)、ドニー・イェン(『イップ・マン』シリーズ)、そして我らが真田広之などだ。真田に関しては、本当は『パラベラム』にニンジャ役で出演予定だったが、アキレス腱を負傷しており叶わなかったという経緯がある。リーブスとは、忠臣蔵をモチーフにした『47RONIN』以来、約10年ぶりの共演となるため、劇中での大きな活躍を期待したいところだ。また、日本生まれでロンドン育ちのアーティスト、リナ・サワヤマの出演も確定している。

これまで脚本を務めてきたデレク・コルスタッドは、今回参加していない。その代わりに、『パラベラム』で組んだシェイ・ハッテンと、『プレデターズ』のマイケル・フィンチが参加。そして、シリーズは5作目でフィナーレを迎えるとされているが、スタエルスキが米IndieWireに語ったところによれば、エンディングはハッピーエンドとは程遠いものになるようだ。だが、ジョン・ウィックの人生が台無しになることを悲しむのはまだ早い。

『ジョン・ウィック』の本編とは別に、現時点でスピンオフの映画が1本とドラマシリーズの制作が予定されているのだ。映画『Ballerina(原題)』は、家族を殺した者に復讐しようとするバレリーナの暗殺者を主人公に据えた作品で、アナ・デ・アルマス(『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』)が主演を務める。監督は『アンダーワールド』シリーズのレン・ワイズマンで、脚本には『Chapter 4』から続投のハッテンに加え、エメラルド・フェネルが参加することを米Varietyが報じている。フェネルは自身で監督・脚本を務めたデビュー作『プロミシング・ヤング・ウーマン』で高く評価された人物で、同作のように強い女性キャラクターを描写するのに一役買うものと予想される。

ドラマ『The Continental(原題)』の方は3話からなるリミテッドシリーズで、本編では老いた姿で登場する支配人ウィンストンの若かりし頃を描く物語になる。同役を演じるのはコリン・ウッデル(『アンビュランス』)で、メル・ギブソンも出演している。ジョン・ウィックが死んだとしても、『ジョン・ウィック』ユニバースは死なず。どの作品も日本での公開・配信予定はまだ明かされていないが、時間の問題だと思われるので気長に待とう。

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