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なぜ自分がこんな目に!?”冤罪”映画特集②『ゴーン・ガール』

冤罪は司法の罪である。今週末公開の映画『リチャード・ジュエル』はそんな冤罪事件を描いた映画だ。善良な、無実の市民が突如として犯罪者に仕立て上げられてしまう。身に覚えのない罪で、精神的にも社会的にも抹殺されてしまうのだ。なぜ彼らは犯人に仕立て上げられてしまったのか。加熱するメディア報道やそれを見る我々大衆の単なる興味本位か。大きな権力が裏で糸を引いているのか?そこで今週の「今夜何観る?」では冤罪を取り扱った映画を特集する。

『ゴーン・ガール』(2014)
メディアの報道で大衆は如何様にも傾く

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日本での公開当時、この映画は相当話題になったのを今でも覚えている。何せ日本ではクリストファー・ノーランと並び人気の高い監督であるデヴィッド・フィンチャーの作品なのだから、それは必然だった。そして公開された本作は切れ味鋭いサスペンス映画でなおかつ娯楽性も高い作品だった。


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夫ニックは行方不明の妻エイミーを必死になって探すが、エイミーの巧妙な罠によって殺人の第一容疑者にされてしまう。加えてマスコミの報道が加熱し、自身の風向きは悪くなるばかりだった。その後もメディアの前に立ち、妻の帰りを願う夫として報道されながら、世間の風向きも少しずつ変わっていく。マスコミの報道で大衆はどんな方向にも傾く、そうしたメディアの恐ろしさを如実に物語っている映画だ。


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物語として二転三転する面白い映画でもあり、メディアの怖さを描いた映画であり、ロザムンド・パイクの魅力的な演技を堪能できる作品である本作。信頼しているパートナーだと思っていても知らない事がたくさんあり、それが原因で信頼が一気に憎悪に変わることもある、恐ろしい映画だ。


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ストーリー
ニック(ベン・アフレック)とエイミー(ロザムンド・パイク)は誰もがうらやむ夫婦のはずだったが、結婚5周年の記念日に突然エイミーが行方をくらましてしまう。警察に嫌疑を掛けられ、日々続報を流すため取材を続けるメディアによって、ニックが話す幸せに満ちあふれた結婚生活にほころびが生じていく。うそをつき理解不能な行動を続けるニックに、次第に世間はエイミー殺害疑惑の目を向け……。

【キャスト】
ベン・アフレック、ロザムンド・パイク、ニール・パトリック・ハリス ほか

【スタッフ】
監督:デヴィッド・フィンチャー