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残念なクリスマス映画特集④『ブルークリスマス』

いよいよ今年もクリスマスの時期がやってきた。街にはマライア・キャリーや広瀬香美の曲が流れ、(日本だけは)恋人たちの季節などとされ、あちこちで盛りの付いた猫のごとく男女がイチャつきあっている。そんなクリスマスに残念なことに不幸な出来事に巻き込まれてしまった人たちがいる。そんな彼らの最悪のクリスマスを振り返っていこうと思う。

『ブルークリスマス』(1978)
日本映画が誇る巨匠が作る異色のクリスマス映画

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このサイトではなかなか珍しい、邦画作品、それも戦後の日本映画を支えた岡本喜八監督の作品を紹介する。成瀬巳喜男や本多猪四郎と言った監督に師事し、『独立愚連隊』、『血と砂』、『日本のいちばん長い日』など数々の名作映画を世に排出してきた岡本喜八の異色の作品が本作『ブルークリスマス』だ。

世界各地でUFOの目撃情報が飛び交い、そのUFOを目撃した人間は血が青くなるという、奇怪な噂が流れている。そして迎えはクリスマスイブに、恐ろしいことが起こる。今まで紹介してきた作品は個人にとって残念なクリスマスであったが、本作の場合は人類にとって残念なクリスマスとなった。人間たちはどうなってしまうのか?最後まで目が離せない展開になっている。

勝野洋、竹下景子、田中邦衛、仲代達矢、八千草薫といった豪華すぎるメンバーも見どころの本作。岡本喜八監督の他の作品と比べてもかなり異色の作品となった。SF映画として楽しむのはもちろんだが、本作は東宝が特撮からの脱却を試みた作品でもある。SFXを多用し、特撮を一切使わないSF映画を目指した本作。確かに作品の知名度はそこまで高くないかもしれないが、あの時代の日本映画がいかに挑戦心に溢れていたかがわかる映画だ。

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【ストーリー】
一九七八年二月、京都国際科学者会議において、UFO及び宇宙人の存在の有無について演説した兵藤教授は、数名の外国人に連れ去られた。国防庁参謀本部の沖と原田は沢木のひきいるUFOとその目撃者に対処するための特殊部隊に転属された。沖は理髪店に勤める西田冴子にひかれていた。日本国営放送(JBC)の南一矢は、五代報道局長の命をうけて、兵藤教授の失跡事件の調査をはじめた。新人女優、高松夕子は、JBCの大型ドラマのヒロインに抜てきされ、幸福の絶頂にあった。一方、夕子の恋人、週刊誌記者、木所は友人の南に「夕子の血が青い」と相談するが、南は一笑にふす。世界各地でUFO目撃の情報が飛びかい、同時に、UFOを見た人間の血が青くなるとの噂が広まった。

【キャスト】
勝野洋、竹下景子、田中邦衛、仲代達矢、八千草薫 ほか

【スタッフ】
監督:岡本喜八