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『ノースマン 導かれし復讐者』公開記念!「北欧の強い男」映画4選

1月20日より、『ウィッチ』や『ライトハウス』で知られるロバート・エガース監督の最新作『ノースマン 導かれし復讐者』が公開されます。北欧と言えば、ヴァイキングと北欧神話ですよね!? ヴァイキングの王子を主人公に、復讐の旅を神話風に描いた同作にあやかって、今回はそれらの要素を含みつつ屈強な男たちが活躍する映画を4本紹介します!

文:屋我 平一朗(日々メタルで精神統一を図る映画ブロガー)

 

 

〈ファンタジーの原点ここにあり!〉
①『ベオウルフ/呪われし勇者』(2007)

役者陣がほぼそのままの顔で出演しているにもかかわらず、全てCGアニメーションとなっている一風変わった映画です。主人公のベオウルフは、8世紀頃に書かれたと言われる叙事詩「ベオウルフ」に登場する英雄で、フロースガール王に頼まれて巨人やドラゴンと戦います。何と1000年以上前の作品でありながら、我々のよく知るファンタジーそのままのストーリーなのです! アニメとは言っても全く子どもに見せられないオトナ向けの内容で、巨人はグロテスクだし、バトルは血みどろ、悪魔のようにベオウルフを誘惑するアンジェリーナ・ジョリー演じる巨人の母は非常に妖艶です。しかしアンジー以上に目を引くのは、何かと脱ぎたがるベオウルフの鍛え上げられた肉体! そのボディには王妃も思わずウットリしてしまいます。化け物と戦う際には自分が傷つくこともいとわず、予想以上の豪快さと機転を見せてくれる彼こそ、まさに勇者。

監督:ロバート・ゼメキス
出演:レイ・ウィンストン、アンソニー・ホプキンス、ジョン・マルコヴィッチ、ロビン・ライト、アンジェリーナ・ジョリー 他

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〈史実とファンタジーの融合!〉
『13ウォーリアーズ』(1999)

『ジュラシック・パーク』などの原作者として有名なマイケル・クライトンが、「ベオウルフ」と実在のアラブ人旅行者アハメッド・イブン・ファハランの残した記録を基にして書いた『北人伝説』の映画化です。『ベオウルフ/呪われし勇者』にも出てきたフロースガール王がここにも登場しますが、本作はファンタジーというより歴史スペクタクル。アハメッドは12人の“北人”、ヴァイキングに混じり、悩む王のため民を襲う正体不明の敵との戦いに臨みます。アハメッド役はアントニオ・バンデラスですが、「ペンは剣よりも強し」な単なる旅行者・詩人なので弱い弱い! 頼れるのはやはりヴァイキングの男たちです。アハメッドは、言葉も通じず粗野な彼らとは相容れないと感じていましたが、幾度も死線を越えるうちだんだん友情が芽生えていくのが熱い! 役立たずのアハメッドも、剣をアラブの湾刀シャムシールに持ち変えれば少しだけ強くなるのが笑えます。

監督:ジョン・マクティアナン
出演:アントニオ・バンデラス、ダイアン・ヴェノーラ、オマー・シャリフ 他

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〈独特の映像は“神話”の域に!〉
③『ヴァルハラ・ライジング』(2010)

『ドライヴ』のニコラス・ウィンディング・レフン監督と、長らくずっとタッグを組んできた「北欧の至宝」と謳われるマッツ・ミケルセンが再び一緒に撮った作品ですが、何とマッツは一言も喋りません。マッツが演じるのは予知能力を持つ隻眼の奴隷戦士「ワン・アイ」で、彼の旅をほとんど映像のみで見守ることになります。レフン監督は中間色が見えないため、時に画面は驚くような極端な色彩に染まります。静と動のギャップも激しく、何も起こらないと思っているといきなり凄まじいバイオレンスシーンに。北欧神話で隻眼と言えば最高神オーディンで、「ヴァルハラ」は死んだ戦士を迎え入れるオーディンの宮殿。作品全体が神話のような雰囲気に包まれ、キリスト教と北欧土着の“異教”を巡るストーリーになっています。ワン・アイは強くミステリアスで、襲ってくる敵には容赦しませんが、子どもには優しい男。うーん、このギャップがたまらない!

監督:ニコラス・ウィンディング・レフン
出演:マッツ・ミケルセン、マールテン・スティーヴンソン、ユアン・スチュワート 他

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〈伝説をリアリティたっぷりに描く!〉
④『ヴァイキング ~海の覇者たち~』(2013~2020)

「ヴァイキング」と聞くと海賊のイメージを思い浮かべるかも知れませんが、一般的な海賊はパイレーツと呼びます。ヴァイキングは歴史上8世紀頃に登場した集団で、13世紀にはいなくなったと言われています。ヴァイキングは海を渡って略奪もしますが、故郷では農民でもありました。本ドラマの主人公ラグナル・ロズブロークは8世紀頃の伝説上のヴァイキングで、実在したかどうかは不明です。しかし彼を、ある時は一家の大黒柱として、ある時はひとりの農民として、ある時は強大な王として実在感たっぷりに描いています。航海術も確立されていない上に可能性も不明な中、仲間にバカにされてもまだ見ぬ西(今のイギリス方面)に富を夢見るロマンあふれる男でもあり、その生き様から目が離せません(目を背けたくなるバイオレンスはあります。もちろん)。シーズン6で完結していますが、現在はその100年後を描いた続編『ヴァイキング ~ヴァルハラ~』が配信中。

クリエイター:マイケル・ハースト
出演:トラヴィス・フィメル、キャサリン・ウィニック、グスタフ・スカルスガルド、ガブリエル・バーン 他

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いかがだったでしょうか。

ヴァイキングや北欧神話はかなり多くの作品に影響を与えており、例えば『マッドマックス 怒りのデス・ロード』にもヴァルハラという単語が出てきます。しかし、ヴァイキング・北欧神話そのものを描いた作品はそれほど多くありません。逆に言えば、数作品を押さえておけば他の映画・ドラマをより深く楽しめること間違いなし。さあ、この機会に大海原へ漕ぎ出しましょう!

 

【ストーリー】
若き王子アムレート(スカルスガルド)は、父であり国王オーヴァンディル(イーサン・ホーク)を叔父フィヨルニル(クレス・バング)に殺害され、母であるグートルン王妃(ニコール・キッドマン)も誘拐された。アムレートは、父の復讐と母の救出を誓い、たった一人ボートで島を脱出する。数年後、怒りに燃えるアムレートは、東ヨーロッパ各地で略奪を繰り返す獰猛なヴァイキング戦士の一員となっていた。ある日、預言者(ビョーク)と出会い己の運命と使命を思い出す。奴隷に変装したアムレートは、親しくなった白樺の森のオルガ(アニャ・テイラー=ジョイ)たちと共にフィヨルニルが経営している農場があるアイスランドを目指すー。

【キャスト】
アレクサンダー・スカルスガルド、ニコール・キッドマン、クレス・バング、アニャ・テイラー=ジョイ、イーサン・ホーク、ビョーク、ウィレム・デフォー

【スタッフ】
監督:ロバート・エガース『ライトハウス』『ウィッチ』
脚本:ショーン『LAMB/ラム』、ロバート・エガース

2022年/アメリカ/カラー/ビスタ/英語・古ノルド語/原題:The Northman/137分/PG12/字幕翻訳:松浦美奈
配給:パルコ ユニバーサル映画 宣伝:スキップ
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公式サイト:https://northman-movie.jp
公式Twitter:https://twitter.com/NORTHMAN_JP