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新作『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』に備えよう!大ヒットが約束された男、ジェームズ・キャメロンの奇跡の軌跡を振り返る!

 

誰でも名前ぐらいは知っている映画監督と言えば? スティーブン・スピルバーグ、ロバート・ゼメキス、マーティン・スコセッシ…他にもたくさんいますが、この人を忘れてはいけません――ジェームズ・キャメロン!SFX分野に革命を起こし、今やまごうことなき巨匠なのに、初監督作は1981年に製作されたザ・B級ホラー『殺人魚フライングキラー』(一応ジョー・ダンテ監督作『ピラニア』の続編…)。実はこれ、日本人女優で渡米し映画プロデューサーとなった筑波久子による抜擢でもあったんですが、様々なトラブルの末に途中解雇されたりとキャメロン本人が黒歴史認定するほどの苦いデビューになりました。今回は、そんなキャメロンが今のような巨匠となるまでに歩んできた旅路を振り返ってみましょう。

文:屋我 平一朗(日々メタルで精神統一を図る映画ブロガー)

 

 

〈殺人魚から殺人マシンへ!〉
①『ターミネーター』(1984)

言わずと知れたド級の傑作です。『殺人魚フライングキラー』に続くB級映画で、たった640万ドルという超低予算(『ターミネーター2』は1億200万ドル)で作られながら、全世界でその10倍を超える約7830万ドルの特大ヒットとなりました。低予算とは言え、人間のガイコツを模した、死神のようにも見えるターミネーターT-800の造形は見事です。アクションあり、ラブロマンスありの作風がすでに確立されていますが、まだ初々しさも残っていますね。テーマ曲はまだ「デデン・デン・デデン」ではなくて「デデン・デデン・デデン」だし、リンダ・ハミルトン演じるサラ・コナーのキャラクターもまだキャメロン作品お馴染みの「戦う強い女性」像ではなく、可憐なウェイトレスです。7年後に作られた続編『ターミネーター2』も大傑作ですが、本作はそのウブさが味わい深いのです。ターミネーターよろしく、本シリーズもこの後何回も蘇ることになりますが、それはまた別のお話。

出演:アーノルド・シュワルツェネッガー、マイケル・ビーン、リンダ・ハミルトン 他

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〈SFホラーからSF戦争アクションへ!〉
②『エイリアン2』(1986)

『ターミネーター』の次は、あのリドリー・スコット御大の大傑作『エイリアン』の続編を監督することになります。前作はSFホラーで出てくるエイリアンも1体だけだったのに対し、本作はSF戦争アクションへジャンルをシフト、エイリアンもドバドバ大量投入します。立ち向かうのも、ただの船員から後の『アバター』に通ずるようなムキムキの植民地海兵隊員たちに変更。血も凍る前作から、血湧き肉躍る続編が誕生してしまいました。シガニー・ウィーバー演じるエレン・リプリーも「戦う強い女性」となり、重機パワー・ローダーを操りエイリアン・クイーンと殴り合いの“子を守る母親”バトルを繰り広げます。当時はCGも発達していない時代、クイーンは発泡スチロールにゴミ袋に被せたもので中に人が入って動かしていましたし、パワー・ローダーの中にもマッチョマンが入って筋肉パワーで動かすなど意外にアナログな方法を用いていたのですが、それはまた別のお話。

出演:レオナルド・ディカプリオ、ケイト・ウィンスレット 他

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〈テーマが未来から過去へ!〉
③『タイタニック』(1997)

よく考えればSFを多く撮ってきたキャメロン。ほとんどの作品で脚本も務めてきた彼は、今度は未来でなく約100年前の史実にインスパイアされた物語を作ります。本作はラブロマンスのイメージが強いかもしれませんが、実はそれは映画の前半で、後半は容赦のないパニックアクションに様変わりします。主人公のジャックとローズのカップル以外の乗客たちも詳細に描かれており群像劇としても素晴らしく、キャメロンが優れたストーリーテラーだと再認識させてくれます。右半分だけとは言え、ほぼ実物大のタイタニック号のセットまで作って撮影された映像は圧巻のクオリティ&リアリティ。本作は公開時に18億ドル以上の超絶大ヒットを飛ばし、当時の興行収入世界1位に堂々ランクインします(現在は3位)。後にローズ役のケイト・ウィンスレットがトーク番組で、あの木片にはジャックと2人で乗れたはずと実演付きで語りますが、それはまた別のお話。

出演:レオナルド・ディカプリオ、ケイト・ウィンスレット 他

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〈物語から映像重視へ!〉
④『アバター』(2009)

『タイタニック』の後、キャメロンはドキュメンタリー以外の作品を発表せず、12年間も沈黙します。少年時代に読んだSF小説からインスパイアされた新たな物語を形にするために動いていたのです。これまではストーリーと映像を両立させてきたキャメロンですが、ここで一気に作風を映像重視に振り切りました。物語は『ポカホンタス』のように古典的でシンプルなものにし、その代わり映像に圧倒的な奥行きを持たせることに成功しました。キャメロン自ら開発した3Dカメラ「フュージョン・カメラ・システム」で撮影された惑星パンドラのCG映像や、モーション・キャプチャーをさらに進化させた「パフォーマンス・キャプチャー」によって表情が豊かに表現された青肌のナヴィ族たち…本当に違う惑星で撮られたようです。本作があったからこそ、今でも大作3D映画が作られ続けていると言っても過言ではないでしょう。まさに映画館で見なければ意味のない作品で、『タイタニック』『アベンジャーズ/エンドゲーム』を超え現在でも興行収入世界1位をキープしています。

出演:サム・ワーシントン、ゾーイ・サルダナ、シガニー・ウィーバー、スティーブン・ラング、ミシェル・ロドリゲス 他

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いかがだったでしょうか。

前作『アバター』から13年が経った今年の12月16日から、続編『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』が公開されます。無いはずのものを確かにそこに作り上げてしまう奇跡を何度も成し遂げてきたジェームズ・キャメロン。続編作りの天才は、これまでにない新たな歴史を作るのでしょうか? ぜひぜひ劇場でその瞬間を見届けましょう!

 

【ストーリー】
舞台は第1作目から約10年後、地球からはるか彼方の神秘の星・パンドラの世界。元海兵隊員のジェイク・サリー(サム・ワーシントン)とパンドラの先住民ナヴィの女性ネイティリ(ゾーイ・サルダナ)の子供たちからなる家族の物語。一家は神聖なる森を追われ海の部族に助けを求めるが、その楽園のような海辺の世界にも人類の侵略の手が迫っていた。

【キャスト】
サム・ワーシントン/ゾーイ・サルダナ/シガーニー・ウィーバー/スティーヴン・ラング 他

【スタッフ】
監督・製作・脚本:ジェームズ・キャメロン
製作:ジョン・ランドー

公式サイト:https://www.20thcenturystudios.jp/movies/avatar2

(C)2022 20th Century Studios. All Rights Reserved.

12月16日(金)劇場公開

 

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