カンヌ国際映画祭がいよいよ開幕!コンペ出品作品の監督・俳優の過去作からおススメ作品をご紹介!
いよいよ5月12日に開幕するカンヌ国際映画祭。今年はペトロ・アルモドバル、アスガー・ファルハディ、クリスティアン・ムンギウなど、過去にカンヌで賞を受賞した名匠はもちろん、是枝裕和や濱口竜介など、日本人監督作品も三作品がコンペ部門に入っています。ハリウッド大手スタジオ作品は無く、作家主義的な作品が多く出品される今年のカンヌになっています。
そこで今回は今年のコンペティション部門に出品されている監督・俳優の過去作品から「これは観てほしい!」という作品をご紹介!映画祭と聞くとお堅い印象を受けるかもしれませんが、過去作は思いのほかバラエティ豊かです・・・!
最近は“ヤバい女性”がハマっている・・・!?
イザベル・ユペール 『グレタ GRETA』
欧州を中心に活躍し、映画ファンにも馴染みが深い女優の一人であるイザベル・ユペール。カンヌやヴェネツィアといった世界的な映画祭でも女優賞を受賞するなど、まさに「名優」に相応しい彼女ですが、その強烈な存在感を存分に発揮した作品が『グレタ GRETA』です。自身に親切にしてくれた若い女性と親しくなっていったと思ったら、徐々にその行動がエスカレートしていく様を描いたスリラー作品。イザベル・ユペールは、若い女性に執着するヤバすぎる女性グレタを演じています。グレタは気品がある女性ではありますが、気品があるがゆえに、その粘着質な感じが余計に怖いです。
今回のカンヌではイランの名匠アスガー・ファルハディの新作『Parallel Tales』に出演しています。同作でユペールは新作小説のインスピレーションを得るために、こっそりと隣人を観察する小説家を演じています。なんか、またちょっと怖そう・・・
【作品情報】
『グレタ GRETA』(2018)
監督:ニール・ジョーダン
出演:イザベル・ユペール、クロエ・グレース・モレッツ、マイカ・モンロー
上映時間:98分
製作国:アメリカ/アイルランド
ジャンル:サスペンス・スリラー
【配信】
U-NEXT/Amazon Prime Video/Hulu ほか
国際派女優として活躍中
岡本多緒 『ウルヴァリン:SAMURAI』
映画ファンは「岡本多緒」と聞いても、もしかしたらピンと来ないかもしれませんが「TAO」と聞けば分かる方も多いのではないでしょうか。ファッションモデルである彼女のハリウッドデビュー作品が『ウルヴァリン:SAMURAI』です。ウルヴァリンを主人公にしたシリーズの2作目で、彼女はウルヴァリンと愛し合う女性を演じています。日本人のハリウッドデビュー作というと、何とも言えない役柄であることが多かったりもしますが、かなりの大抜擢です。
今回のカンヌでは濱口竜介監督の最新作『急に具合が悪くなる』でがんの闘病中の舞台演出家を演じています。同じ名前の響きを持つフランス人女性との交流を描いた作品となっている同作。国際派な活躍が続きます。
【作品情報】
『ウルヴァリン:SAMURAI』(2013)
監督:ジェームズ・マンゴールド
出演:ヒュー・ジャックマン、岡本多緒、真田広之、福島リラ
上映時間:126分
製作国:アメリカ
ジャンル:アクション
【配信】Disney+
監督作は少ないけど、全部話題作
ナ・ホンジン 『チェイサー』
監督作品はそこまで多くはありませんが、映画が公開されると何かと話題になることが多い作品を撮り続けているナ・ホンジン監督。そんな彼の長編監督デビュー作品が『チェイサー』です。ソウル20人連続殺人事件をベースに、猟奇殺人犯と元刑事の息の詰まる追走劇を描いた犯罪スリラー作品で、当時の韓国では500万人を動員する大ヒットを記録しました。韓国ではR-18に指定されるほど、過激な描写も多く、暴力的な描写が大きな話題になる韓国映画らしさも存分に味わえます。ちなみにワーナー・ブラザースとレオナルド・ディカプリオがリメイク権を獲得しましたが、今日に至るまで実現していません。
今回のカンヌでは10年ぶりとなる新作『Hope』が上映されます。「虎が出た」と通報があった港町で、町全体が未知の恐怖に巻き込まれていく様を描いています。マイケル・ファスベンダー、アリシア・ヴィキャンデルといった俳優も参加する、国際色豊かな作品にもなっているようです。
【作品情報】
『チェイサー』(2008)
監督:ナ・ホンジン
出演:キム・ユンソク、ハ・ジョンウ
上映時間:123分
製作国:韓国
ジャンル:犯罪スリラー
【配信】
U-NEXT/Amazon Prime Video/Hulu ほか
ドッカーン!
松たか子『告白』
多くのドラマや映画に出演し、『アナと雪の女王』ではエルサの日本語吹き替えを担当し、抜群の歌唱力を披露する、まさに日本を代表する女優である松たか子ですが、彼女の代表作と言えばやはり『告白』でしょう。娘を殺されたシングルマザーで教師の、壮絶な復讐を描いた同作は過激な内容も相まって、公開当時は社会現象的に話題となりR15+指定ながら、興収38億円を記録。日本アカデミー賞など、多くの映画賞も受賞しました。主人公を演じた松たか子の強烈な存在感を鮮明に覚えている人は今も多いでしょう。ちなみに生徒役には橋本愛、のん(当時は能年玲奈)、三吉彩花など、今の日本映画界を支える俳優も出演しています。
今回のカンヌでは深田晃司監督の新作『ナギダイアリー』に出演。癒えない喪失を抱えながら彫刻制作に没頭する彫刻家、という複雑な内面を抱えたキャラクターを演じています。少なくとも『告白』よりは優しい表情の演技が見れそうです。
【作品情報】
『告白』(2010)
監督:中島哲也
出演:松たか子、岡田将生、木村佳乃、橋本愛、のん、三吉彩花
上映時間:106分
製作国:日本
ジャンル:サスペンス
【配信】
Netflix/U-NEXT/Amazon Prime Video ほか
いかがだったでしょうか?
こうしてみると出演作のバラエティは本当に豊かです。でも監督の方は、この企画のために過去作を色々調べましたが、今回紹介したナ・ホンジンに関わらず、作品のテイストは結構一貫したものがあって、そこがまた面白いところでもありました。
映画祭を機に色んな監督や俳優の過去の作品を久しぶりに観てみると、新しい発見があるかもしれないですよ。
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