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金獅子賞受賞作品も上映!世界各地から名匠たちの新作が集う!第36回東京国際映画祭上映作品のラインナップが発表!

金獅子賞受賞作品も上映!
世界各地から名匠たちの新作が集う!
第36回東京国際映画祭上映作品のラインナップが発表!

開催までいよいよ1ヶ月を切った本日9月27日(水)、第36回東京国際映画祭のラインナップ発表記者会見が東京日比谷ミッドタウンBASE Q HALLにて開催された。ゲストとして、フェスティバル・ナビゲーターとして安藤桃子監督とコンペティション作品より小辻陽平監督、富名哲也監督が登壇した。

既に発表されていたオープニング作品は今年の審査員長を務めるヴィム・ヴェンダース監督作品で、役所広司が主演を務める『PERFECT DAYS』。今年のカンヌ国際映画祭で役所広司が日本人史上2人目の男優賞を受賞したことでも注目を集めている作品だ。12月22日の公開に先駆けて東京国際映画祭で上映される。

©2023 MASTER MIND LTD.

そしてクロージング作品は今年最大の注目作と言っていい『ゴジラ -1.0』。戦後を舞台にした、山崎貴監督のゴジラ映画が遂にお披露目だ。先日予告編が解禁された時も大きな話題になり、併せて神木隆之介、浜辺美波ら主要キャストも発表。もちろんこの東京国際映画祭が本邦初お披露目となる。

©2023 TOHO CO., LTD.

北野武監督最新作『首』もガラ・セレクションにて上映。構想30年、黒澤明が生前に「北野くんがこれを撮れば『七人の侍』に並ぶ傑作が生まれるはず」と期待した念願の映画だ。北野武は主演も務め、西島秀俊、加瀬亮ら豪華キャストが出演する注目作品だ。先日のヴェネツィア国際映画祭で金獅子賞を受賞したヨルゴス・ランティモス監督作品の『哀れなるものたち』もガラ・セレクションにて上映。本年度アカデミー賞でも有力作品と言われる同作品。自殺を図った若き女性が、自らの胎児の脳を移植され、奇跡的に生き返るという物語で、主演は『女王陛下のお気に入り』にも出演したエマ・ストーンが務める。

©2023 KADOKAWA ©T.N GON Co.,Ltd.

他にもマルコ・ベロッキオ、タイカ・ワイティティ、ラブ・ディアスら世界の巨匠の作品も上映。コンペティション部門やアジアの未来部門にも期待の監督の作品が多数出品されている。

東京国際映画祭チェアマン安藤裕康は、本年度の映画祭の特色として「今年の映画祭といたしましてはコロナ禍を乗り越えて、さらなる飛躍をしたいと目指しております。作品の質・量ともにグレードアップしていく必要があると考えており、作品数は219本(昨年は174本)と約25%増えております。国際交流を大いに強化したいと考えて、海外からもたくさんのゲスト(現時点で600人以上)に来ていただいき、日本の映画人や一般の方と交流していただくということを目指したいと思っております。さらに大いに祝祭感を盛り上げたく、関連イベントでは小津安二郎監督の誕生120周年ということで様々なイベントを実施し、小津監督のほぼ全作に近い35本を上映いたします。また今後の方向性として、アジアの国々との連携を強化してアジアの映画祭としての特色をより鮮明に出していきたいと思っております。今回上映する作品の6割以上がアジアの作品であり、お呼びするゲストの半分以上の方々がアジアからいらっしゃいます。昨年に比べ協賛会社が11社増え、例年以上に盛り沢山な企画を揃えることができました。以上を持って我々は映画祭を実施いたしますが、皆様方のご支援をよろしくお願いいたします。」と発表した。

続けて、本年の審査委員長であり『パリ、テキサス』(84)『ベルリン・天使の詩(うた)』(87)など多くの映画祭受賞作を手がけ、最新作の『PERFECT DAYS』ではカンヌ国際映画祭にて主演の役所広司が最優秀男優賞を受賞、東京国際映画祭は第24回(2011年)以来4回目の参加となるヴィム・ヴェンダース監督より「東京国際映画祭にまた戻ってこられることを嬉しく思います。以前の私の初めての審査委員長体験は本当に良い思い出しかなく、今でも当時の審査委員の人たちとは交流があり、お互いにクローディーさん(クローディー・オサール 『アメリ』(01)プロデユーサーなど)、ポールさん(作家 ポール・オースター)、ヴィムさんと「さん」を付けて日本風に呼び合っています。今年の東京国際映画祭は私が敬愛する巨匠・小津安二郎監督の死後 60 年、生誕 120 年の記念すべき年に開催されるもので、そんな機会に参加できることは私にとっては特別なことです。」とコメントが紹介された。

また、ナビゲーターに就任した安藤桃子監督は、「今年から「アンバサダー」から「ナビゲーター」という肩書きに変わったのが、すごく大きな東京国際映画祭の指針にも感じられました。これから先、私たちがどこに向かっていきたいかという道を示していくことが、“ナビゲーション“だと思っていますので、東京国際映画祭も意識そういったことを意識されたんじゃないかなと感じて、ぶっ飛ぶほどに光栄に感じました。」と任命された想いを語った。

その後、プログラミング・ディレクターの市山尚三より「コンペティション部門」15作品の紹介に続き、「コンペティション部門」に選ばれた日本映画3作品が発表し、『曖昧な楽園』の小辻陽平監督 、 『わたくしどもは。』の富名哲也監督が登場。小辻監督は「この作品のきっかけになったのは、私の祖父が亡くなった時の最後の時間をもとにして映画を作りました。曖昧で漠然とした瞬間を写したいと考え、実際の人生に近いような複雑であったり、漠然とした感覚に近い映画になれたならと思って作りました。」

富名監督は「今回の『わたくしどもは。』という作品は新潟県の佐渡島で撮ったのですが、1作目『Blue Wind Blows』(18)も佐渡島で撮っており、メイン舞台の佐渡金山という場所を初めて訪れた時、その場所から得たインスピレーションを受けたものを映画にしました。」と作品に込めた想いを語った。同部門には岸善幸監督作『正欲』も選出。

その後、石坂健治シニア・プログラマーより「アジアの未来」部門の作品の紹介。市山プログラミング・ディレクターによる「ガラ・セレクション部門」作品と今年生誕120年になる小津安二郎特集をはじめとした様々な特集を紹介。続けて、藤津亮太「アニメーション」部門プログラミング・アドバイザーより作品を紹介。「アニメーション」部門では今年からコンセプトを一新し国内だけにとどまらず海外の話題作からも作品が選出された。さらに司会より今年の新たな取り組みが発表され、国内外の独自で豊かな映画文化を紹介し、刺激や感動と出会い、交流する場である「第1回丸の内映画祭」と、ジェンダー平等、環境、貧困、多様性、差別といった現代の重要な社会テーマに向き合った作品が対象の「エシカル・フィルム賞」、また昨年復活した「黒澤明賞」や「Amazon Prime Videoテイクワン賞」「交流ラウンジ」などのその他の部門の紹介、カンヌ国際映画祭でも実施されている映画界やアート界の様々なポジションで活躍する女性達に光を当てるケリング「ウーマン・イン・モーション」のトークプログラム、ベネチア国際映画祭生涯功労賞受賞の俳優トニー・レオンによる主演作『2046』上映後のマスターマスタークラスなど例年以上の盛り上がりが予測される様々なイベントの紹介がされ、最後に質疑応答が行われ会見は終了した。

第36回東京国際映画祭は10月23日(月)~11月1日(水)の10日間の開催期間中、219本の映画が上映される。

【コンペティション部門出品作品一覧】
<WP=ワールド・プレミア、AP=アジアン・プレミア、IP=インターナショナル・プレミア>

『西湖畔に生きる』(WP/中国/監督:グー・シャオガン)
『正欲』(WP/日本/監督:岸善幸)
『曖昧な楽園』(WP/日本/監督:小辻陽平)
『エア』(WP/ロシア/監督:アレクセイ・ゲルマン・ジュニア)
『ゴンドラ』(WP/ドイツ/ジョージア/監督:ファイト・ヘルマー)
『真昼の女』(IP/ドイツ・スイス・ルクセンブルク/監督:バルバラ・アルベルト)
『野獣のゴスペル』(WP/フィリピン/監督:シェロン・ダヨック)
『ロングショット』(WP/中国/監督:ガオ・ポン)
『開拓者たち』(AP/チリ・アルゼンチン・オランダ/監督:フェリペ・ガルベス)
『ペルシアン・バージョン』(AP/アメリカ/監督:マリアム・ケシャヴァルズ)
『雪豹』(AP/中国/監督:ペマ・ツェテン)
『ロクサナ』(WP/イラン/監督:パルヴィズ・シャーバズィ)
『タタミ』(AP/ジョージア・アメリカ/監督:ザーラ・アミール・エブラヒミ、ガイ・ナッティヴ)
『鳥たちへの説教』(WP/アゼルバイジャン/監督:ヒラル・バイダロフ)
『わたくしどもは。』(WP/日本/監督:富名哲也)

<第36回東京国際映画祭 開催概要>
■開催期間:2023年10月23日(月)~11月1日(水)
■会場:日比谷・有楽町・丸の内・銀座地区 
■公式サイト:www.tiff-jp.net

<TIFFCOM2023 開催概要>
■開催期間:2023年 10 月25 日(水)~27 日(金)
■会場:東京都立産業貿易センター浜松町館 
■公式サイト:www.tiffcom.jp