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ウェス・アンダーソンに是枝監督の新作など、巨匠の監督作品が目白押し!第76回カンヌ国際映画祭出品作品発表!

文:大西D(ヒカセン兼業ライター)

先日、第76回カンヌ国際映画祭の各部門のラインナップが発表された。既に『インディ・ジョーンズと運命のダイアル』がアウト・オブ・コンペで上映されることが発表されていたが、今年のカンヌ国際映画祭は例年にも増して、世界の巨匠たちの作品が上映されそうだ。

まず日本作品で行くとカンヌ国際映画祭の常連である是枝裕和監督の『怪物』がコンペティション部門で上映される。つい先日亡くなった坂本龍一氏が音楽を務めていることでも話題の本作。郊外の街を舞台に、子供同士の喧嘩がやがて社会やメディアをも巻き込む大事になっていき、そしてある嵐の中、突然子供たちが姿を消す、という物語。安藤サクラ、永山瑛太、高畑充希ら実力派の俳優たちが集結し、脚本は『花束みたいな恋をした』の坂元裕二が務める。

またカンヌ・プレミアでは北野武の最新作『首』が上映される。2017年の『アウトレイジ:最終章』以来、6年ぶりの監督作品となる同作は、2019年に自身が執筆した小説の映画化作品で、本能寺の変を題材にしている。どんな映画になっているのか、非常に楽しみだ。

世界の巨匠作品で注目すべきはまず何と言ってもウェス・アンダーソン監督作品の新作『Asteroid City』だ。コンペティション部門に出品されるこの作品は1950年代のアメリカを舞台にした作品で、ジェイソン・シュワルツマン、エドワード・ノートン、ティルダ・スウィントン、エイドリアン・ブロディ、スカーレット・ヨハンソン、トム・ハンクス、マーゴット・ロビー、スティーヴ・カレル、ウィレム・デフォーと言った超豪華キャストが出演。今回再注目の作品と言えるだろう。なお日本での公開は9月1日予定だ。

コンペティション部門は他にも、過去にパルム・ドールを受賞しているケン・ローチ監督の『The Old Oak』や、ヌリ・ビルゲ・ジェイラン監督の『About Dry Grasses』が出品されたほか、アキ・カウリスマキ、ナンニ・モレッティ、マルコ・ベロッキオ、トッド・ヘインズ、ヴィム・ヴェンダースら、世界各国の名だたる巨匠の作品が選出されている。

さらにアウト・オブ・コンペではマーティン・スコセッシ監督最新作『Killers of the Flower Moon』が上映。レオナルド・ディカプリオとロバート・デ・ニーロというスコセッシ作品で数多く主演を務めた2人が、遂にスコセッシ作品で共演を果たすとあって、大きな話題を呼んでいる。また先日アカデミー賞主演男優賞を受賞したブレンダン・フレイザーも出演している。

今年のカンヌ国際映画祭の審査員長は『逆転のトライアングル』でパルム・ドールを受賞したリューベン・オストルンド監督が務めることが決まっており、オープニング作品はまたジョニー・デップの復帰作『Jeanne du Barry』となっている。世界の巨匠が集う今年のカンヌは、例年以上に大きな注目を集めるだろう。第76回カンヌ国際映画祭はフランス現地時間5月16日より開催。

ラインナップは以下の通り。(ある視点部門、ミッドナイト・スクリーニング、スペシャル・スクリーニングは割愛してます)

■オープニング作品
Jeanne du Barry』マイウェン監督

■コンペティション部門
『Club Zero』ジェシカ・ハウスナー
『The Zone of Interest』ジョナサン・グレイザー
『Fallen Leaves』アキ・カウリスマキ
『Four Daughters』カウテール・ベン・ハニア
『Asteroid City』ウェス・アンダーソン
『Anatomie d’Une chute』ジュスティーヌ・トリエ
『怪物』是枝裕和
『Il sol dell’avvenire』ナンニ・モレッティ
『L’été dernier』カトリーヌ・ブレイヤ
『About Dry Grasses』ヌリ・ビルゲ・ジェイラン
『La chimera』アリーチェ・ロルヴァケル
『La Passion de Dodin Bouffant』トラン・アン・ユン
『Rapito』マルコ・ベロッキオ
『May December』トッド・ヘインズ
『Jeunesse』ワン・ビン
『The Old Oak』ケン・ローチ
『Banel e Adama』ラマタ=トゥライ・シー
『Perfect Days』ヴィム・ヴェンダース
『Firebrand』カリム・アイノズ

■アウト・オブ・コンペティション
『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』ジェームズ・マンゴールド
『Cobweb』キム・ジウン
『The Idol』サム・レヴィンソン
『Killers of the Flower Moon』マーティン・スコセッシ

■カンヌ・プレミアム
『首』北野武
『Bonnard, Pierre et Marthe』マルタン・プロヴォ
『Cerrar los ojos』ビクトル・エリセ
『Le Temps d’aimer』カテル・キレヴェレ

 

公式サイト:https://www.festival-cannes.com/

 

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