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『アフター・ヤン』公開記念!人類と人工知能<AI>が共生する世界を描いた作品特集

これまで映画の中では度々、人工知能と共に生きる未来の世界が描かれてきました。それらの代表作として挙げられるのは『2001年宇宙の旅』『ブレードランナー』『ターミネーター』と言ったところが代表でしょうか。いずれも、発展しすぎた人工知能(AI)が人間を脅かす存在となり、皮肉にも自らが生み出した存在に人間が振り回される姿が度々描かれてきました。しかし、本当にAI は私たちに危険を与える存在にしかなり得ないのでしょうか…?そこで今回は、人型ロボットが一般家庭に普及している世界を描き、そのロボットが見てきた秘密に迫る映画『アフター・ヤン』の公開に伴い、AIとの共存によって起こり得る温かな側面を描いた4作品をご紹介します!

文:カカオ豆(映画とコーヒーとチョコが好物)

 

人間になろうとするアンドロイドの生涯
『アンドリューNDR114』(2000)

アンドロイドであるアンドリューは人間の家族と過ごしていく中で、やがて自立心が芽生え、人間になることを願うようになります。ロボットであるにも関わらず、自由を望むこと、寂しいと感じること、人を好きになることができるアンドリューは、人間との違いは身体的な問題だと考え、見た目や体の構造を人間に近づかせようとし始めます。そうして、最後にアンドリューが下した決断には、涙せずにはいられません。人間の方が技術、知能、肉体的にも劣っているにも関わらず、それでも人間になりたいとアンドリューが願うことに本作の興味深さがあります。アンドリューの言葉を通じて、改めて人間ならではの良さや、時間に限るがあるからこその尊さに気づかされるのです。そして、そもそも人間とアンドロイドの違いとは何だろうか?ということを深く考えさせられる作品です。

監督:クリス・コロンバス
キャスト:ロビン・ウィリアムズ、エンベス・デイヴィッツ、サム・ニール、オリヴァー・プラット

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もしも“愛”を与えてくれるロボットが存在したら?
『A.I.』(2001)

スタンリー・キューブリックが温めていた企画が、スピルバーグの手によって実現化された本作。これまで見たことない未来の世界観に一気に引きこまれます。人間の子供と瓜二つの少年型ロボット・デイビットが、ある夫婦をまっすぐに愛する姿を通じて、ロボットから愛を受け取った人間の責任とは何か?彼らに愛情を返すべきか?ということが問われています。人間も同じようにロボットを愛することができれば平和ですが、ロボットと異なり人間の心は時に変化してしまいます。その場合に、愛されなくなったロボットはどうなるのかが臨場感たっぷりに描かれていて、気づけばデイビットたちに同情している自分に気づかされます。ロボットであれ、愛がわかるということは、愛されていないことによる悲しみや嫉妬もわかるということなのです。それ故に、愛を求め続けたデイビットの結末は、あまりに切なく、胸が締め付けられます。これまで何度も問われてきた、ロボットにも心があるのか?という問題に対する一つの答えを導き出している作品と言っても過言ではないかもしれません。

監督:スティーブン・スピルバーグ
キャスト:ハーレイ・ジョエル・オスメント、フランシス・オコナー、ジュード・ロウ、サム・ロバーズ、ブレンダン・グリーソン、ジェイク・トーマス

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AIとの恋愛は可能か?
『her 世界でひとつの彼女』(2014)

全体を通じて温かな色調と共に、携帯の音声型AIとの恋愛がどのようなものであるかがリアルに描かれています。音声AIならば、体がないためにいつでもどこへでも一緒に行けます。また、人間ほどの複雑な感情は持ち合わせていないので、人と恋愛するよりかはストレスがかからなさそうです。一方で、体がないということは、相手の表情を見ることや肉体同士のコミュニケーションをすることができないことを意味します。この問題を解決するために、主人公があることに挑戦するのですが、近い未来に起こり得そうなその方法がとても興味深いので注目してみてください。また、本作の魅力は、AIとの恋愛の可能性を説きながら、改めて人間同士でしか得ることのできないぬくもりに気づかされる場面が多くあることです。例えば、今よりずっとテクノロジーが発展した未来にも関わらず、主人公は手紙を代筆する仕事をしています。人間の心の空白は、やはり人間でしか埋めることができないのでしょうか、AIとの恋愛は成立するのでしょうか…。ぜひ本作で確かめてみてください。

監督: スパイク・ジョーンズ
キャスト: ホアキン・フェニックス、エイミー・アダムス、ルーニー・マーラ、オリヴィア・ワイルド、スカーレット・ヨハンソン

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AIが人生を導いてくれる!?
『ジェクシー! スマホを変えただけなのに』(2020)

ある日、スマホに内在するAIが自分の命令を一切聞かずに暴走したら!?という、一見くだらなそうに思える設定ですが、観ているとだんだんと他人事ではない気がして見入ってしまいます。しかも、ストーリーが二転三転するところがまたおもしろいのです!主人公は通勤の道順もスマホだよりで、スマホがないと帰宅することもできません。そのため、スマホにとんでもないことを命令されても、つい何でも従ってしまいます。そうしてAIに支配されることで、悪い方向に転がっていくのかと思いきや、実は全ての物事が良い方向に転がっていくという新しい展開!しかも、そこからさらにスマホが思いもがけない方向に暴走していきます。その暴走の仕方が、さすが自分の全ての秘密(データ)を知っているスマホ!というところで、この映画を観たあとは、この世で一番怒らせたらヤバイ存在はスマホであると確信することになります…。『ハングオーバー!』の原案・脚本を手掛けたコンビだけあり、くだらないギャグや下ネタも満載で、腹を抱えて笑いたい時には特にお勧めしたい作品です。

監督:ジョン・ルーカス、スコット・ムーア
キャスト:アダム・ディヴァイン、アレクサンドラ・シップ、マイケル・ペーニャ

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AIとの共生を描いた作品特集はいかがでしたでしょうか。これらの作品を観ると、描かれていることが現実になった時のことをいろいろ考えてしまいますよね。AIが私たちの生活だけでなく、心も豊かにしてくれるような存在となることを願うばかりです…。そして、今注目のA24 は、『アフター・ヤン』でどんなAIの存在や、未来の世界を描いたのでしょうか。ぜひ劇場に足を運んで体験してみてください。

 

<ストーリー>
“テクノ”と呼ばれる人型ロボットが、一般家庭にまで普及した未来世界。茶葉の販売店を営むジェイク、妻のカイラ、中国系の幼い養女ミカは、慎ましくも幸せな日々を送っていた。しかしロボットのヤンが突然の故障で動かなくなり、ヤンを本当の兄のように慕っていたミカはふさぎ込んでしまう。修理の手段を模索するジェイクは、ヤンの体内に一日ごとに数秒間の動画を撮影できる特殊なパーツが組み込まれていることを発見。そのメモリバンクに保存された映像には、ジェイクの家族に向けられたヤンの温かな眼差し、そしてヤンがめぐり合った素性不明の若い女性の姿が記録されていた……。

出演:コリン・ファレル、ジョディ・ターナー=スミス、ジャスティン・H・ミン、マレア・エマ・チャンドラウィジャヤ、ヘイリー・ルー・リチャードソン

監督・脚本・編集:コゴナダ
原作:アレクサンダー・ワインスタイン「Saying Goodbye to Yang」
撮影監督:ベンジャミン・ローブ
美術デザイン:アレクサンドラ・シャラー
衣装デザイン:アージュン・バーシン
音楽:Aska Matsumiya
オリジナル・テーマ:坂本龍一
フィーチャリング・ソング:「グライド」Performed by Mitski, Written by 小林武史

配給:キノフィルムズ
© 2021 Future Autumn LLC. All rights reserved.

公式サイト:https://www.after-yang.jp
公式Twitter:https://twitter.com/kino_arthouse

10月21日(金)TOHOシネマズ シャンテほか ロードショー