第122回:『天空の城ラピュタ』(1986)|食べられる飛行石をもって唱えよう!「バルス!!!!」【瀬田ミナコのシネまんぷく】
共感シアターでもお馴染み、女優の瀬田ミナコによる連載コラム。毎回「映画」と「食」をテーマに、ゆるゆるとお届けします!
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
■今回の映画:『天空の城ラピュタ』(1986)
今回はスタジオジブリ制作、宮崎駿監督の『天空の城ラピュタ』です!
ジブリ作品、特に宮崎作品大好き人間の私からすると、「どの作品が一番」と決めるのは難しいのですが、このラピュタはエンタメ要素と真面目な要素のバランスが素晴らしく、どの年代の人が見ても同じ楽しみ方ができる唯一無二な作品だと思っています!
詳しくはこの後書きますが、まずは簡単な作品紹介とあらすじから。
『天空の城ラピュタ』は1986年に公開された長編アニメーション作品でスタジオジブリが製作した第一作目にあたります。
原作・監督・脚本は宮崎駿監督、プロデューサーは高畑勲監督、音楽は久石譲さんです。
物語の主人公は、鉱山で働く少年パズーと、亡き母から青い石を受け継いだ少女シータです。
シータが持つ青い石の正体は「飛行石」と呼ばれる石で「ラピュタ」という古代都市でのみ作ることが出来たという、幻の石でした。
飛行石の持ち主であるが故に、政府の特務機関や海賊のドーラ一家から追われているシータ。
一方パズーは亡き父親が見たという、空に浮かぶ城「ラピュタ」の存在を確かめたいという夢を持っていました。
シータとパズーが出会い、飛行石とラピュタをめぐる二人の冒険が始まるのでした!
皆さん、映画が始まってからタイトルが出てくるまでのほんの数分です。この数分で「宮崎駿監督は天才だ!」と改めて確信しました。
最初のシーンは上空で、ほぼ無音の空に聞こえるのはプロペラの音のみ。そんな静かな中に、観た事もない乗り物に乗って突然襲撃してくる海賊たち。空から真っ逆さまに落ちるヒロイン。
思い出しただけでもワクワクしてきます!
ラピュタの面白さを語り始めるとちゃんとしたレポートが一つ出来上がってしまうので今日はやめておきますが、私が言いたいのは最初にも書いた「エンタメ要素と真面目な要素のバランスが素晴らしい」という事です。
パズーの親方とドーラ一家の息子たちが力自慢しながら殴り合うシーンなどはエンタメ要素が強いですが、後半ではかなりの人数が死んでいきますし、世界を支配する恐ろしい力が明らかになり結構シリアスです。人がいなくなったラピュタでロボットがずっと手入れをし続けているのもなんだか切ないですよね。
少年と少女の冒険物語でワクワクできるのはもちろん、ドーラ一家のキャラクターをはじめクスッと笑えるところも沢山、そして物語が進むにつれ、大人が観ても心動かされるような展開が詰まっています。
ジブリの作品は子供の頃から今に至るまでずっと楽しく観ていますが、鑑賞した時の自分の年齢や考え方によって、感情移入できるキャラクターが変わってきたり、グッとくるポイントが変わったりすることが結構ありました。
でもラピュタだけは違うのです!
子供の頃も大人になった今も、同じ面白さを感じている気がします。
幾つになってもパズーとシータと一緒に冒険できるこの感覚、最高です!
飛行石の存在やラピュタで明らかになる進んだ文明の数々、あったら嬉しいけど実在はしない乗り物たち、その他設定やストーリーまで、すべてがオリジナルで作られた今作は、宮崎駿監督の天才っぷりがよく分かる、まごうことなき名作です。
さてそれでは今回の映画メシ!
ラピュタでご飯といえば、パズーが作ってくれた目玉焼きトーストが印象的ですよね!
急いで家を出たのに目玉焼きも忘れずに鞄に入れてくるなんて、できる男!
そしてもう一つ、本作の超重要アイテム「飛行石」を琥珀糖というお菓子で再現します。
ではまず先に飛行石から!
小さい鍋に粉寒天と水を入れ火にかけます。
混ぜながら加熱していき、寒天がしっかり溶けたら、たっぷりの砂糖を加えます。
砂糖が溶けたらさらに煮詰め、
持ち上げた時に糸を引くくらいとろみをつけます。
青いフードカラーで色を付け、しずく型のモールドに流し込みます。
粗熱が取れたら冷蔵庫で冷やしておきます。
しっかり冷えたら型から外します。
粉砂糖と牛乳でアイシングを作り、黄色いフードカラーで着色します。
アイシングでラピュタのマークを描いて完成です!
せっかくなのでいくつか生産。
お次は目玉焼きトースト!
「目玉焼きを焼くだけだから楽勝♪」と思ったら大間違い。
黄身に膜が張らず綺麗な黄色をキープしつつ、しっかりと火を通すのが意外と難しい!黄身が真ん中からずれてしまったり、かなり苦戦しました。。。
これは失敗。(笑)
こちらは割といい感じ!
包丁で半分よりやや大きめのところで切って、厚みのある食パンに乗せれば完成です!
シンプルだけど、冒険の食事としては豪華な見た目!
さっそくいただきまーす。
齧りついたものの、目玉焼きだけ先に食べる所までがワンセットです。
シータが目玉焼きを控えめにハムハムするところがお気に入り!
真似してやってみましたが、目玉焼き全部は口に入り切りません。(笑)
そして飛行石!
冷たくてクニュっとした食感が美味しいです。
琥珀糖というお菓子はこの後乾燥させることで外側だけ固くなり、日持ちもするし本当に石のような見た目になるお菓子です。
が、この夏の暑さと湿気で上手く乾燥してくれそうにないのでこのまま食べちゃいました。
また冬にリベンジですね!
ごちそうさまでした!
バルス!!(言いたかっただけ)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
今回取り上げた作品はコチラ!
『天空の城ラピュタ』(1986)
【声優】
田中真弓、横沢啓子、初井言榮、寺田農、常田富士男、永井一郎
【スタッフ】
原作・脚本・監督:宮崎駿
プロデューサー:高畑勲
音楽:久石譲
主題歌:井上あずみ
配給:東映
© 1986 Studio Ghibli
https://www.ghibli.jp/works/laputa/
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
瀬田ミナコ(Acstar所属)
1996年4月3日生まれ 東京都出身
出演作品:映画「ゆずりは」「不能犯」(2018)
映画「種まく旅人~華蓮のかがやき~」全国順次公開中!!
その他:共感シアターでMCやコメンテーターとして活躍中
Acstar:http://acstar.jp/talent/minako_seta.html
Twitter:@minako_seta
Instagram:https://www.instagram.com/cinemanpuku_minako/
『瀬田ミナコのシネまんぷく』
これまでの連載記事はこちらから!
- 第121回:『ONE PIECE FILM Z』(2012)|「ゴムゴムの実」を作って食べてみた!これで私もゴム人間!?【瀬田ミナコのシネまんぷく】
- 第123回:『となりのトトロ』(1988)|魅力的なキャラクター達と自然の美しさが生み出した心温まる映画!シンプルなのに可愛くて美味しそうなお弁当と、トトロがくれたお土産のどんぐりを再現!【瀬田ミナコのシネまんぷく】