【レコメン広場】「#このドキュメンタリー映画がすごい」/②スタントウーマン達の闘いがここに『スタントウーマン ハリウッドの知られざるヒーローたち』
ドキュメンタリー映画は、ひとりの作家が独自の視点で、実在する人物や実際に起きた事件・事象などを追いかけ、映像を記録し、ひとつの作品に仕上げていきます。扱われるテーマはまさに全てが対象であり、戦争、政治、宗教、事件、事故、歴史、自然、アート、スポーツ、エンタメなどなど…。フィクションの劇映画と違い、台本があるわけではない現実を切り取っていくため、ときに作家の意図を超えた、思いもよらない方向に着地することがあるのもドキュメンタリー映画の魅力です。
ドキュメンタリー映画と聞くと普通のエンタメ映画とは違い、堅苦しくて退屈そうなイメージで、これまで敬遠してきた人も多いと思います。もしくは、興味はあるのかもしれないけど、何を見たらいいの分からないという人もいるでしょう。
そこで今回のレコメン広場では、古今東西のドキュメンタリー映画の中からおススメ作品を大募集!あのドキュメンタリー映画の「ここが面白い!」「ここが感動した!」など、是非ともアナタの声でレコメン(お勧め・推薦)して頂きます!
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⬛︎投稿者:孔明(MOVIE TOUCH) さん
スタントウーマン達の闘いがここに『スタントウーマン ハリウッドの知られざるヒーローたち』
映画やドラマなどでエンドロールに並ぶスタッフら陰の立役者達にスポットが当たることは中々少ない。危険なシーンを俳優に代わって演じるスタントマンもそのひとつだ。しかし近年、俳優自身がスタントをどこまで演じるのかという議論が交わされることや女性が主人公のアクション映画の増加もあり、女性スタントマン=スタントウーマンという職業の注目度が高まっている。そんな中登場したのが本作である。
ホスト兼エグゼクティブ・プロデューサーは「ワイルド・スピード」シリーズや「バイオハザード」シリーズなどアクション映画の出演経験豊富なミシェル・ロドリゲス。現役スタントウーマン達のタフな日常と、昔から映画やドラマを裏で支えてきたレジェンド級のスタントウーマン達や業界関係者らと共にハリウッドにおけるスタントウーマンの歴史が語られる。ハリウッドが男性社会化して蔓延るようになった女性蔑視の実態も語られるのだが、一方的に女性の立場から語られないのが本作の見所。例を挙げると、あるスタントウーマンが撮影現場で関係者から「君は女だからやらせられない」とスタントをやらせてもらえなかったという過去の事例が出てくる。「映画業界の男性はこんなことばっかりやっていたのか?」と疑念を抱いてしまう話だが、それに対して実例のひとつを答えてくれるのは「ロボコップ」などの名作でお馴染みのポール・ヴァーホーベン監督。本来スタントウーマンが演じるはずだったスタントシーンをスタントコーディネーターの男性が代わりに演じた実例を具体的な理由と共に語る。数々の映画で女性キャラクターのアクションシーンを手掛けたヴァーホーベンはスタントウーマンの仕事を語るのに納得の人選だ。他にも「ゴーストバスターズ(2016)」を手掛けたポール・フェイグ監督も映画制作の舞台裏とその中でのスタントウーマン達の仕事ぶりを語ってくれる。
スタントウーマンの歴史は男尊女卑や黒人差別との戦いの歴史でもあるのだが、男性に負けたくないという思いが強すぎたが故のスタントウーマンの失敗話もあり、作品全体が単なる男尊女卑への批判に終わらない作品になっている。彼女達の実力や可能性だけでなく、伴う危険性も男性と同じなのだ。もし今後映画を観る時はエンドロールをよく見て欲しい。その中にきっと本作に登場したスタントウーマンがいるだろう。そして彼女達をはじめとした陰の立役者達の存在をどうか忘れないで欲しい。
【スタッフ】
監督:エイプリル・ライト
製作総指揮:ミシェル・ロドリゲス
配給:イオンエンターテイメント
(C)STUNTWOMEN THE DOCUMENTARY LLC 2020
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AppleTVで視聴する→こちら
引き続き投稿お待ちしてます!
【募集要項】
投稿内容:おすすめドキュメンタリー映画について
文字数制限:なし
募集時期:10月21日(金)~12月23日(土)
掲載時期:10月28日(金)から順次掲載
※採用者には抽選で10名様にAmazonギフト券1000円をプレゼントします
※公序良俗に反する内容など、不適切な投稿は掲載しない場合があります。あらかじめご了承ください。
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